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こんな自分、もうイヤ。自分の性格を変えるための3つの方法

平井妙子

三浦一紀

「人の振り見て我が振り直せ」ということわざがありますが、他人と自分を比較して、自分の性格を直したいと思っている人は多いのではないでしょうか。しかし、性格を変えようと思っても、そんなに簡単に変えられるようなものではありません。そういうときはどうしたらいいのでしょうか? メンタルチェンジトレーナーの平井妙子さんにお話を聞きました。

性格はどのようにして決まる?

諸説ありますが、以下の2つが大きな要因と言われています。

まずは、潜在意識論と言われているものです。6~8歳ごろまでは、経験したことがストレートにインプットされやすい時期とされており、五感を通じて見たこと、聞いたこと、体感したことなどが脳に情報として蓄積されます。それらの情報は、自分が生きていくためのデータとなり、性格に直結します。

次が、人生脚本論です。3~6歳で自分と母親は違う存在であることを認識し、子どもが「このようにして生きていこう」という生きる方針を決める幼児決断をし、12~15歳で自己形成をします。親や養育者を中心とした周囲からの影響により、どのように生きていくかを自ら決断するのです。その後、対人関係や人生経験が加味され、性格が形成されていくと考えられています。

以上の2点に共通するのは、性格が形成される重要な時期が幼児期であるという点です。さらに周囲の環境による影響が強い点も見逃せません。生まれたときのデータはゼロですが、経過とともに自分が経験したことがデータとなり、個人を作り上げているということです。

また、インプットされる情報は人との関わりだけでなく、書籍、テレビ、映画、スポーツなどからも得ていますので、幼児期にどのような日常を過ごしたかということも、性格を形成する重要なポイントとなります。

自分の性格を変えるための3つの方法

性格を変える効果的な方法は以下になります。

再決断する

性格とは、周囲からの学習により形成されたものです。それを「自分の性格」であると思い込み、「決断」して生きています。性格を変えたい場合は、そのことを認識し、どのような自分でありたいのか、どのような自分で生きていくのかを再度決断しましょう。

自己認識をし、他者認識を得る

例えば、自分で「落ち着きがない」と思っていて「落ち着きがある人」になりたいとします。その場合は、まず自分がどのようなときに落ち着きがないのかをピックアップし、どのようにすれば「落ち着きがある人」になるのかをイメージします。

その後、他者に意見を求めます。自分のどのようなところが「落ち着きがないのか」「どのようなところを修正すればよいのか」を聞き、理想の自分を確立させます。

他者に意見を求めるのは、自分の認識が思い込みである可能性があるからです。

モデリングする

自分がなりたいと思っている性格の人を真似してみます。その人の表情や態度、言動を真似することで、似たような感情に近づけると言われています。

「学ぶ」という言葉の語源は「真似る」からきていると言われています。性格自体も、誰かを真似て形成されたものなので、理想の性格の人をモデリングして、脳に学習させましょう。

【番外編】彼氏の性格を変える方法はある?

自分の性格を変える方法はわかりましたが、身近な人、例えば彼氏の性格を変えることは可能なのでしょうか。

褒めることで性格が変わっていく

行動と感情のリンクの繰り返しは、脳の習慣としてインプットされ、性格の形成につながると考えられています。

他者ができる言語的アプローチとして、時制別に行う方法があります。時制別とは、現在、過去、未来ということです。

その方法は、「具体的行動」+「褒める」+「気持ち(感謝・感動など)」を述べること。例として、彼氏を以下のように褒めます。

現在:「○○してくれて、すごいよね! ありがとう! うれしいよ!」
過去:「□□してくれたこと、さすがだなって思った、感動したなぁ」
未来:「△△してるなんて、素敵だよね~。ますます好きになるよ」

具体的な行動を挙げる理由は、「あなたのことを見ています」、つまり存在価値を認めていることを示すためです。

褒めることは、承認欲求を高めることにつながります。

そこにポジティブな感想が加えられることで、自分の起こした行動により相手が喜んでくれたのだと脳は認識します。誰もが承認されたいと思っているので、幼児期の性格形成と同様に、身近な人がどれだけ自分を容認し、温かい気持ちで関わってくれたのかがとても大切です。

性格は、きっかけがなければ変わることができません。また、自らが性格を変えたいと思わない限り、なかなか変わるものではありません。しかし、恋人や家族など、大切にしている人、信頼している人、長時間関わる人などの発する言葉は、親や養育者と同様に大きな影響を与えます。どのような心情で関わり発言するかで、相手の性格を変えるきっかけになるのではないでしょうか。

自分で変わろうとする意志が重要

性格は、何十年もかけて作り上げてきたものなので、簡単に変わるものではありません。しかし「変わりたい」という気持ちがあれば大丈夫。この記事で述べたように、理想の性格の人を目指し、真似してみましょう。もし「最近変わったね」なんて周囲の人に言われるようになれば、あなたの性格は変わってきているということです。

(文:平井妙子、構成:三浦一紀)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.09)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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