「親知らず」の歯が生えてる本数は? 抜かない人のケア方法も紹介
「親知らず」とは、あごの一番奥に生える臼歯です。すべての人に生えるわけではありませんが、顎が小さくなっている現代人では、変な向きで生えてしまい、痛みや腫れといった不快感の原因となってしまうことも……。虫歯や歯並びへの影響も考え、抜歯を勧められがちですが、大切な歯をできれば抜きたくない!と思う方も多いのかもしれませんね。気になる女性たちの、親知らずの実態を調査してみました。
働く女性の「親知らず」事情
働く女性は親知らずが何本生えているのでしょうか? 聞いてみました。
Q.親知らずは今現在何本生えていますか?
「4本」……16.2%
「3本」……5.8%
「2本」……11.0%
「1本」……9.9%
「0本」……57.1%
「0本」つまり、「現在親知らずは生えていない」と答えた女性が、もっとも多い結果となりました。本数の内訳と、親知らずにまつわる思い出を語っていただきました。
●生えてこない!
・「0本。まだ出ていない。生えそうで生えないので痛い」(27歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「0本。全て埋まっていると歯医者で言われたから。友人が親知らずを抜いたらびっくりするほど腫れて、おたふくみたいで笑ってしまった」(27歳/建設・土木/事務系専門職)
・「0本。生まれつき親知らずがない体質だった」(32歳/建設・土木/事務系専門職)
親知らず、いまだ未経験!という女性たちの意見です。とはいえ、そろそろ「予兆」を感じとっている方も……。痛がる友人の姿は、未来の自分の姿なのかも!?
●全部生えていますが……経過観察中
・「4本。全部あるので。歯医者さんが、スペースがあるから生やしたほうがいいと言うから生やしたけど、結果歯並びが悪くなったし虫歯にもなって良い事がなかった。痛くても抜けば良かったと後悔している」(30歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
・「4本。一本も抜いていないから。歯科で生えてこないと言われたのに、生えてきてショックだった」(28歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
親知らずとはいっても、大切な歯の一部。上手に生えてきた場合、使うことも可能です。とはいえ、磨きにくい部位ではあるので、歯医者でのメンテナンスもお忘れなく。
●現在治療中!
・「2本。2本はすでに抜いていて、あと2本は考え中。プチ手術で抜いたが、あんまり痛みがなかった」(29歳/印刷・紙パルプ/クリエイティブ職)
・「3本。一本抜いた。ものすごく痛くなって抜いてほしいのに、すごくいい歯だから残しましょうと歯医者が抜いてくれなかった」(33歳/医療・福祉/事務系専門職)
今現在、抜歯の途中という意見もありました。一気に全ての歯を抜くのは、身体への負担も大きいもの。とはいえ、早くスッキリしてしまいたい……というのが、女性たちの本音なのかもしれません。
●抜歯完了
・「0本。全て抜歯した。下の右の親知らずの根が複雑で、抜くのに2時間もかかってつらかった」(32歳/食品・飲料/事務系専門職)
・「0本。全部抜いた。大手術になって有休を10日使った」(32歳/アパレル・繊維/事務系専門職)
・「0本。4本生えていたが、ぜんぶ歯医者で抜歯した。奥に歯垢(しこう)や食べかすが溜まりやすく臭くなるから。親から言うことを聞かない人が親知らずが生えると教育された。見事に親の言うことを聞かないから、4本生えた(笑)」(33歳/医療・福祉/専門職)
同じ0本でも、こちらは抜歯済みの0本です。全て抜くとなると、やはり時間も労力もかかるようです。
歯科衛生士に聞く「親知らず」のケア
現役歯科衛生士の川合沙知さんに親知らずのケアの仕方を聞いてみました。
●親知らずとは必ずしも必要な歯ではない
川合さん「親知らずは必要な歯ではないとも言われています。『8020(ハチマルニイマル)運動』という『80歳になっても自分の歯を20本以上保とう』という運動でも親知らずはカウントされないことになっています。また、生まれつき生えてこない人もいます」
●抜歯した方がいいケースも
川合さん「まっすぐに生えてこなくて痛みをともなったり、前の歯を押して歯並びが悪くなったり、半分肉をかぶっていて歯肉炎になったりと、さまざまなトラブルを生むケースも正直多いのが親知らずです。このようなトラブルがともなう場合は、本来必要のない歯ですので、抜いてしまったほうがいいと思われます。歯科で相談されることをオススメします」
●虫歯や炎症になりやすい厄介な歯「親知らず」
川合さん「親知らずは上述のようにまっすぐちゃんと生えないケースも多いので、食べかすも溜まりやすく、歯肉炎の原因や虫歯になりやすい歯です。それなのに磨きにくいという厄介な歯なのです」
●「親知らず」のケア方法
川合さん「通常の歯ブラシで磨きにくい場合は部分用の歯ブラシで磨くのがオススメです。できたら手鏡などで一度よく見て磨くと、上手に磨く感覚がつかめると思いますよ」
まとめ
今回のアンケートでは、親知らずに関する悩みを抱き、抜歯経験がある方も少なくないことがわかりました。親知らずが現在生えている方、生えかけという方は、川合さんのケア法を参考に、まめにメンテナンスを行いましょう。また、少しでも痛みやトラブルを感じたら、迷わず歯科を受診してください。親知らずと上手に付き合っていきたいですね。
(取材協力:川合沙知、構成:マイナビウーマン編集部)
※画像はイメージです
※『マイナビウーマン』にて2015年11月にWebアンケート。有効回答数191件(22歳~34歳の働く女性)
※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.12)
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください
※この記事は2015年11月24日に公開されたものです