お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「化粧水を含ませたコットンでしっかりパッティング」はNG! 正しいコットンの使い方

藤井佳苗

化粧水を含ませたコットンでしっかりパッティングすると肌がモチモチに……というのは実は誤解でした。むしろ、肌にダメージを与えてしまうことがあるとか。正しいコットンの使い方について、西麻布ヒフ・形成外科院長の藤井佳苗先生に聞きました。

パッティングのポイント

■肌荒れの原因にもなる化粧用コットン。正しい使い方は?

「肌荒れで来院される患者さんの中には、間違ったコットンの使い方が原因という方が少なくありません。顔はとりわけデリケートですから、力を込めて叩き込んだり、コットンの繊維が肌に残るほどパッティングを続けると、かえって肌を傷つけてしまいます。間違った方法でケアを続けると色素沈着やシミ、しわの原因にもなりかねません」(藤井先生)

パッティングは、化粧水を含ませたコットンを肌に垂直になるよう “置く”のがポイント。一カ所につき3~5回程度を目安に、顔全体にまんべんなく、化粧水を浸透させます。

「パッティングをするときに、パチパチと音がするのは力が強すぎるサインです。トントンと置いてなじませるようにすると、肌への負担を最小限におさえられます。また、肌に摩擦は禁物。コットンをごしごし肌にこすりつけないよう、気をつけて」(藤井先生)

コットンに含ませる化粧水は「指にはさんだときに肌にあたる面に、しっかり化粧水が含まれる程度」が目安。ムラがある状態でパッティングすると肌に負担をかけますが、コットン全体にしたたるほど含ませる必要はないそう。

「『長時間パッティングをすればするほど、浸透する』というのもよくある誤解のひとつです。肌の状態を確認しながら、自分が気持ちいいと思うところで止めましょう。肌の水分量を整えたあとは、乳液やクリームなどを塗り、水分の蒸発を防ぐのがおすすめです」(藤井先生)

■コットン選びと使用時の注意点

一口に化粧コットンといっても、メーカーごとにサイズや特徴が異なります。どのようなコットンを選べばいいのでしょうか。

「毛羽立ちにくい上質なものを選ぶのがポイント。毛羽立ちやすいものだと、摩擦で肌に負担がかかります。また、コットンの繊維が肌に残るものだと、繊維をとりのぞく際に肌をいためてしまうこともあります」(藤井先生)

コットンを使う際は、あらかじめ水を含ませておくといいそうです。

「コットンは水分を吸収する性質があります。特にサイズが大きくなると、それだけ大量の化粧水が必要です。一度コットンに水を含ませることで毛羽立ちをおさえることができますし、化粧水を大量に消費することもないので経済的です」(藤井先生)

日ごろのケアに欠かせない化粧コットン。正しい使用方法を知り、実践すると時間をかけなくても、美しく健康的な肌を手に入れられます。コットンの特徴をよく知り、賢くケアに役立てましょう。

(取材協力:藤井佳苗、文:渡邊宏美+ガールズ健康ラボ)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.05)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年07月23日に公開されたものです

藤井佳苗

西麻布ヒフ・形成外科院長。医学博士、日本形成外科学会認定専門医。2004年 秋田大学医学部卒。東京大学医学部附属病院、昭和大学病院等を経て、2011年 西麻布ヒフ・形成外科開業。形成外科医としての手術治療や皮膚疾患のレーザー治療の経験と技術を生かし、カウンセリング、治療、アフターケアまで、すべて院長が一貫して行う。http://nishiazabu111.com/

この著者の記事一覧 

SHARE