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桃太郎のお供は、どうしてイヌ、キジ、サルなの?「陰陽五行説」

桃太郎のお話を小さい頃に読んでもらい、なぜ家来がイヌ・キジ・サルなんだろうと不思議に思ったことはありませんか? どうして人間の身近なところにいる、ネコは家来になれなかったのでしょうか? その不思議をご紹介します。

【日本を代表する○○太郎1位「桃太郎(昔話)」】

桃太郎と関係があると言われている、陰陽五行説とは

陰陽五行説とは天地万物のすべては「木・火・土・金・水」の5つの要素に、「陰」と「陽」という相反する2つの要素が働きあうことで成り立つという、古代中国で生まれた思想・考え方のことです。この陰陽五行説は、あらゆるものは5つの要素に属するという考えの五行思想と、あらゆるものは2つの相反する要素が働き合うという陰陽思想が組み合わされてできたもの。

そして、その中の「五行思想」ではさまざまなものを5つに分類して自然現象や四季の変化を説明できると考えられていました。

桃太郎の「桃」は、「五果」の「金」にあたる

「五行思想」では、さまざまなものが5つの要素に分類されています。例えば果物の場合は五果「すもも、あんず、なつめ、桃、栗」が配当され、桃は五行思想の「金」を象徴する果物だと考えられていました。五行思想の「金」とは、秋、金属、鉱物の象徴。

つまり桃は秋の象徴でもあり、金銀財宝をあらわす象徴でもあるのです。桃太郎が鬼を退治して金銀財宝を手に入れたというストーリーは、この「桃」が「金」であることをあらわしたかったのかもしれません。

桃太郎の家来がイヌ・キジ・サルになったのは?

陰陽五行説では北東にある鬼門の方向には、「丑(うし)」「寅(とら)」が配置されています。桃太郎に出てくる鬼の姿が、角が生えていて寅柄のパンツをはいているのは、このためだと一説では考えられています。また桃太郎の家来がイヌ・キジ・サルになったのは、この鬼門の反対側にある裏鬼門、南西の方向に理由があるとされています。

南西の方向に配置されているのが「未(ひつじ)」と「申(さる)」。裏鬼門は未と申の境目にあります。そして「申(さる)」から時計回りに南西から北西へかけて配置されているのが、「酉(とり)」と「戌(いぬ)」。

つまり鬼門に対抗できる裏鬼門に向けて逆時計回りに3匹の家来を集めると、「いぬ・とり・さる」の順で家来が集まるのです。もしかするとですが、桃太郎のストーリーは、方角と干支の関係を覚えるために作られたものなのかも?しれませんね。

まとめ

桃太郎の家来にイヌ・キジ・サルが選ばれた説には、この他にもいろんな説があります。昔話には自分の知らない、いろんな意味が込められているのかもしれませんね。ぜひ身近な昔話にどんな意味が込められているのか、自分なりに検証してみてはいかがでしょうか?

※この記事は2014年12月07日に公開されたものです

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