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【新連載】後輩から突然の告白! 私って意外にモテるのかも?

「じゃあ、また連絡するね」
その日は15時ごろ隆也の家をあとにした。
本当はふたりで夕食を食べてもいいんだけれど。
そうするとわたしも隆也も、
夜遅くにひとりになりたくなくて、
結局わたしがまた泊まってしまうので、
陽の高いうちに帰ることにしている。
さすがに日曜まで一緒だと、仕事に差し支える。

わたしは帰り道で小さくため息をつくと、
スマートフォンを取り出しDropboxを起動した。
液晶には陽介くんの酔っておどけた笑顔がある。
「これから、どうしたらいいんだろう」

それは昨日、金曜日の始業後すぐ。
本部から古いパンフレットを処分しろと通達がきて、
窓のない資料室でひとり紙の束と戦っていると、
ふとうしろに人の気配を感じて振り返った。
するとそこには、谷山陽介が立っていた。
そして言った。
「ぼく、先輩のことが好きなんです」

最初はタチの悪い冗談だと思った。
「えっ、何それ、本気で言ってるの?」
「本気です。ぼく、桜井先輩のことが好きです」
そんなバカな……わたしは悪い夢でも見てるの?

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