慢性的な下痢の原因は? 漢方薬で対処できる!?
V美「あります。倦怠感は特に最近感じます。冷え症は4~5年前ぐらいからあります。冬はカイロが手放せません」
丸山先生「ほかに気になることはありますか?」
V美「足のむくみが少しと、たまにふわふわするようなめまいがあります」
丸山先生「ふむふむ……」
V美さんの体質や症状をまとめると……
・痩せ形。顔色は青白い
・もともと胃腸が弱く、昔から冷えるとすぐに下痢をする
・下痢をした後はすっきりして、不快感はない
・最近倦怠感があり、食欲や体重が減ってきた
・冷えが全身にあり、下半身が特に冷える
・足がむくみ、排尿回数が減った気がする
・ふわふわするようなめまいを感じる
丸山先生「V美さんには真武湯(しんぶとう)を処方します」
V美「真武湯……? あっ、うちのおばあちゃんが昔飲んでいました。私、体がもうおばあちゃんなんでしょうか……」
丸山先生「確かに高齢の方に処方することも多い漢方薬です。体があまり丈夫ではなく、胃が弱く、冷え症などの特徴がある虚証タイプの人に用います」
V美「確かにもともと体が弱いです。どういう理由で下痢の症状に効くのでしょう?」
丸山先生「V美さんは、新陳代謝が低下して全身に冷えがあります。これが下痢の症状につながっていると考えられるので、真武湯を使って体を温め、余分な水分を除去するのが良いと思います」
丸山先生の初心者講座
真武湯は、附子(ぶし)、芍薬(しゃくやく)、茯苓(ぶくりょう)、蒼朮(そうじゅつ)、生姜(しょうきょう)から成ります。附子には温めて水をさばく作用、蒼朮・茯苓は利尿効果があり水毒症状(下痢やむくみ、めまい)を改善させる働き、生姜は温めて胃腸の働きを良くする効果があります。
V美「体を温めてくれる漢方薬なんですね。冷え性はツラいので、下痢も冷え性も治るならうれしいです」
丸山先生「1日に3回、できればお湯で飲むようにしてください」
V美「わかりました」