人から愛される、聞き上手になるには? 「質問をはさむ」「オウム返しも効果的」
仕事でもプライベートでも、コミュニケーション能力はとても大切です。特に会話によるコミュニケーションは、良い人間関係を築いたり、仕事を円滑に進めたりする上でかかせません。今回は、「話す」ではなく「聞く」に注目。中央話し方教室の代表講師・栗原君枝先生に、お話をうかがいました。
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話し上手への道は、まず「聞く」こと
「話し下手を直したいと思っている人は、どうしても『話す』ことばかりを意識してしまいます。しかし、会話で大切なのは、まず相手の話を『聞く』ということ。話し下手で悩んでいる人の多くは、この『聞く』ができていないように思います。
聞き上手になるためにまず注意したいのが、相手の話をさえぎらないということです。話の途中で割って入るのはもちろん厳禁。さらに、相手が話し終えた途端に自分の話をスタートしてしまうと、相手は『話を奪われた!』と感じます。
相手の話が終わったら、その内容についての感想を言ったり、質問をしたりすることで、『あなたの話をしっかり聞いているよ』という態度を示しましょう。話の続きを促すのも良いですね」
オウム返しも効果的
「聞き上手な人は、とても相槌が上手です。淡々と『うん、うん』と相槌を打たれてしまうと、話している方も『私の話がつまらないのかな?』『この人、本当に聞いているの?』と不安になってしまいますよね。
意識的に、『うん』『そうなんだ』『へー』『え! そうなの?』といったいろいろな種類の相槌を混ぜるようにすると、会話にリズムが生まれて、相手は話しやすくなります。
相手の言ったことをオウム返しするのも良い方法ですね。『それが実は○○だったんだよ!』『へー、○○だったんだ!』と繰り返すことで、話し手の気持ちが盛り上がり、会話が弾みます。
ただし、気持ちのこもっていない相槌やオウム返しは、かえって相手を不快にさせることも。丁寧に感情を込めて、抑揚をつけるように心がけましょう」
姿勢や視線に注意
「例えばカフェで向かい合って話をしているとき。テーブルに視線を落としていても、相手の話は聞こえてきますね。しかし、これは本当の意味で『聞いている』とは言えないと思います。人の話を聞くときは、まず相手の方へ体と顔を向けるようにしましょう。
さらに、相手がどんな感情で話しているのかを知るためには、視線も相手へ向けなくてはなりません。相手の喜怒哀楽を読み取って、それを共有することが大切です」
質問を上手にはさむ
「上手な聞き手は、聞きながら質問をして、相手の話を広げていきます。相手から話を引き出すためには、『そのあとはどうなったの?』『それはいつの話?』『どんな映画だった?』といった、『はい・いいえ』だけでは答えられない質問をするのが効果的です」
謙虚な気持ちで会話に臨むこと
「上手な話し方を身に付ける上で大切なのは、謙虚さを持つことです。自分が話をしているときには、『相手に聞いてもらっている』という意識を持ちましょう。そして、会話の中では自分が話すことよりも、相手に話してもらうことを優先するように心がけてみてください」
話すのが苦手で悩んでいる人は、ぜひ一度「話の聞き方」に注意してみてください。話を聞くときの姿勢や態度、相槌や質問の工夫など、今回ご紹介したコツを少し意識するだけで、会話がもっと楽しくなるでしょう。
(OFFICE-SANGA 森川ほしの)
※この記事は2013年12月03日に公開されたものです