「生意気な後輩」が生意気なワケ。上手な接し方とつぶさない育て方
生意気な後輩の対処法って?
生意気な後輩は話すだけでイライラが爆発しそうなやっかいな存在です。うまく接する方法は、下記のとおり。
接し方・育て方のコツ
生意気な後輩の問題は
「実力不足」
「歪んだ認識」
「他者とうまくやれないコミュニケーション能力の欠如」
の3点です。これらを改善することによって、育てる見込みはあります。
1.話をして、考え方や思考を理解する
まず、生意気な後輩の言い分を一度きっちり聞いてみるのがよいでしょう。
イライラしたり不愉快になる言動の多くは「何を考えているかわからない」「自分とはちがうルールで動いている」が原因であることが多いものです。
理解できないなら、まずは本人の口から聞いてみることで、考え方や思考の癖への理解が深まります。
「話を聞く」とは文字どおり「話を耳にする」だけで、そのとおりにする必要はまるでありません。
相手の要求を聞いたら、自分が求めるものも伝えましょう。これで改善するなら苦労はしませんが「伝える」「話を聞く」ことがコミュニケーションのすべてです。
一度だけではなく、定期的に聞くことが大事です。
2.生意気な後輩の言うことをそのまま受け取らない
生意気な後輩は、とにかくいろいろなことを言ってきますが、根源にあるのは「自分を認めてほしい、褒めてほしい、優秀だと言ってほしい」という欲求です。
そう認識すれば、彼らが言う生意気な言葉の多くはスルーできるようになります。
イライラする時間と回数を減らして、自分を守り、余裕を作りましょう。
3.とりあえずやらせて、結果を見せる
自分の精神状態がある程度守れるようになったら、次は状況の改善です。
「言われたとおりにやらない」「独自の俺ルールでやろうとする」「ぜんぜん関係ないことをやろうとする」なら、一度彼らが言うとおりにやらせてみるのも手です。
ただしこの方法は、チームのリソースに余裕があるときに限ります。
実際にやらせてみて、結果を出させることで、「言ってたことと結果がちがう」ことを目の当たりにさせ、歪んだ認識を矯正する試みです。
ただこれをやっても「顧客が悪い」「運が悪い」など、他責にすることが多いので、最初に「100%の力でやれ」と言っておいて、言質をとっておく必要があります。
4.「大きい仕事がほしければ結果を出せ」と伝える
「自分の実力に見合う大きい仕事がしたい」と生意気な後輩は言いがちです。
その場合、「これがきちんとできるなら任せる」と、小さい仕事を振るようにします。
仕事は「小さな仕事の積み重ね」で大きな仕事につながります。
生意気な人間は、この構造を理解していないことが多く、いきなり「実力に見合った仕事を!」と言いがちなので、「信頼を得たいなら結果を出せ」と言い、結果が出るまでは次の仕事を振らないようにします。
自分が低く評価している仕事すらきちんとできない、結果が出ないという体験を何度かさせることで、歪んだ認識が改善するかもしれません。
5.助けてくれた人へ「感謝の正拳突き」100万回訓練
生意気な後輩は、とにかく失敗します。
そのとき、「あなたは他者に助けられているのだ」としっかり認識させることが大事です。
「なぜこの問題が収まったのかわかる?」
と質問し、助けてくれた人たちの名前をすべて上げ、
「あの人たちが助けてくれたのだから、きちんとお礼を言うように」
と指示します。
生意気ピープルはそもそも人への感謝をしたことがほとんどないため、お礼を言ったり謝ることを嫌がりますが、経験させない限り、前には進めません。
「失敗したり、自分勝手なことをするのはまだいいが、お礼と謝罪だけは絶対にしろ」ときっちりと態度で示し、他者と円滑なコミュニケーションが取れるようにします。
6.「すばらしい仕事」を見せる
生意気な後輩は「実力不足」「歪んだ認識」ゆえ、だいたいの先輩や上司より「自分のほうができる」と思っています。
この認識をぶち壊すには、自分あるいはチームの誰かがすばらしい仕事をしてみせて、明確な実力差をきっちりと認識させるとよいでしょう。
彼らの認識はゆがんでいるので、「この人は自分よりちょっとできる」ぐらいに思うでしょうが、それでも「自分よりできる人間がいて、きちんと評価されている」現実を認めれば、一歩前進です。