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これってモラハラ? 「職場でのモラハラ」事例と対処法

刈谷龍太(弁護士)

小村由編

職場でモラハラを受けたときの対処法


職場で実際にモラハラを受けている人の中には、どのように対処していけばいいのか悩んでいる場合も多いです。自分の好きな仕事に就いてやりがいを感じているのに、モラハラに苦しみ、生活にまで支障をきたしている深刻なケースも。せっかくがんばってきたのだから仕事は辞めたくない、けれどもモラハラが理由で毎日職場に行くのが憂うつで行きたくない、などと誰にも相談できずにひとりで悩んでしまいがち。そのような状況を続けてしまうと、本格的な病気につながる可能性もあるといえます。そのため、モラハラを受けたときの対処法についてしっかり確認しておきましょう。

被害を受けたら誰に相談すべきか


モラハラ被害を受けた場合、ひとりで抱え込まず、誰かに相談するべきです。ひとりで抱え込んでしまうと、何も状況が変わらず、かえって事態が悪化するおそれがありますし、精神的苦痛も大きくなるからです。相談先としては、家族、友人、信頼のおける上司など、親身になって話を聞いてくれる人や、社内・民間のハラスメント相談窓口、労働局、労働基準監督署、弁護士などが挙げられます。

モラハラ被害を訴えることは可能なのか


職場でのモラハラ被害にあったとき、法的に訴えようと思う人もいるでしょう。ただ、モラハラといっても、その態様にはさまざまなものが考えられるため、法的責任を追及できるかどうかはケースバイケース。とはいえ、暴行、傷害、脅迫、強要、名誉毀損、侮辱など刑罰に触れる行為をされた場合、刑事責任を追及することはもちろん、民事上の損害賠償を請求することができます。仮に、相手の行為が刑罰に触れない行為であっても、社会的相当性を逸脱していると評価できる場合には、民事上の損害賠償請求が可能な場合もあります。

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