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交渉相手を引き込める説得の仕方「ノーと言えない質問をぶつける」

交渉には聞き手の心理状態を見極めることが必要不可欠。その上でこちら側に引き込み、納得させることができるかがポイントになります。そこで今回は、聞き手の心理状態の読み取り方や、上手な引き込み方についてご紹介しましょう。

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心理状態は環境で変化する

人間の心理状態は環境により変化するもの。例えば、日ごろいる自分の家や職場は慣れていますから、精神的にもリラックスできます。しかし初めて行く取引先や地域は独特の緊張感があるもの。プライベートであればそれを楽しむ余裕もありますが、ビジネスシーンではそうもいかないはずです。

つまり、話し手の職場やよく知る場所で説得を行えば、聞き手の心理状態は不安定となり、断りにくい状況を作り出すことができます。逆に聞き手の職場やよく知る場所で説得を行う場合は、聞き手が余裕ある心理状態を保ちますから話し手には不利になってしまうのです。また、説得ではなくお互いの意見を公平にぶつけたいときなどは、ゆっくりと個室で食事ができる店などを選ぶのもありです。

ノーと言えない質問をぶつける

説得にあってはならないのが、聞き手側の「ノー」という言葉。それならばそれを言わせないような質問をぶつけて、上手に引き込んでみると良いでしょう。例えばA商品を売り込む前提で話し合いの場をもうけたとき、聞き手が乗り気がそうではないかを事前に調べておくと良いでしょう。これは、電話で話したときの口調でも良いですし、メールの文面から読み取るのもありです。そして当日の話し合いには、事前に伝えていなかったBとCの商品ももっていくようにしましょう。

こうなるとAがダメでもBかCなら良い、BとCに比べればAがよく見えるといったような状況が生まれ、いずれの場合も話し手に有利な状況になります。結果的に聞き手はノーという状況を作ることができず、妥協した案を飲まざるを得ない状況となるのです。もしこの時点でAを売ることができなくてもBかCを売れたことで両者のつながりは保たれますから、機会を見て再度挑戦することもできるでしょう。

説得には言葉巧みな話術も必要ですが、それ以外でも成功に影響する条件はたくさんあります。確実な説得を望むのであれば、自分にとって可能な限りよい状況を作り出すようにしましょう。

※この記事は2013年12月28日に公開されたものです

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