皮膚科医に聞く! 「ニキビ」ができる原因と解消法
あごに大きなニキビができたと思ったら、今度はおでこにプツプツニキビ……。「なんであちこちにできるの!?」と、突然できるニキビに、悩まされている人も多いはず。そこで今回は、「ニキビ」の悩みについて、働く女性にアンケート調査を実施。また、ニキビの原因と対策方法を、渋谷スキンクリニックの院長・吉田貴子先生に教えてもらいました。
Q.顔の「ニキビ」がよくできる場所は?
●1位/おでこ……24.3%
○2位/あご……23.6%
●3位/口まわり……15.3%
○4位/鼻……13.2%
●5位/頬……12.5%
※単一回答式・6位以下は省略。
※「マイナビウーマン」調べ。調査日時:2016年2月16日~2月29日、調査人数:144人(22歳~34歳の女性)
まず、どのパーツにニキビができやすいか調査したところ、「おでこ」「あご」「口まわり」がトップ3に。では、具体的にどのようなニキビができてしまうのでしょうか。
<具体的なニキビの症状>
■おでこの真ん中にできて大仏みたいに……
・「おでこに赤くポツリとできることがある。前髪で隠すなどする」(34歳/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)
・「なぜかおでこの真ん中にできることが多い」(32歳/生保・損保/営業職)
おでこに大きくドーンと、または、小さいのがプツプツできてしまうという人にわかれました。前髪で隠すなど、人に見られないように対処をしている様子。でも、ニキビに髪の毛が当たって、あまりいい対処法とはいえないかも……。
■生理前にあらわれがちな、あごニキビ
・「生理前はいつも同じところにできる」(32歳/その他/事務系専門職)
・「大人になってから、あごにできるようになった」(29歳/その他/事務系専門職)
多かったのが、生理前にあごにできてしまうという人たち。隠すこともできず、気になって触ってしまいなかなか治らない……という悪循環に陥りがちです。
■暴飲暴食のあとにできやすい!? 口まわりのニキビ
・「甘いものを食べすぎたら口まわりにできる」(27歳/アパレル・繊維/秘書・アシスタント職)
・「寝不足や、油分を含んだものを食べ過ぎたときにできる」(26歳/医療・福祉/専門職)
暴飲暴食や生活リズムの乱れが原因と自己分析している人が多かったのが、口まわりにできるニキビ。あご同様、気になってついつい触ってしまいそう……。
では、そんな大人ニキビに対して、どのようにセルフケアを行っているのでしょうか。
<女性が実践している「ニキビ」対策>
■薬を使用
・「薬用クリームを塗って、できるだけ触らず、早めに就寝する」(33歳/商社・卸/秘書・アシスタント職)
・「薬を塗って触らないようにしています」(25歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
塗るタイプの薬や薬用クリームを使用している、という意見も。また、薬を塗ったあとは「触らない」というのが鉄則みたい。
■食生活を振り返る!
・「野菜中心の食事をとる」(30歳/機械・精密機器/事務系専門職)
・「規則正しい生活と、夜間にジャンクフードを食べない」(25歳/医療・福祉/専門職)
食生活のなかでも、野菜やビタミンをたっぷり補充するという意見が多数。甘いものをひかえ、水分を多くとってデトックスするなど、体の中からキレイにしていくのは、お肌だけでなく体にもよさそうです。
■自然に治るまで放置
・「触らないようにする。治るまで放っておく」(34歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
・「できるだけ触らないようにする。自然に治るのを待つ」(27歳/その他/専門職)
なかには、触らないように心がけて、あとは自然完治を待つという人もいました。変に気にして触ってしまうより、治りがよさそうな気もします。
<皮膚科医に聞く、ニキビができる原因と改善法>
ニキビは青春時代にできるイメージが強いですが、大人ニキビに悩んでいる女性もたくさんいることがわかりました。自分なりのニキビ対策をしている女性も多いみたいですが、早くキレイに治すためにも、正しいニキビの知識はつけておきたいもの。そこで、渋谷スキンクリニックの院長・吉田貴子先生にニキビの原因と改善方法について話をうかがいました。
◆ニキビの原因が異なる“Tゾーン”と“Uゾーン”
吉田先生「ニキビができやすい部分は大きくわけて2つ。おでこから鼻、あごにかけての“Tゾーン”と、両耳の前からあごを結ぶ“Uゾーン”です。Tゾーンにできるニキビは成長ホルモンや皮脂の分泌物、Uゾーンにできるニキビはストレスやホルモン、皮脂の乾燥が原因と考えられます。そのため、Tゾーンは成長ホルモンが多く皮脂腺も活発な10代後半から20代、Uゾーンは皮膚再生能力が低下しはじめ、仕事も忙しくなるころの20代半ば以降の方に、ニキビができやすい傾向があります」
◆Tゾーンは皮脂をカット。Uゾーンはまず生活の見直しを
吉田先生「Tゾーンにできてしまったニキビは、とにかく余分な皮脂を落として、肌を清潔に保つことが肝心です。洗顔には、皮脂をとる作用が強いものや、殺菌作用があるものの使用をオススメします。油取り紙をこまめに使用するのもいいですね。また、毛穴を詰まりやすくする紫外線の影響を受けやすい部分なので、日焼け止めなどのUVケアもしっかり行いましょう。
Uゾーンのニキビは、精神的・肉体的ストレスが大きな要因と考えられるので、まずはストレスをためないことが一番です。不規則な生活や暴飲暴食は、ストレスだけでなくホルモンにも影響が出てしまいます。規則正しく、バランスのいい食事を心がけたいですね。乾燥からくる場合もあるので、スキンケアを見直してみることもオススメします。油分は低く、保湿成分の高いスキンケア用品を使用しましょう」
<まとめ>
TゾーンとUゾーンにできるニキビはそれぞれ原因がちがうので、対処法もちがうことが改めてわかりました。自分のニキビの位置を確認して、間違ったケアをしていないか、見直してみるとよさそうです。ただ、吉田先生いわく「大人ニキビはさまざまな要因が絡まっていることが多い」そう。セルフケアで改善されないようなら、皮膚科を受診してみてくださいね。
吉田貴子先生
皮膚科・美容皮膚科医。2004年に渋谷スキンクリニックを開業。一般皮膚科と美容皮膚科を開設し、あらゆる肌の悩みに向き合っている。なかでもニキビ治療を得意とする。また、肌トラブルだけでなく、ダイエットやアンチエイジング、発毛治療など、美容にまつわるさまざまな悩みに対応してくれる。テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。
(取材協力:吉田貴子、文:石部千晶/六識)
※画像はイメージです
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.21)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2016年03月22日に公開されたものです