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“触らない”は絶対守って! 皮膚科医が教える「ニキビ痕」の対処法

石部千晶/六識

吉田貴子

ある日、ポツンとできてしまったニキビ。気になるからと触ってしまい、つぶしてしまったことがあるという人、少なくないのでは? 気になる気持ちはわかりますが、まちがった対処をしてしまうと“ニキビ痕”として残ってしまうことも……。そこで、働く女性たちのニキビ痕に関する悩みを徹底調査。また、ニキビ痕の原因や対策法について、渋谷スキンクリニックの院長・吉田貴子先生に教えてもらいました。

Q.「ニキビ痕」ができて困った経験はありますか?

※「マイナビウーマン」調べ。調査日時:2016年2月16日~29日)調査人数:144人(22歳~34歳の女性)

ニキビ痕についてアンケートで聞いてみると、約4割の人が、「ニキビ痕」で悩んだことがあるようです。実際に、どのような症状で悩まされたのか、教えてもらいました。

■赤みが消えない!

・「ニキビを無理につぶしたら、赤く痕が残ってしまった」(26歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)
・「赤みがひどく、コンシーラーでも隠せない」(30歳/医療・福祉/事務系専門職)

ニキビがなくなっても赤い痕が消えなかったという人が多かったです。そのほとんどは、ニキビができたときに気になって触っていたみたい。ニキビは触らないほうがいいといわれるのは、こういう理由があるからかもしれません。

■肌がデコボコに……

・「ニキビの角栓を抜いたら穴が開いてしまい、クレーターみたいなものができた」(29歳/ホテル・旅行・アミューズメント/営業職)
・「ニキビを自分でつぶしてしまう癖があるので、痕が残る。クレーターみたいになるときがある」(28歳/電力・ガス・石油/事務系専門職)

肌がクレーターのようにボツボツとなってしまうという人も多数。こうなるとお化粧でもカバーしきれず、大きな悩みになってしまいますよね。

■シミになってしまった

・「茶色くなって、そのままシミみたいになってしまった」(29歳/ソフトウェア/技術職)
・「高校時代に口まわりにできたニキビをつぶしたので、茶色く痕になった」(25歳/医療・福祉/専門職)

赤みが茶色くなって、シミのように残ってしまうパターンも。思春期にできたニキビがそのまま痕になってしまった人もいるようです。

Q. 「ニキビ痕」で、皮膚科に行ったことはありますか?

※「マイナビウーマン」調べ。調査日時:2016年2月16日~29日)調査人数:144人(22歳~34歳の女性)

続いて、ニキビ痕で皮膚科に行ったことがあるかを聞いてみると、行ったことがない人のほうが多い結果に。なぜその選択をしたのか、それぞれの意見を聞いてみました。

■「ある」派:しっかり治したいなら、プロの手を借りるのが一番

・「自分で治すより病院で的確な診断で治療したいから」(31歳/情報・IT/技術職)
・「化粧をすれば気にならないけど、すっぴんになったときに肌に自信が持てなかったから」(29歳/医薬品・化粧品/秘書・アシスタント職)

■「ない」派:病院に行くのは大げさ……?

・「治療するほどではないと思って、行っていない」(34歳/医療・福祉/専門職)
・「ニキビ程度で病院に行くのは恥ずかしいから」(33歳/商社・卸/秘書・アシスタント職)

「行ったことがある」と回答した人の多くは「正しく治したい」「自分の手では太刀打ちできなかった」という意見がほとんど。ニキビ痕ぐらい……と侮らず、しっかりと治療してもらったほうが、お肌のためにもよさそうな気がします。また、「行ったことがない」派では、ニキビ痕ができるのはもちろん嫌だけど、皮膚科に行くほどでもないと思っている様子。なかには、ニキビ痕で病院に行くのは恥ずかしいという人も。

<皮膚科医に聞く、「ニキビ痕」をつくらないために心がけるポイント>

ニキビ痕に悩んでいる女性は多いものの、皮膚科に行く女性は少ないことが見えてきました。そこで、渋谷スキンクリニックの院長・吉田貴子先生にニキビ痕の原因や解消方法、また、ニキビ痕での皮膚科の利用に関して教えてもらいました。

◆ニキビ痕の原因は炎症

吉田先生「ニキビ痕には、“赤み”、“色素沈着”、“クレーター”、“しこり”の4種類があります。どの痕もつくらないためには、ニキビを触らないことが大前提。触ることで肌が炎症を起こし、さらに悪化してしまいます。“色素沈着”は、紫外線によって悪化することもあるので、紫外線対策も忘れずにしましょう。ニキビ痕ができてしまった場合は、“赤み”にはビタミンC、“色素沈着”にはビタミンCやフラーレン、プラセンタ、アルブチンなどの成分が効果的。内服するだけでは肌に届く量が限られてしまうので、直接塗ることをオススメします。自分が使用している化粧品の成分を一度見直してみてください。“クレーター”と“しこり”は、残念ながら自然に改善されることはありません。完治には、皮膚科で治療を受けることになります」

◆小さなニキビ痕でも、まずは気軽に相談

「“クレーター”や“しこり”だけでなく、赤みや色素沈着で悩んでいる人も、一度気軽に皮膚科を受診してみてはいかがでしょう。ニキビ痕の原因のひとつである炎症を抑えるには、皮膚科で処方された抗生物質が入った薬を服用するのがベターですし、それぞれのニキビの症状に合ったレーザー治療も発達しています。どんなに小さなニキビ痕でも、本人にとっては大きなストレスになることもありますので、まずは皮膚科に相談してみてくださいね」

<さいごに>

せっかくニキビが治っても、痕が残ってしまっては、それが新たな悩みにつながってしまいかねません! 早めに治療をしておけば薬だけで治ったかもしれないのに、放っておいたことでレーザー治療でないと治らないほど悪化してしまう可能性もあるようです。「ニキビで騒ぐのも恥ずかしい」「たかがニキビ痕」なんて思わずに、プロにしっかりと診てもらいましょう!

吉田貴子先生
皮膚科・美容皮膚科医。2004年に渋谷スキンクリニックを開業。一般皮膚科と美容皮膚科を開設し、あらゆる肌の悩みに向き合っている。なかでもニキビ治療を得意とする。また、肌トラブルだけでなく、ダイエットやアンチエイジング、発毛治療など、美容にまつわるさまざまな悩みに対応してくれる。テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

(取材協力:吉田貴子、文:石部千晶/六識)

※「マイナビウーマン」調べ。調査日時:2016年2月16日~29日)調査人数:144人(22歳~34歳の女性)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.21)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年03月25日に公開されたものです

石部千晶/六識

「こんな情報がほしかった!と思ってもらえるような情報をお届けしたい」という想いから、舞台照明の仕事を経てライターに転職。昔から書くことが好きで、小学生のころから日記を書きためている。現在は、主にグルメや旅をテーマにした取材・執筆を行う。プライベートでは動物との触れ合いが何より好きで、牧場に行ってはムツゴロウさんのようになっている。

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吉田貴子

皮膚科・美容皮膚科医。2004年に渋谷スキンクリニックを開業。一般皮膚科と美容皮膚科を開設し、あらゆる肌の悩みに向き合っている。なかでもニキビ治療を得意とする。また、肌トラブルだけでなく、ダイエットやアンチエイジング、発毛治療など、美容にまつわるさまざまな悩みに対応してくれる。テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

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