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「やけ食い」「やけ飲み」なんて絶対しない! ストレス太りを防ぐ秘訣とは?

奥田弘美

ストレスを感じると、私たちの体内では抗ストレスホルモン「コルチゾール」が生成されています。コルチゾールには脂肪を貯めこみやすくし、代謝を下げ、食欲を増進させるという三重のマイナス効果があるため、やけ食い、やけ酒したくなるのです。やけ食いややけ酒をすると、食べたときはスッキリできても、そのあとで胸焼けしたり、太ってしまったりとさらなるストレスに……。そんな悪循環になる前に、上手にストレスを発散させてストレス太りを防ぎましょう。

ストレスを感じているときは、心身ともに疲れているもの。私の場合、疲労を回復するために良質なタンパク質とたっぷりの野菜をとるようにしています。ゆでたブロッコリーやインゲン豆、カラフルで歯応えのあるニンジンなどの緑黄色野菜、それに疲労回復の成分の入った豚肉の赤身や鶏のむね肉をのせたサラダを作って食べたりしますね。少しアレンジして、海老や温泉卵をのせてみたり、キムチを入れて辛くしてみたり、はたまた納豆を入れてみたり。ストレスを感じた時に食べる、自分だけの高タンパク高ビタミンの「ストレス解消のスペシャルサラダ」なるものを考案してみるのもよいですよね。

また、おろそかにしてはいけないのが「睡眠」。ストレスに対して偉大な効果があるんですよ。7時間ほどの睡眠をとると、代謝がよくなりますし、食欲抑制ホルモンの「レプチン」の分泌も高まるので、太りにくい身体になります。まずはしっかり寝ることで、身体のむくみも心の疲れも取りのぞき、元気になった脳でハッピーな気分になれることをするとよいでしょう。カラオケに行ったり、映画を見たり、好きなアーティストの曲をたっぷり聞いたり楽しいことを自分にどんどんプレゼントしてあげると、食に頼らなくてもストレス解消ができますよ。

そうして身体と心を回復したら、次にストレスの元を解消させることが大切です。家にこもって待っていても、たいていの状況は変化しません。思い通りのイメージにより近づけるように、自分が思いつく限りのことをまず行動してみる。動くことで気分も晴れますし、誰かからアドバイスをもらえたりするかもしれません。行動した結果は必ずどこかに現れます。

日本人は真面目なタイプが多く、まわりに合わせて自分を抑え込んでしまう傾向にあります。他人に好かれようとすると非常にストレスフルな人生になり、それこそ過食症になってしまうケースもあります。不特定多数の人に好かれようと思うのではなく、「本当に自分が好きな人にだけ好かれれば満足」くらいのつもりでいられたら、楽な気持ちになれると思います。

常にアンテナを張って、どんなときも自分が楽しめることを探すのは、太らないためにもとても大切です。ワクワクを貪欲に探して、どんどん行動していけば、ストレスを溜めにくい、ひいては太りにくい体質に変わっていけるでしょう。

(Playce)

※この記事は2014年05月31日に公開されたものです

奥田弘美

精神科医(精神保健指定医)、日本医師会認定産業医、作家、メディカル&ライフサポートコーチ研究会代表。1992年、山口大学医学部卒業。“体も心もより元気に幸せになる”をテーマに、執筆や講演を通してわかりやすい心身のヘルスケアや自己実現法を提案。著書に『ココロの毒がスーッと消える本』(講談社+α文庫)、『いつも「やらなきゃ」と言っているあなたへ』(PHP研究所)、『何をやっても痩せないのは脳の使い方をまちがえていたから』(扶桑社)などがある。

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