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生理ってどれくらい痛いと異常? 将来の妊娠に関係するキケン信号は

妊娠・出産というと、まだ遠い先の話かもしれませんが、産む産まないに関係なく「産むのに必要なカラダ」について知っておいて損はないはず! “そのとき”が来たら、はたして自分は産めるカラダなの? そもそも、妊娠・出産ってどういうもの? 自覚症状がないまま進むカラダの異常って!? 知らないことだらけの「いつかそのとき」のために、ぜひ女子のみなさんに見ていただければと思います。

前回から生理にまつわる悩みをテーマに、将来の妊娠に関係しそうな生理のキケン信号について生殖医療がご専門の片桐由起子医師(東邦大学医学部准教授)に聞いてきました。今回も引き続き、問題のある生理とOKラインについてレポートします。

◆生理の前後にカラダの調子が悪くなる。これって何か異常のサイン!?

<質問1>
「生理の前後に、胃の調子がおかしくなり、嘔吐してしまうことがある」(25歳、小売内勤)
「生理前後に微熱が出る場合がある」(22歳、専門サービス内勤)

いわゆるPMS(月経前緊張症)の症状のひとつでしょう。病気による異常のサインではなくて、ホルモン分泌の変動によるものと考えられます。日々ホルモンの分泌量には変動があって、それによって起こる自然な体調変化ですから、本人がつらくなければ、生理現象として受けとめて、そのままにしていても大丈夫。

ご本人がつらいようなら、体調をコントロールする治療も可能です。医療では、つらい症状を和らげるのにピルを使います。ピルを使うとホルモンの周期変動が、内服している期間はなくなります。

それ以外の方法だと、痛みを和らげる対症療法や日常的な生活習慣の改善、スポーツをするといった体質改善的なことになりますが、とくにこの民間療法が効きますよといったオススメはありませんね。みなさんの体調やライフスタイルに合った方法を選んでください。

―漢方は効きますか?

比較的、婦人科でよく出される漢方薬もありますが、漢方薬と西洋医学の薬とのちがいは、漢方薬は同じ症状に対しても、その人の体質などによって処方される種類や量が異なることです。そのため、実際に効く効かないはその方によって異なり、何がいちばん相応しい処方かは漢方を専門とする医師に判断してもらいましょう。

―生理前に起きる痛みやカラダの不快感(=PMS)は、生理中に起きる痛みと原因が別?

PMSとは排卵後に分泌される黄体ホルモンが引き起こす症状で、精神的な症状もあわせもっていることがあります。

一方、生理中の痛みは、病気による異常が引き起こすものだったり、PMS同様ホルモン分泌の変動で起こったり理由がさまざまです(「生理痛」または「月経困難症」と呼ばれています)。

◆生理痛がひどくて市販の薬が手放せない。飲み続けても平気?

<質問2>
「生理痛がひどく市販の薬は手放せない。飲み続けても問題ないか」(26歳、事務系専門職)

用法や用量を守っている限り問題はありません。飲み続けると胃の粘膜が荒れる副作用が出るかもしれませんので、胃の粘膜を保護する健胃剤を併用するのがのぞましいでしょう。

市販薬を飲むことによって生理の痛みが抑えられるのであれば、飲み続けてかまいません。効かなくなってきたら、婦人科を受診してみてください。

ピルを飲み続けても、将来の妊娠に影響はないか心配

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