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保冷剤を使って毛穴ケア……これって効果あるの?

鈴木稚子

「洗顔しても毛穴の黒ずみがとれない」「毛穴が目立つのをなんとかしたい」……など、あなたは毛穴について悩んでいませんか? 毛穴ケアにはいろいろありますが、保冷剤を使った方法もあるようです。しかし実際のところ効果は期待できるのでしょうか? 美容皮膚科医・鈴木稚子先生に、ズバリ解説していただきました。

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毛穴が目立つ原因とは?

保冷剤ケアの効果について紹介する前に、まずは毛穴が目立ってしまう原因について見ていきましょう。

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(1)肌のハリがなくなるため

皮膚は大きく3つの層に分かれます。皮膚の外側から表皮、真皮、皮下組織です。皮膚を支えているのが主にコラーゲン、エラスチンという線維でできている真皮層です。これらの成分は加齢によって減少していくため、年齢を重ねるごとに肌のハリが失われ、たるんでいきます。そうすると毛穴を支えることが難しくなります。支えられなくなった毛穴は、ゆるんで広がり、重力の影響で楕円形のような毛穴になります。

(2)肌の乾燥による

乾燥肌の人は、肌の水分量が足りていません。そのため、肌のハリ(弾力)が不足しています。肌のハリがなくなると、前述した理由で毛穴が開いていきます。

(3)皮脂詰まりが原因

皮脂詰まりが原因で、毛穴が目立つ場合もあります。これは、皮脂の分泌が過剰な人に多く見られるケースです。皮脂の分泌が亢進する理由には、ホルモンバランスの乱れや、ストレス、食生活、体質が考えられます。

“保冷剤”を使って毛穴ケアはできる?

毛穴が目立つ原因についてわかりましたね。では、開いた毛穴を閉じるために「保冷剤を使ったケア」は、効果があるのでしょうか? 鈴木先生に聞いてみました。

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保冷剤ケアは……オススメできません!

毛穴の汚れを取るときは、温めたタオルを顔に置き、毛穴を開いてからクレンジングや洗顔を行うと汚れが落ちやすいでしょう。しかし毛穴を開いたままにしてしまうと、また汚れがたまってしまいます。そこで洗顔後は冷たい水ですすいだり、冷やした「化粧水」や「タオル」で顔を冷やすことをオススメします。

「冷やして毛穴を引き締める」という意味で保冷剤ケアも有効ですが、保冷剤だと温度が低すぎてしまうため、あまりオススメできません。急激に肌を冷やすとかえってそれが刺激となり、皮脂の分泌を促してしまうためです。また、肌が冷えて血流が悪くなると、肌が乾燥し、たるみの原因にもなります。

保冷剤よりも、「冷水」または、「冷やした化粧水やタオル」がオススメ!

「冷水」ですすいだり、冷やした化粧水やタオルを使うだけで、毛穴ケアは十分期待できます。そのため保冷剤をあえて使用する必要はないでしょう。どうしても保冷剤を使いたいならば、せめて保湿ケアをした後にしましょう。肌は冷えると収縮し、水分(化粧水や乳液)を吸収しづらくなってしまうためです。

クリニックでは、冷たいおしぼりを作るために、保冷剤を水の中に入れることはありますが、肌に当てることは、一部分のみを冷やす場合を除き行っていません。たとえば「鼻だけ皮脂が出やすい」場合は、鼻だけを1日に数回冷水で洗うより、保冷剤を利用したほうが便利かもしれません。しかし、基本的には冷やした「化粧水」や「タオル」の利用で十分でしょう。

まとめ

「保冷剤」を使った毛穴ケア効果の真偽について、ズバリ、鈴木先生に解説いただきました。いかがでしたか? 「保冷剤を使えば毛穴が引き締まって肌によさそうだ!」と思っていた人は多いでしょう。しかし鈴木先生の話にあったように、保冷剤では冷たすぎて、かえって肌の状態を悪くしてしまうということがわかりましたね。毛穴ケアをする際は、冷水や冷やした化粧水、またはタオルを使って行いましょう。

(文:鈴木稚子、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.21)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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