結婚式したくない! 本当に挙げなくて大丈夫?【プロが回答!】
「ナシ婚」などと言われ、結婚式を挙げない人が増えているようです。結婚式をしたくない人はどのくらいいるのでしょうか? 未婚男女にアンケートで調査してみました。また、既婚男女に結婚式を挙げたかどうか調査。挙げていない人は後悔していないかどうかも調べてみました。さらに、夫婦円満コンサルタントの中村はるみ先生に、結婚式を挙げるべきかどうか、最近の結婚式事情などについて詳しく伺いました。
<目次>
結婚式したくない女性の割合
結婚はしても、結婚式を挙げないカップルが増加中なのだそうですね。結婚式をしたくないと考える未婚女性はどのくらいいるのでしょうか? さらにその理由についても紹介します。
結婚式をしたくない女性の割合
結婚といえば結婚式と思う人は多いですが、何らかの事情で結婚式を挙げないカップルがいるのも事実。だいたいどれくらいのカップルが結婚式をしたいと思っているのでしょうか。最初は女性のみなさんに、結婚式をしたいかどうか聞いてみましょう。
Q.結婚するなら、結婚式をしたいと思いますか? 自分の気持ちに近い方をお選びください。
・したい(58.0%)
・したくない(42.0%)
※有効回答数402件
結婚するなら、結婚式をしたいと思う女性は約6割でした。結婚式をしたいと思う女性の方が多数派とはいえ、結婚式をしたくないと思う女性の数を考えると、結婚=結婚式は、もう常識とは言えないようです。
結婚式をしたい女性の意見
結婚式を挙げるのもなかなか大変ですよね。結婚式をしたい女性は、どのような理由で結婚式を挙げたいと思っているのでしょうか。先ほどの質問で、結婚するなら結婚式を「したい」と回答した女性の意見を紹介します。
一生に一度のことだから
・「一生の一度のことであり、結婚式を挙げて記念に残したいから」(女性/30歳/医療・福祉/専門職)
・「一生に一度の経験だから絶対にやりたい」(女性/29歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
ウエディングドレスを着たい
・「ドレスを着るのが夢。そのときしか着られないウエディングドレスをたくさん着たい」(女性/28歳/金融・証券/事務系専門職)
・「一度くらいはウエディングドレスを着てみたい」(女性/34歳/医療・福祉/その他)
主役になれる
・「人生の中で最も輝ける日になるから」(女性/26歳/その他/その他)
・「自分が主役の式を味わってみたいから」(女性/29歳/アパレル・繊維/販売職・サービス系)
両親に見せたい
・「両親に感謝の意味も込めて見せてあげたい」(女性/33歳/医療・福祉/専門職)
・「今まで育ててくれた両親に幸せな姿を見せてあげたいから」(女性/23歳/商社・卸/事務系専門職)
離婚率が増えているとはいっても、結婚は一度きりとする人が多いですよね。一生の記念に、華やかなウエディングドレスを着る。結婚式の主役になる。成長した姿を両親に見せる。結婚式には、女性のやりたいことがたくさん詰まっているようです。
結婚式をしたくない女性の意見
やっぱり結婚式はいいなと思いましたか? そこで気になるのが、結婚式をしたくない女性の意見ですよね。先ほどの質問で、結婚するなら結婚式を「したくない」と回答した女性の意見を見てみましょう。
お金がもったいない
・「お金がもったいないしそのぶん旅行に使いたい」(女性/24歳/医療・福祉/専門職)
・「ただお金がかかるだけ。すぐ離婚したらもったいない」(女性/24歳/医療・福祉/その他)
呼ぶ人がいない
・「呼べる友だちが少なすぎるのでできない」(女性/28歳/その他/その他)
・「結婚式に呼ぶ友だちが特にいないため」(女性/22歳/医療・福祉/専門職)
目立ちたくない
・「人前で目立つのが恥ずかしいのと、お金がかかるから」(女性/29歳/情報・IT/技術職)
・「目立つのが嫌いだしお金がもったいない。式に使うなら旅行したい」(女性/30歳/機械・精密機器/秘書・アシスタント職)
準備が大変そう
・「準備することが多く大変そうだから」(女性/28歳/学校・教育関連/事務系専門職)
・「友だちの結婚式に出たとき、すごく感動的だったが、金銭面の不安や、準備期間の面倒を考えたらやりたくないと思った」(女性/27歳/医療・福祉/専門職)
結婚式をしたくない女性の多くは、お金がもったいないと感じているようです。規模によりますが、挙式をするお金があれば少なくとも国内旅行には行けそうですよね。また、自分が主役となる舞台に抵抗感を示す人も。目立つのが苦手な女性は、積極的に結婚式のための準備をする気にならないでしょう。
※『マイナビウーマン』にて2017年6月にWebアンケート。有効回答数401件(25歳~35歳の交際経験のある未婚女性)
結婚式したくない男性の割合
続いては男性に、結婚式についてどう思っているのか聞いてみましょう。女性との差はあるのでしょうか?
結婚式をしたくない男性の割合
まずは、結婚式をしたくないと思っている男性の割合を調査してみましょう。
Q.正直、結婚式を挙げたいと思いますか?
・したい:47.2%
・したくない:52.8%
※有効回答132件
なんと結婚式をしたくない男性が半数以上の52.8%となりました。女性の割合と逆転していますね。男性は女性に比べて結婚式に対し積極的ではないようです。
結婚式をしたい男性の意見
結婚式に対し男性はどんなイメージを持っているのか詳しく聞いてみました。まずは、結婚式を挙げたいという男性の意見からです。
女性のために挙げたい
「自分はどうでもよいが、女性にとっては一番きれいに着飾ることができて最高な時だと思うから」(男性/29歳/不動産/その他)
友人の結婚式を見ていいな
「友人の結婚式にでて、みんなから祝福されているのを見ると自分も挙げたいと思うから」(男性/31歳/情報・IT/技術職)
記念に
「記念に挙げておきたい。ただし、慎ましいものでいい」(男性/26歳/生保・損保/事務系専門職)
親への感謝も込めて
「昔の友達の同窓会感覚と親への感謝を伝えられる場だから」(男性/23歳/医療・福祉/専門職)
離婚しづらくなりそう
「結婚式をあげれば、そう簡単に別れたり離婚はしない」(男性/28歳/情報・IT/技術職)
結婚式を挙げたい、という男性の中でも「自分のために」と考える人は少ないようですね。奥さんのためや、両親のため、またゲストのためと考えている人が多いです。しかし奥さんのために結婚式を挙げてあげようなんて、やさしい考え方ですよね。こんな男性なら、結婚式の内容も奥さんが主導権を握って決めることができそうです。
結婚式をしたくない男性の意見
続いては結婚式をしたくない男性の意見を見てみましょう。
お金がかかる
「新生活でカネが掛かるのに、それ以前に使ってしまうとか……。冷めた現実を見てしまう」(男性/35歳/金属・鉄鋼・化学/その他)
必要性が感じない
「けじめとしては必要と思うが……それ以上の必要性は感じない」(男性/28歳/医療・福祉/専門職)
恥ずかしくてしたくない
「お金と時間の無駄・人前でああいったこと(誓いのキス一つをとっても)をしたくないから」(男性/23歳/警備・メンテナンス/営業職)
離婚することになったら……
「お金かけて離婚するようなことになれば一生笑いものになるので」(男性/31歳/商社・卸/営業職)
目立ちたくない
「人様を集めて自分が中心になる、なんてありえないから」(男性/36歳/機械・精密機器/営業職)
結婚式って退屈
「何度も友人の結婚式に参列しましたが、どれも同じような内容だと思い、結婚式を退屈だと思う人が多いと思うので、絶対に結婚式は挙げたくありません」(男性/31歳/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
結婚式に興味のない男性は、労力とお金がネックになっている人が多いようです。確かに費用もかかりますし、準備でケンカをするカップルも多いらしいですから当日までの道のりは長そうです。当日は主役になるのは当たり前ですし、そのために式を挙げるのに……。この意見の男性は説得するところから結婚式の準備が始まりますね、大変そうです。
※『マイナビウーマン』にて2015年6月1日~6月9日にWebアンケート。有効回答数132件(21歳~39歳の働く男性)
結婚式を挙げないと後悔する?【既婚者調査】
結婚式を挙げたい人も、挙げたくない人もいるのですね。どちらも大きな決断ですが、結婚式を挙げなくても後悔せずにすむものなのでしょうか? 既婚男女のみなさんが結婚式を挙げたかどうか、また、その選択で後悔しているかどうかを聞いてみました。
結婚式を挙げた人の割合
結婚式を挙げるかどうか、はっきりした意志があっても本人の希望通りにならないこともありますよね。既婚男女のみなさんに、結婚式を挙げたかどうかを聞いてみましょう。
Q.結婚式は挙げましたか?
・挙げた(これから挙げる)(72.4%)
・挙げなかった(27.6%)
※有効回答数402件
結婚式を挙げた(これから挙げる)という男女は約7割。結婚式を挙げたいと思っている人数に、1割ほど上乗せされた感じですね。もしかすると、結婚式を挙げたくないと思っていた人も結婚式を挙げたのかもしれません。
結婚式をしなくて後悔している人の割合
結婚式をするのにも、費用や時間がかかります。ですから結婚式を挙げないという選択ももちろんアリ。それでも、結婚式をしなくて後悔している人はいるのでしょうか? 結婚式を挙げなかった人に聞いてみましょう。
Q.上記の選択(結婚式を挙げなかった)で後悔していますか?
・後悔していない(76.6%)
・後悔している(23.4%)
※有効回答数111件
結婚式を挙げなかった人のうち、後悔している人は約2割ほどでした。やっぱり式は挙げておけばよかった!という人の意見が気になりますね。
結婚式をしなくて後悔している人の理由
結婚式はしないという決断をした結果、後悔すると悲しいですよね。結婚式を挙げないと、なぜ後悔するのでしょうか。結婚式を挙げなくて後悔している人に、その理由を聞いてみました。結婚式を挙げるか悩んでいる人は必見です。
親に見せたかった
・「両親、子どもに結婚式を体験させたかった」(女性/25歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)
・「出産して、半年後に実母が他界したから、挙式・披露宴はしておくべきだった」(女性/33歳/その他/その他)
ゆとりがあれば挙げたのに
・「ちゃんと、独身のころに、お金を貯めておけばよかったし、挙げられたなーって思ってる」(男性/33歳/運輸・倉庫/その他)
・「忙しくて式は挙げられてないが、近いうちに写真だけでも撮りたいと思ってる」(男性/36歳/建設・土木/技術職)
一生ものだから挙げてもよかった
・「せっかくだから一生の思い出な結婚式をやっておいてもよかったと思うから」(女性/30歳/その他/その他)
・「何となくですが、一生に一度なので(多分)挙げておいてもよかったかな? 程度で少し後悔はしている」(女性/34歳/その他/その他)
形に残せばよかった
・「形に残るものはしっかりやるべきと」(男性/24歳/機械・精密機器/販売職・サービス系)
・「節目として結婚式は挙げればよかった」(男性/31歳/機械・精密機器/技術職)
結婚式は基本的に自分たちで資金を用意&準備をするものですが、まわりの人に2人の結婚を伝えるための式でもあります。そのため結婚式をしないと、せめて両親に見せたかった、節目として挙げればよかったなどの気持ちが残るようですね。
結婚式をしなくて後悔していない人の理由
一方、結婚式を挙げていない人のうち、8割は「ナシ婚」でも後悔していないようでした。なぜ結婚式をしなくても後悔しないのでしょうか? 結婚式を挙げなくても、後悔していない人の理由を聞いてみましょう。
授かり婚だったから
・「子どもができてしまい、一緒に住むようになった。結果的に幸せなので何も後悔はない」(女性/35歳/その他/その他)
・「デキちゃった婚なのでそれどころじゃなかった」(女性/30歳/その他/その他)
興味がなかったから
・「お互いが結婚式に興味がなかったから」(男性/35歳/食品・飲料/その他)
・「妻が望まなかったので自分も興味がなかった」(男性/34歳/小売店/営業職)
再婚だったから
・「再婚同士だったのと、写真だけは撮ったので満足」(女性/35歳/その他/専門職)
・「相手が再婚だったので挙げなかった。でも、私の友だちと旦那さんがサプライズに結婚式を挙げてくれた。挙げるつもりなかったのでうれしかった」(女性/35歳/その他/その他)
ほかのことにお金を使えた
・「自分の収入が少ないので、今後の生活のほうにお金を回したいと思っていたから」(男性/34歳/金属・鉄鋼・化学/その他)
・「お金をほかのものに使うことができ、生活が豊かになった」(男性/27歳/小売店/事務系専門職)
結婚する前に子どもができてしまったら、とにかく出産が先になりそうですね。いつかは結婚式をと思っていても、子どもの養育でそれどころではなくなるのかも。また、いわゆるバツイチカップルは二度目の結婚式をナシにすることもあり、後悔もないようです。
※『マイナビウーマン』にて2017年6月にWebアンケート。有効回答数402件(25歳~35歳の既婚男女)
夫婦円満のプロに聞く! 結婚式は重要?
既婚者の7割が挙げている結婚式。しかし、未婚女性の4割、未婚男性の5割が「結婚式したくない」と考えているようです。果たして、結婚式は挙げるべきなのでしょうか? そこで、夫婦円満コンサルタントの中村はるみ先生に、結婚式について詳しく聞いてみました。
結婚式は挙げるべき? 理由は?
まずは、先生に結婚式は挙げるべきか否か、見解を聞いてみましょう。
結婚式と披露宴は別物です。結婚式を挙げたほうが離婚を回避できます。その理由は3点あります。
【1】結婚式には、武士の「元服」と同じく“区切り”や“門出”と言った 通過儀礼の効果がある
1.式を行うことで、独身時代に別れをつけ結婚したという自覚ができる。
2.親・親族・友人に披露することで、離婚の歯止めになる。
3.相手男性が式にお金と手間と時間をかけたことで、結婚相手に価値があると刷り込まれる。心理学では、認知的不協和の解消と言います。
自分で出した「結婚式を挙げる」という結論によって自己説得し、今までの考えや態度を変化させ、既婚者としての意識を育てるのです。これを一貫性の原理と言います。
【2】式を挙げるための乗り越える課題や準備などの共同作業により、二人の絆が強まる
初めての共同作業である式準備は、お互いの考え価値観を伝え合い歩み寄る作業により二人の関係が深まります。
【3】二人の成長を親に見せることは親孝行となる
結婚式は今まで関わってくださった方、あなたの結婚を祝福してくれる方への挨拶です。結婚式で2人の成長を親に見せることは親孝行となります。ですから、親や祖父母が望むなら小規模でもすることをおすすめします。
結婚式したくない人は増えている!?
結婚式をしたくない人が増えてる、なんて聞きますが本当でしょうか? 本当だとしたらなぜなのか聞いてみました。
その傾向はありますね。
カップルが所属する地域・会社によって結婚式への考えは異なりますが、挙げない一番の理由は経済的余裕がないことのようです。社会的動物である人間は、周りの影響を受けやすいので、友人たちが式を挙げている場合、挙げる傾向が強まり、挙げない友人たちが多い場合、挙げない傾向が強まります。
結婚式したくない彼氏を説得する方法
自分は結婚式をしたいと思っていても、彼氏がしたくない場合、一体どうしたらいいのでしょうか? いい説得の仕方をアドバイスいただきました。
あなたが望む結婚式を具体的にしてください。もしチャペルで挙式、ケーキ入刀など「ザ・結婚式」を挙げたいのなら、最低300万円はかかるでしょう。そのうえで、彼の結婚式を挙げたくない理由を聞き出しましょう。
「あなたとの結婚式に大金を使う理由を感じない」これが式を挙げたくない男性の本音です。“結婚式を挙げたいあなた”への配慮をお願いしたいですね。
彼氏が結婚式したくない理由
彼の理由は次の5点ぐらいでしょう。
【1】宗教嫌いだから、宗教を取り入れた式は嫌
【2】2~3時間で、300万円前後の金額が消える披露宴は、どう考えても受け入られない
【3】「結婚式の思い出は一生モノ」と言うが、大金を費やさないと一生の思い出が買えないのか疑問
【4】招待客のご祝儀の負担が大きすぎる。呼ばれる側の負担も大きい
【5】くだらない見栄を張りたくない
彼の言い分は全部正論です。そして「お金じゃないの。私の夢だったの」この一言で彼があなたの気持ちに譲歩できなかったら、結婚生活は厳しいものになるでしょう。あなたが結婚式を挙げればよかったと後悔しないためにも、彼に納得してもらいましょう。
彼に納得してもらうためのテクニック
彼が変わる必要はありませんので彼を否定することはNGです。まずは彼の言い分を「そうだよね」と心から認めましょう。次に結婚できる嬉しさを伝えること。その後で子供のころから結婚式が夢だったという感情を伝える。彼があなたの感情に説得された形にすることです。「ザ・結婚式」から「挙式は人前式」などのあなたの歩み寄りと愛情表現も必要です。
ポイントは、あなたが負担できる金額と彼の友人たちの結婚式です。歩み寄りや金額負担にはあなたの姿勢が表れます。ですから笑顔で結婚や結婚式に対する夢を伝え、真剣さは諦めない対応で伝えてください。
まとめ
結婚式を挙げたくない人が増えているとはいえ、既婚者の7割が挙げている事実。また、中村先生によれば、結婚式を挙げることは今後の夫婦の関係にも大きく影響してくるようです。もし迷っているなら挙げるのもいいかもしれませんね。お金をかけずにする方法も今はたくさんあるようです。まずは、自分と彼氏の気持ちを確かめましょう。彼氏があげたくないと言う場合は、中村先生にアドバイスを参考にしてみて下さい。
(監修:中村はるみ、文:ファナティック)
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