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【新連載】後輩から突然の告白! 私って意外にモテるのかも?

Story3 ★狭い車内でふたりきり

「あ、あ、ああ、おはよう!」
あんな告白程度では絶対に動揺しない、
そう心に決めていたのに。

わたしは挨拶を終えると、
陽介くんの笑顔のまぶしさに、
あわてて視線をそらしてしまった。
これじゃまるで、初恋中の中学生みたいだ。

陽介くんは焦るこちらを面白がるように、
わたしのすぐうしろについて電車に乗り込む。
おかげで車内ではそこそこ密着することになる。
ああ、彼の温もりを背中に感じてしまう……。
しかし陽介くんは素知らぬ顔で話しかけてくる

「今日から、金融商品のセールス月間ですね」
「うん、今回は車で回るみたい。
かなりの残業になっちゃうけど、平気?」
「平気です。ぼくは1人暮らしで、
おまけに彼女もいませんから……今はまだ」

ああ、彼の言葉にいちいちドキドキする、
自意識過剰で小心者の自分がキライ。
そして、たどり着いた職場では、
月曜の朝なのでラジオ体操の後、
朝礼も兼ねた少し長めの打ち合わせがある。

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