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バナナダイエットは本当に痩せる? 効果とやり方を解説【管理栄養士監修】

中村美穂

誰もが一度は、「朝バナナダイエット」という言葉を耳にしたことがあるのでは? 少し前にブームになったので、実際に試してみたという人もいるでしょう。しかし正しい方法を実践しないと、効果が思うように出ないことも。今回は、管理栄養士の中村美穂さんに「朝バナナダイエットの効果的なやり方」を聞いてみました。

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<目次>

「朝バナナダイエット」とは? 基本のやり方と効果を学ぼう!

まずは、朝バナナダイエットの基本的な方法と主な効果を見ていきましょう。

「朝バナナダイエット」の基本的なやり方

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「朝バナナダイエット」とは、毎朝、朝食として「バナナ1~2本」と「常温の水」を摂取するだけのダイエット。昼食・夕食は通常通りの食事でOKです。とても簡単に実践できるダイエットなので、初心者でも気軽にはじめることができます。

バナナに含まれる成分と「朝バナナダイエット」の効果

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バナナは、炭水化物を中心に、体に必要な栄養素をバランスよく含んでいる食品です。バナナ1本(100g)に含まれる成分は以下になります。

・エネルギー:86kcal
・タンパク質:1.1g
・脂質:0.2g
・炭水化物:22.5g
・カリウム:360mg
・カルシウム:6mg
・マグネシウム:32mg
・鉄:0.3mg
・亜鉛0.2mg
・銅:0.09mg
・ビタミンE:0.5mg
・ビタミンB1:0.05mg
・ビタミンB2:0.04mg
・ビタミンB6:0.38mg
・葉酸:26μg
・ビタミンC:16mg
・食物繊維:1.1g

バナナに含まれる「食物繊維」や、糖質の一種である「フラクトオリゴ糖」は、消化されにくいためそのまま腸に届いて善玉菌のエサとなり、腸内環境を改善します。また、豊富な「ビタミンB群」や「カリウム」はダイエットの強い味方となる成分で、代謝促進やむくみ解消につながります。

毎朝バナナ1~2本を食べるのは、通常400kcalほどの朝食メニュー(ごはん・パンなど)に比べて、カロリーオフになります。バナナは忙しい朝でも素早く食べられるうえに、消化がよくなる・満腹感も得られるといったメリットもあり、非常に続けやすいダイエットです。

「朝バナナダイエット」でもっと効果を出すためのコツ

続いて、「朝バナナダイエット」でより効果を出すためのコツをご紹介します。

朝にバナナを食べる時間は、昼食の3~4時間前!

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バナナは消化されやすく、胃内停滞時間も1時間程度と短いため、早い時間に食べると昼食までに空腹を感じてしまうデメリットがあります。朝食時間は、生活リズムによってちがいがありますが、昼食の3~4時間前に食べると体への負担が少ないと言われています。たとえば、12時頃に昼食を食べるなら、逆算して朝8時前後にバナナを食べるのがいいでしょう。

もしも「朝バナナダイエット」を数日続けてみて、空腹になって集中力が欠けたり、昼食を食べすぎてしまうようであれば、下記でも紹介する油やナッツ、ヨーグルトなどのプラス食材で、腹持ちがよくなるように調整してみてください。

「朝バナナダイエット」の継続期間は2~3カ月がベスト!

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ダイエットは、継続することが大切。一時的に体重が減少したとしても、ダイエットをやめるとリバウンドしてしまい、それをくり返すことで痩せにくい体になってしまいます。まずは2~3日で便通がよくなって、さらに1~2週間ほど続けるとダイエット効果が実感できるのではないでしょうか(※)。人の体質や細胞は1~3カ月のサイクルで生まれ変わると言われているため、2~3カ月間続けると、さらに効果が期待できます。
※あくまでも目安です。効果が実感できる継続期間には、個人差があります。

「酸味のある食品」や「植物オイル」をプラスするとより効果的!

バナナにちょい足しするとよりダイエット効果が期待できる食材は、「酸味のある食品」と「植物オイル」です。具体的な食品名と効果を見ていきましょう。

【酸味のある食品】黒酢・レモン汁・オレンジ・キウイフルーツ

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「酸味のあるもの」の中でも、特に黒酢はアミノ酸も含まれているので、代謝を促す効果が期待できます。またレモン汁も、クエン酸の作用で疲労回復・リフレッシュ効果が期待でき、バナナに少ないビタミンCも補給できるのでおすすめです。オレンジやキウイフルーツを少量あわせて食べてもいいでしょう。

【植物オイル】オリーブオイル・亜麻仁油

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「植物オイル」は、オレイン酸が豊富なオリーブオイルや、オメガ3脂肪酸が豊富な亜麻仁油などがおすすめ。抗酸化作用のある不飽和脂肪酸が多く含まれているので、バナナに大さじ1程度をかけて食べると、便秘解消の効果があります。ただしオイルは脂質が多く、カロリーが高めなのであくまで少量に。

教えて! 「朝バナナダイエット」の気になる疑問

最後に、「朝バナナダイエット」にまつわる疑問にお答えします。

バナナは血糖値を上げやすいってホント? ウソ?

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バナナは糖質が多いことから、血糖値を上げやすく、ダイエットに不向きではないのかという意見もあります。しかし、バナナに含まれている糖質は「果糖」。パンなどに含まれているブドウ糖とはちがい、血糖値が急激に上がることはありません。

バナナジュースでもダイエット効果はあるの?

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食事は液体ではなく、よく噛んで食べることで、満腹中枢が刺激され、食べすぎを防ぐことができます。液体にすると消化が早くなり、早くお腹がすいてしまうことも。とはいえ、ジュースにしても成分自体は変わらないので、ジュースにすることで無理なく続けられるのであればそれでも構いません。バナナジュースにする際は、レモン汁をたっぷり加えると、ビタミンCが補給できるのでおすすめです。

朝バナナダイエットの「痩せる以外の効果」って?

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バナナに多く含まれる「炭水化物」の主成分である糖質は、エネルギー源になるので、朝に摂取することで1日元気に活動できます。また、同じくバナナに含まれる「食物繊維」は、腸内環境を整える効果があるので、肥満のほかに肌荒れも予防してくれます。

朝食以外で気をつけるポイントは?

「朝バナナダイエット」は朝食をバナナと水に置き換えるダイエットですが、朝食以外でも、ダイエット効果を出すために気をつけるべきポイントはあるのでしょうか?

昼食・夕食のポイント

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「○○だけ食べる」というダイエットは、栄養バランスが崩れて体調が悪くなる恐れがあります。そのため、昼食・夕食で、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂るようにしましょう。特に、バナナに少ないタンパク質を多く含む肉・魚・卵・豆類を食べて筋肉を維持すること、ビタミンAを多く含む緑黄色野菜を食べて免疫力を高めることが大切です。

間食のポイント

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間食は、糖質と脂質の多いお菓子を控えて、乳製品やナッツ、カカオが多いチョコレート、フルーツ(ドライフルーツでも可)などを少しだけ摂取することで、夕食を食べすぎないようにコントロールできます。我慢しすぎないこともダイエットのポイントとなるので、おいしいものを少しずつ食べることが長続きのコツでもあります。

食事以外のポイント

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ダイエットは、単に食事を抜くだけでは体を壊し、長続きもしません。適度な運動(ウォーキング、ストレッチなど)、休養(なるべく早く寝る、お風呂に入るなど)を心がけて、ストレスをためずに続けることが大切です。

まとめ

「朝バナナダイエットは痩せないのでは?」と思う人も多いようですが、今回ご紹介したような方法を実践すれば、ダイエット効果は十分に見込めそうです。もちろん朝食だけではなく、昼食・夕食・間食や、日々の運動でも気をつけるポイントはいろいろあります。比較的気軽にはじめられるので、ポイントをおさえながら、ぜひ実践してみてくださいね。

(文:中村美穂、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.09)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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