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もう挫折しない! ダイエット停滞期の原因と乗り越え方

髙橋怜奈

「順調に痩せていたのに急に体重が減らなくなった……」ダイエット中に突然訪れる「停滞期」。ダイエット経験者なら、誰しも一度は経験あるのでは? なかには停滞期に心をくじかれ、ダイエットが失敗に終わった、という人もいるでしょう。今回はダイエット停滞期の原因と乗り越え方について産婦人科医の髙橋怜奈先生の解説を元に紹介します。

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<目次>

停滞期のメカニズム

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そもそも「停滞期」とはどんな状態を指すのでしょうか? また停滞期が起こる原因は? 停滞期に関するくわしいお話を、高橋先生に教えてもらいました。

(1)停滞期とは?

停滞期とは、減量に対して身体が防御反応を起こし、エネルギーを蓄えようとする期間を指します。どんなダイエットにも、この体重が落ちない「停滞期」が訪れます。

(2)なぜ停滞期が起こるのか?

「停滞期」は人間の体に備わった「ホメオスタシス機能」によって起こります。「ホメオスタシス機能」とは、人間が生きるために重要な体温や血糖値の調節などを、外部環境が変わっても常に正常に保つための働きのことをいいます。食事からのエネルギーの吸収率や、運動時の消費エネルギーなども「ホメオスタシス機能」により調節されています。

この機能により食事がほとんど摂れない非常事態でも、私たちは自分の生命を守ることが可能になります。具体的には、ある程度の体重減少が起きた時点で「ホメオスタシス機能」により、体の“省エネモード”がON。食事のエネルギー吸収率が高まり、基礎代謝量や運動時の消費エネルギーが低く抑えられるのです。

停滞期の乗り越え方

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ダイエットの成功に欠かせないのが、「停滞期」をいかに乗り越えるか、ではないでしょうか。とはいえどうやって対処したらいいのか、わからない人も多いでしょう。高橋先生に停滞期の乗り越え方について教えてもらいました。

(1)停滞期は必ず起こるものだと認識する

停滞期はいままでのダイエットがうまくいっていた証拠です。ダイエットがうまくいったから、身体の防御反応が働き「停滞期」に入るのです。停滞期は個人差がありますが、一般的にはダイエット開始1カ月前後、もしくは体重の5%(50kgの方なら2.5kg)減量したタイミングから始まり1カ月前後続くことが多いといわれています。あらかじめタイミングを知っておけば、いざ停滞期に突入しても「きたきた」と気楽にダイエットを続行できます。

(2)停滞期は減量目標を緩める

ダイエットをしていれば必ず停滞期は訪れます。そこで、この期間は目標減量を緩めに設定するのがいいでしょう。長期間のダイエットの場合、停滞期は1回とは限りません。そのため体重は毎日計測し、記録し、次の停滞期に備えてしっかり記録をとりましょう。記録することで自分の停滞期を知るきっかけにもなります。爆食いを避け、静かに過ぎるのを待つのが停滞期の過ごし方です。

(3)栄養バランスを確認する

体の防御機能による停滞期なのか、自分の栄養の偏りや怠慢などによる停滞期かを知る必要があります。もう一度栄養バランスを確認して、実は間食していないか食生活を振り返ってみましょう。また、塩分の過剰摂取も注意。水分をためこみ体重増加につながってしまいます。

(4)月経周期を確認する

女性の場合、体重が減りづらくなる原因が「月経」の場合もあります。月経がはじまる直前は身体が水分をためこむようになるため、必要以上に水分を摂っていないかも確認しましょう。

停滞期に心が折れないコツ

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順調に痩せているタイミングで訪れる「停滞期」に、心が折れてしまう人は多いはず。強い意志をなくしてダイエットは成功できないだけに、停滞期に負けない心構えが求められます。最後に、停滞期に心が折れないコツについて紹介します。

(1)ダイエットの目的を再確認する

体重だけを減らしたいなら、水分を極端に制限するボクサーのような減量方法もあります。しかしこの方法は継続が難しく、素人がやるには危険やリバウンドが伴います。多くの女性が痩せたい理由は、数字よりも、「美しい体形になりたい」「好きな服を着られるようになりたい」といった見た目にあるのではないでしょうか? であれば「体重」に一喜一憂せずに、体と向き合って乗り越えましょう。

(2)小さな楽しみを作る

ドカ食いはいけませんが、「1日1回だけデザートを楽しむ」、などはいいかもしれません。1日1回だけ、と決めることでちょこちょこした間食を防げます。デザートは洋菓子よりも和菓子のほうが、脂質などが抑えられるのでおすすめです。また、運動を取り入れるなら,ただウォーキングするだけではなく、好きな音楽を聴いたり、景色のいい場所をチョイスすることで「楽しみ」ながら継続できるでしょう。

(3)体重の記録、食べたものを記録する

いわゆるレコーディングダイエットです。自分の体や食べ物と向き合うことで、何をしたら体重が落ちやすいか、増えやすいかを知ることができます。

まとめ

ダイエット停滞期の原因と乗り越え方について紹介してきました。いかがでしたか? 停滞期は身体の防衛反応だという事実に驚いた人も多いのでは? ダイエットのコツは楽しく続けること。そのためにも停滞期がきても焦らず、その期間だけ目標を緩めるなど工夫して対処してみてくださいね!

(文:髙橋怜奈、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.24)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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