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専門家に聞く! 「他人に勝手な価値観を押し付ける」困ったオンナへの対処法

中野とも子

女性こんにちは、心理カウンセラーの中野とも子です。

突然ですが、「困ったオンナ」の種族で、一番人口が多い種族、それは「自分は自分、人は人」ができない種族です。困ったことに、誰しも自分がこの種族になってしまうかもしれない危険性を秘めています。

自分は自分、人は人ができず、あなたの領域に「侵入するオンナ」。
これは、職場の人間関係のみならず、友達同士や母娘など多岐に渡ります。

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彼女たちは、善意のもと、あなたのまったく興味のないもの、例えば趣味やスピリチュアル、健康食品などを強引におススメしたり、

時には仕事のあり方や子育てに関する価値観に至るまで、「あなたのことは私が一番よく知っている」とばかりに、自分の価値観を押し付けます。

なぜ、困ったオンナたちは、そうやって他人の領域を大切にできないでしょうか?

昔から、女性に求められてきた役割として「察する」ことがあります。その場の空気や他人の顔色を瞬時に読んで、他者のために細やかな心配りができる女性は「気が利く」ともてはやされてきました。

ですから、私たち女性は、自分と他人の境界線スレスレのところまで近寄り、相手の望むものを察し、時には相手の領域に侵入し、世話を焼いてきました。

特にここ日本では、数々の文学や映画に登場してきたヒロインがそうであったように、自己犠牲的に相手に尽くす女性、夫や子供を生きがいにする女性こそが美しいと賞賛されてきた歴史があります。

歴史的に男性から「選ばれる性」であった女性は、選ばれる為に相手の領域に侵入して役に立とうとする。そんな経緯があるものですから「侵入するオンナ」は特にここ日本には多く生息しているのでしょう。

「誰かのために」何かすることはよいことです。

しかし、相手の領域に侵入し、相手の考え方の自由を奪ってまで世話を焼くことはむしろ相手の思考を奪い、行動力を奪い、最終的には相手を「自分で何もできない人」にしてしまいます。

では、このような「侵入するオンナ」への対処法はどのようにしたら良いのでしょうか?

健康的な人間関係は、たとえ夫婦や親子、親友であっても、自分の領域と相手の領域にきちんと線引きできていることが基本です。

それができないと、相手が悩むべきことで勝手にこちらが苦しんだり、自分が苦しんでいることを相手が「察してくれない」とイライラしたり、相手の考えを勝手に妄想して先走ったりとまあ、ろくなことが起こりません。

あなたと違う価値観を押し付けられて頭に来る前に、これを「他者との領域の意識欠如」という単なる「困ったオンナパターン」と見ます。そして、あなたと彼女に目に見えない線を一本ピーっとひきます。そうすることで、彼女が、彼女の領域内で「勝手に私のことを言っている」ことが確認できます。

趣味やスピリチュアルや、健康食品の強引なオススメも、子育てや仕事の価値観の押し付けも、勝手に彼女の領域内でいっていることと捉えることができます。

「何やら彼女がマイブームなことを力説しているぞ」
「私の価値観とは違うけど、そういう考えもあるんだなあ」

と「遠く暖かい目」で見てあげることができれば成功です。

そして、オススメに対してはあなたの中の「なによ、上から目線で!」とマウンティングしたくなる「困ったオンナ」を解放し、「楽しそうですね! でも私、今のところいっぱいいっぱいで!」とあくまで、「あなたの勧めてくるものが悪いんじゃなくて私のキャパの問題で」お断りをすると、相手の「困ったオンナ」を刺激しないで済みます。

「なるほど。すごく参考になります、ありがとう」と言っておいて実践するかしないかはあなたの自由という考え方は特にオススメです。

「私の領域に侵入しないで!」と構えるより、「あなたの領域を尊重します。」というという新しい考え方は双方の関係を穏やかにするでしょう。

では、またね!

(心理カウンセラー中野とも子)

※この記事は2014年11月18日に公開されたものです

中野とも子

産業カウンセラー、文部科学省所轄(財)生涯学習開発財団認定マスターアートワークセラピスト。東京都内にて芸術療法(アートセラピー)講師として活動中。アダルトチルドレン、依存症、摂食障害、鬱、PTSDなどの心理相談や虐待によるトラウマの回復などにあたる。

東京世田谷カウンセリングオフィス
URL:http://setagaya.co/

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