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【新連載】20代最後の夜を、ひとりぼっちで迎えるなんて

Story2 ★選択を間違えた?

翌朝、わたしはバルコニーに出て、
空を流れて行く雲を、ぼんやりと眺めていた。
「暖かくなってきたな……」
もう10時をすぎたけれど、駿は起きてこない。

結婚の話は、やっぱり早まったのかな?
それとも反対にもう何もかもが遅すぎとか。
実は4、5年前には駿には見切りをつけて、
別れて他の人を探さないといけなかったのかな?

干したばかりの洗濯物を、
なるべく見ないようにしながら、
わたしは取り留めもない気持ちで春の空を見ていた。
「あ、いたいた」
「うわっ、びっくりした!」

突然、すぐ横の掃き出しの大きな窓が開き、
駿が顔をのぞかせる。
かさついた頬にヒゲが伸びているけれど、
こんな風に身だしなみを整える前の駿が、
わたしは好きだ。
「びっくりしたのは、こっちだよ。
家のどこにもいないんだもの。
ね、今日は夜、外へ食事に行こう。
最初は公園でも散歩してからさ」
「うん……」

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