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つやつやで太い髪をつくるにはどうすればいい?

ミノシマタカコ

松熊祥子

肌が乾いてカサカサしたりかゆみがでたり、ひどい人では粉をふいてしまったり……冬のお悩みといえば「乾燥」ですよね。冬の乾燥対策に化粧水や乳液などをたっぷりつけてスキンケア対策をされる方は多いと思いますが、「頭皮」や「髪の毛」も乾燥しているのをしっていましたか? 最近髪のぱさつきが気になったり、抜け毛が増えたような気がする人は要注意。冬でも美髪をつくる秘訣を、株式会社ファンケル総合研究所副所長の松熊祥子さんに聞きました。

美しい髪は土台から! 頭皮環境をととのえよう

「夏の紫外線ダメージや汗は頭皮環境を低下させますが、実は冬も気を付けたほうがいいです」(松熊さん)

髪を支えている頭皮は、自分ではチェックしづらい場所。では、どのような状態が、頭皮にとって良くないのでしょうか。

「肌に合わないシャンプーや髪染めを繰り返すことなどで頭皮が炎症を起こすと、皮膚の細胞にダメージを与え、頭皮環境が悪化します。日焼けや強い紫外線を浴びすぎるのも活性酸素を増やし、細胞を傷つけるため、健康な髪が生えにくくなる原因に。頭皮の乾燥もよくありません。また、血流が悪くなると、代謝が落ちて頭皮環境が悪くなり、毛髪に血液からの栄養分がじゅうぶんに届かなくなります。血流は年齢とともに低下しますが、特に20代から40代で血流は半分に低下します。これは仕方のないこと。血流をあげるように日々対策をしましょう」(松熊さん)

通常髪が生えてから抜けるまで、男性で2〜5年女性で4〜6年といいます。生え代わりまでにこれだけ長い時間かかるのであれば、今対策をしたところで即効性がないような気がしてしまいますが、実際はそうではないようです。

「年を重ねながら、美しくて太い髪を維持するためには、土台となる頭皮環境をととのえることが必要です。個人差もありますので時期は明確にいえませんが、色つやの変化については、ある程度短期間で実感することができると思います。また、頭皮が炎症を起こしにくくなるため、抜け毛が減る、シャンプーや髪染めのときにしみにくくなった、かゆみが減ったと実感できると思いますよ」(松熊さん)

では、髪を支える土台である頭皮環境をよくするためには、なにをすればいいのでしょうか。

頭皮へのストレスを減らすことが重要です。たとえば、頭皮も顔のお肌と同じで、清潔を保つのは必要ですが洗いすぎるのはよくありません。もともとあるセラミドや皮脂を落としすぎない、アミノ酸系などのマイルドなシャンプーを選ぶことをおススメします。また、血流をよくするために、バランスのよい食事、適度な運動、日々の入浴以外に、日頃から頭皮をスカルプエッセンスなどでマッサージするようにしましょう。保湿も大切で、さまざまな頭皮や育毛にいい成分が入った頭皮用の保湿ケア製品も有効です」(松熊さん)

冬場はオイルを頭皮につけてマッサージした後にシャンプーすると、洗いすぎることをふせぎ、保湿にもなるそう。ブラッシングは、頭皮を傷つけない毛先の丸いブラシがオススメだそう。

健康な頭皮は抗酸化力が決め手!?

松熊さんによると、ファンケルでの研究で、40代以上の薄毛リスクの高い方は、共通して抗酸化力のあるタンパク質「DJ-1」が少ないことがわかっているとのこと。身体にはもともと抗酸化力が備わっており、紫外線やストレスなどに抵抗する力を持っています。元々持っている抗酸化力には個人差があり、高い人のほうがシミやシワもできにくいことが判明しています。頭皮も同様にDJ-1量が多い、すなわち抗酸化力が高いほうが頭皮にストレスを受けにくく、薄毛リスクが低いことがわかってきています。また、薄毛リスクが高い方は、紫外線によるストレスを受けやすいためか、頭皮の弾力も低下してしまっていることが示されているそうです。

では、薄毛リスクを克服するために、この抗酸化タンパク「DJ-1」とは簡単に増やせるのでしょうか?

このDJ-1の量は、持って生まれた肌質のようなもの。簡単に増やすこともできません。少ない人は、抗酸化力を高めるビタミンC、ビタミンE、などをサプリメントで補うことをおススメします」(松熊さん)

なんと毛髪量を左右する「DJ-1」はなかなか増えにくい性質とのこと。それでは実際に自分の「DJ-1」の量を調べるにはどうしたらいいのでしょうか。ファンケル銀座スクエアでは、自分の毛髪や頭皮の状態、抗酸化タンパクDJ-1の量をチェックできる「頭皮カウンセリング」を実施しているとのことで、実際に体験してきました。

頭皮環境チェックを実際に体験!

サロンはファンケル銀座スクエアのなかに。右のガラス張りの部屋で採取した角層を検査している。写真提供:株式会社ファンケル

サロンはファンケル銀座スクエアのなかに。右のガラス張りの部屋で採取した角層を検査している。写真提供:株式会社ファンケル

「頭皮カウンセリング」では、頭皮の角層タンパク質を取ってDJ-1の量を調べる「頭皮角層バイオマーカー測定」のほか、頭皮の状態を拡大してチェックする「スコープチェック」、水分量や弾力性のチェックが行えます。測定の前にまず、アンケートに回答します。髪質やカラーリングの頻度、「家族に薄毛がいるかどうか」といった質問に答えたら、いよいよ「頭皮角層バイオマーカー」の測定です。頭皮にシールのようなものを貼り、角層を採取します。この検査は結果がでるまで約90分。その間に、ほかの検査も行います。

「スコープチェック」では実際に自分の目で頭皮をチェック。健康的な頭皮は青白い状態なのだそうですが、筆者の頭皮は部分的に赤い箇所あり、少し炎症を起こしていました。このように自覚症状がなくても、炎症がおきていることはあるそう。また、軟毛と呼ばれる生育不良の毛も要チェック。太い毛が減り、軟毛が増えると薄毛になってしまうのだそう。

頭皮の状態はその場で見ることができる

頭皮の状態はその場で見ることができる

測定結果は、アドバイスとあわせて印刷してもらえます。筆者は抗酸化タンパクDJ-1が少なく、抗酸化力が低いことが判明! 乾燥もみられるとのことだったので、将来がちょっと心配になりましたが、これを機にマッサージやサプリメント、マイルドなシャンプーへの切り替えなど考えようと思います。

当日持ち帰ることができる結果シートにはケアのアドバイスも

当日持ち帰ることができる結果シートにはケアのアドバイスも

顔の皮膚とはちがい、普段ケアすることの少ない「頭皮」。だからといって放置したままだと、髪の毛のつやもボリュームもない“残念女子”になってしまうかも。つやつやの太い美しい髪を手に入れるためにも、この冬から頭皮ケアをはじめてみませんか?

(ミノシマタカコ+ガールズ健康ラボ)

※この記事は2015年12月21日に公開されたものです

ミノシマタカコ


モバイルコンテンツ業界生まれ、ウェブ業界育ち。企画・ディレクション・運営業務等を経験し、現在はフリーライターとして活動中。主な執筆分野は女性、健康、ライフスタイル、旅行など。『定年後の暮らしとお金の基礎知識2015』『冷え退治バイブル』(共に扶桑社)にライターとして参加。

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松熊祥子

株式会社ファンケル総合研究所副所長、ビューティーサイエンス研究センター長。

http://www.fancl.jp/index.html

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