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専門家 不調

新年度、年代別の婦人科健診-アラサー女子が優先すべきは?

吉形玲美

新年度を迎え、健康診断(以下、健診)を行う企業も増える時期。血液検査やX線検査といった一般的な検査に加えて、婦人科健診をオプションでつけられるケースもあります。ただ、乳がんや子宮がんなど、さまざまな検査項目があるだけに、どれを選べばいいのか迷ってしまうという声も。婦人科健診を選ぶ際のポイントを、浜松町ハマサイトクリニック院長・吉形玲美先生に聞きました。

■アラサー女子が優先すべきは子宮頸がん+性感染症検査

「女性の身体は女性ホルモンの影響を受け、年齢とともに変化していきます。そのため、世代ごとに特に注意すべき病気も異なり、婦人科健診の優先順位も変わります。たとえば、20代前半の方であれば、まず受けておきたいのは『子宮頸がん検査』。子宮頸がんは30~40代で多く診断されていますが、最近では20代でかかるケースも珍しくありません。子宮頸がんのリスクとなるヒトパピローマウイルス(HPV)に感染していないかどうかも、検査しておくと安心です」(吉形先生)

20代後半~30代前半は子宮頸がん検査に加えて、不妊の原因にもなるクラミジアのほかにB型・C型肝炎や梅毒、HIV検査をプラス。性感染症の有無を詳細に調べることで、“安心の妊活”が可能になると、吉形先生はアドバイスします。

「性感染症は放置すると、将来の不妊にもつながりかねないのが怖いところです。痛みやおりものの増加、不正出血など何らかの異常があらわれるものもあれば、自覚症状がほとんどないものもあります。現在、パートナーがいなかったとしても油断は禁物。数年前に感染し、気づかないまま進行しているケースも見られます。また、妊娠を望まれる方は卵巣予備能力をチェックするAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査も一緒に受けることをおすすめします」(吉形先生)

ただ、会社の健康診断として受ける場合、「会社側に検査を受けたことや結果が知られてしまうのでは……?」と気がかりに感じる女性が多そうです。

「性感染症やHIV検査はデリケートな問題だけに、個人で受けられる方が多いですね。子宮頸がん検査は会社の健康診断のオプション、性感染症検査は個人で……と使い分ける方法もあります。個人で検査を受けた場合には、検査の結果、万が一治療が必要になったとしても、勤務先に病名を知られることはなく、保険診療で治療を受けられるのでご安心ください」(吉形先生)

30代後半からはさらに、乳がん検査を加えるといいそうです。

「日本では乳がんにかかる女性が年々増えており、20人に1人が乳がんになると言われています。乳がんの発生は20歳過ぎからの若い世代から見られますが、とりわけ、30代後半から40代に多く、壮年女性(30~64歳)の死亡原因第一位の病気でもあります。また、早期更年期障害の可能性がでてくる年齢でもあるため、ホルモンバランスの変化を調べる検査も検討していただきたいですね」(吉形先生)

年代別・婦人科検診の優先順位

年代別・婦人科検診の優先順位

婦人科健診は検査内容や医療機関によって、予約なしで検査を受けられることもあれば、事前予約が必要なこともあるようです。予約をする際は、できる限り生理期間を避けるのがポイントだとか。

「そもそも、子宮頸がん検査は生理中(初日からピークが過ぎるまで)にはおすすめしません。また、乳がん検査はとくに生理に関する制約はありませんが、ホルモンバランスの変化により、特に生理前など乳房が張って痛むことがあります。もし、健診予定日に生理が重なりそうな場合は、日程変更を依頼しましょう。また、妊娠中や授乳中、妊娠の可能性がある場合は受けられない検査もあるため、事前に受診する医療機関に相談してみてください」(吉形先生)

■地方自治体の補助も組みあわせてコストダウン

気になるのが費用面。健康診断や人間ドック、婦人科検診で何かしら異常が見つかり、再検査になった場合は医療保険が適用されます。でも、健康診断・人間ドック・婦人科検診そのものには保険が適用されません。

「会社の健康診断にオプションで婦人科健診をつける場合も原則として、自費負担になります。ただ、健康保険組合によっては婦人科健診の費用を一部または全額補助してくれるところもあります。職場や加入している保険組合に問い合わせてみてください」(吉形先生)

また、多くの地方自治体では子宮頸がん検査や乳がん検査が、一部または全額公費負担で受けられます。例えば、東京都渋谷区の場合、「20歳以上で、偶数年齢の女性」は子宮頸がん検診、「40歳以上で、偶数年齢の女性」は乳がん検診が無料で受けられます。つまり、2年に1度のペースで、無料で検査が受けられるというわけです。

「ただ、健康診断・人間ドック・婦人科検診は年1回、定期的に受けることが望ましく、地方自治体の無料健診だけではカバーしきれないところがあります。費用を節約したい場合には、地方自治体が実施する無料健診を活用しながら、足りない分を会社の健康診断のオプションなどでフォロー。時間と労力を節約したい場合には、女性向けの人間ドックでまとめて検査を受けるという選択肢もあります。個人で受ける場合には婦人科健診を“自分へのご褒美”として、誕生日などの記念日の前後に受けるのもおすすめ。決まった時期に受けるようにすると、うっかり受け忘れる心配もなくなります」(吉形先生)

(取材協力:吉形玲美、文:齋藤純子+ガールズ健康ラボ)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.05)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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