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あなたの評価を下げている否定的フレーズ「でも」「だって」「いや」「むり」「も」

普通に話しているつもりなのに、相手をイラつかせてしまったことはありませんか? もしかすると、それは否定的なフレーズの多用が原因かも。感じの良い人というのは、肯定的な言葉をたくさん使っているものです。

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否定的なフレーズを使わない話し方をマスターすれば、周囲からの評価が上がるかもしれません。そのポイントを中央話し方教室の代表講師・栗原君枝先生に、うかがってみました。

●「でも」「だって」からのスタートは厳禁

・CASE1
友人「私いま、彼氏との関係がうまくいっていなくて、悩んでいるの」

A「でも、そんなに深刻なの?」
B「そうなんだ。そんなに深刻なの?」

AとBの返答を比べてみてください。言っている内容はほとんど同じ。どの程度深刻な状況なのか心配して、相談に乗ろうとしています。しかし、AとBではずいぶん印象が違いますね。

「『でも』『だって』『しかし』といったフレーズが、口癖のようになっている人は多いですね。しかし、これらは相手の言っていることを否定するフレーズです。文脈の中で登場するのは良いですが、話の頭では極力使わないように注意しましょう」(栗原先生)

Aのように「でも」と言ってしまうと、相談者を非難しているような印象を与えかねません。「そうなんだ」と言い換えることで、共感を示すことができます。

●うっかり言いがちな「いや」

・CASE2
上司「なぜこんなミスが起こったのか、理由を言ってみてくれる?」

A「いや、十分な事前チェックを怠ったのが原因です」
B「はい、十分な事前チェックを怠ったのが原因です」

こちらも、AとBではまったく同じことを言っています。しかし、最初の言葉が「いや」と「はい」ではかなり印象が違いますね。

「話し始めに必ず『いや』という人がいますが、『いや』というのは、相手の言っていることを否定するフレーズです。しかも、場合によっては責任を転嫁して、言い訳をしようとしているように聞こえます。『いや』が口癖になっている人は、ぜひ『はい』に置き換えてみてください」(栗原先生)

たった二文字の『いや』で損をするのは、もったいないですよね。うっかり言いがちなフレーズなので、注意しましょう。

●『無理』だけで終わらせない

・CASE3
上司「この仕事を、明日の午前中までに仕上げておいてほしいんだけど」

A「いま抱えている仕事があるので、明日の午前中までには無理です」
B「いま抱えている仕事を優先したいので、明日の午後になってもよろしいでしょうか?」

仕事を頼まれて、引き受けられないというシーンです。どちらも、「明日の午前中までにはできない」という返答ですが、AとBでは印象が大きく違いますよね。

「断るということは、相手の希望をくじくということです。そのため、特に言い方に注意しなければ、相手に悪い感情を持たれる可能性も高いシーンだと言えるでしょう。

Aのように『無理です』と言い切ってしまうと、依頼した人は拒否された印象が強くなります。Bのように代替案を自分から積極的に提示して、『無理』というフレーズを避けると良いですね」(栗原先生)

Aのように、ただ『無理』で終わらせてしまうより、Bのように自分から別の提案をした方が前向きな印象になります。

●ささいなことだけど、気になってしまう「も」

・CASE4
職場の先輩「この作業は、こうした方が効率よく、正確にできるよ」

A「ありがとうございます。そのやり方もいいですね」
B「ありがとうございます。その方法でやってみます」

A、Bともに、最初にきちんとお礼を述べている点では、良い印象を受けます。しかし、Aの気になる点は「やり方も」という部分。「私のやっていた方法も良いですけど」といった気持ちが隠されていそうです。たとえ本人にその気がなくても、アドバイスをした先輩は誤解してしまうかも。

「誰かに何かを提案されたとき、『それもいいですね』と言ってしまう人が多いです。悪気がなくても、『も』を入れるとあまり乗り気ではない印象を与えますね。

あいまいな言い方は、時に相手をイラつかせてしまうもの。特に、アドバイスを受けた場合などは、『それはいいですね』と素直に肯定するよう意識してみましょう」(栗原先生)

ついうっかり言ってしまいそうなフレーズばかりで、ドキッとした人も多いのでは? ちょっとした言い方一つで、周囲に与える印象は大きく変わるもの。否定的なフレーズを使わない話し方、実践してみる価値はありそうです。

(OFFICE-SANGA 森川ほしの)

※この記事は2013年09月01日に公開されたものです

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