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職場の“飲みにケーション”って必要? 調査で見えた最新の「飲み会」事情

#おしごとニュース

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識学は、20歳〜59歳の会社員を対象に「“飲みにケーション”に関する調査」を行いその結果を発表しました。

コロナ禍における会食自粛の影響や、若い世代の“アルコール離れ”、またライフワークバランスの観点から仕事とプライベートを分けて考えることが当たり前になってきたいま、さまざまな世代の人たちが一堂に会する職場での“飲み会”は、以前ほどポジティブなものとは捉えられていないでしょう。

しかし、リモートワークが増えるなど、人とのコミュニケーションがより密に機会が必然的に減少していることも確かで、“飲み会”という場は今でこそ貴重とも言えます。

そこで今回は、職場における“飲み会”事情を調査。その中で、今では“死語”にもなっている飲み会における人とのコミュニケーション“飲みにケーション”は必要なのかなど、様々な視点から調査を行っています。

職場の“飲み会”開催されるものトップは「忘年会」、開催なしも4割弱

Q1.あなたの職場で開催される“飲み会”はどのようなものがありますか。(複数回答、n=2493)

従業員数10名以上の企業に勤める20代〜50代の会社員に、あなたの職場で開催される“飲み会”についてどのようなものがあるのかを聞いたところ、「忘年会」が46.9%とトップで、「歓迎会」31.2%、「送別会」29.4%と続きました。

総じて62.1%の企業が何らかの“飲み会”を開催しており、一方で37.9%の企業が“飲み会”を開催していないという結果でした。

飲み会に「参加する」8割、役職者は9割超え

【以降、職場で“飲み会”が開催されると回答した人】

Q2.あなたは職場の“飲み会”に参加することはありますか。(複数回答、n=300)

職場で“飲み会”が開催されるという人にその参加の有無について聞いたところ、「参加することがある」82.7%、参加することはない17.3%という結果でした。

男女別・年代別で比較してもその差はあまりありませんでしたが、役職の有無でみると、役職ありの「参加する」は91.9%と、役職なしの「参加する」78.1%と大きな差が。当然、役職者は会社主催の“飲み会”には参加しなければならないという意識が強いのでしょう。

職場の飲み会は「参加したくない」50.7%

職場の“飲み会”に「参加する」という人が8割を超えましたが、“飲み会”に積極的に「参加したい」という人はどのくらいいるのでしょうか。

Q3.あなたは職場の“飲み会”に参加したいですか。(単数回答、n=300)

その内訳をみると、「ぜひ参加したい」19.3%、「どちらかと言えば参加したい」30.0%、合計して「参加したい」と回答したのは49.3%でした。8割以上が「参加する」けれど、約半数は、実のところ「参加したくない」ということが分かりました。

では、その理由はでしょうか。職場の“飲み会”に「参加したい」「参加したくない」いずれの人にも理由を聞きました。

【“飲み会”に参加したい】
・テレワークが多くなって対面で話す機会が貴重になってきているから。(45歳男性)
・送別会、歓迎会は出席しないと後々取り残されそうだから。(31歳男性)
・コロナ禍は職場の人とのコミュニケーションがとれなかったのでぜひ参加してみたい。(37歳女性)
・仕事以外で楽しくほかの社員とゆっくり話ができるいい機会だから。(49歳女性)
・親睦がはかれるから。横のつながりかできるから。(40歳男性)

【“飲み会”に参加したくない】
・勤務時間以外で会社の人と飲んだり食べたりしたくないから。(49歳女性)
・職場の人間と飲んで何が楽しいのか……時間の無駄はしないことにしています。(45歳女性)
・年配男性ばかりでお酒が入るとセクハラ発言やアルハラが横行するから。(39歳女性)
・飲み会の席でなんとなくぼっちに感じるので……。(49歳男性)
・お酒が飲めない者にとっては苦痛でしかない。(53歳女性)

その他、「参加したくない」理由の中には、「お金がかかる」といった回答もあり、会費がネックとなっている人も多くいるようでした。

職場の“飲み会”は強制?任意?……「任意参加」58.3%、「任意だが強制に近い」36.3%

Q5.あなたの職場の“飲み会”の参加について、近いものをお答えください。(単数回答、n=300)

続いて、職場の“飲み会”の参加方法について聞きました。

参加は強制か任意かについては、「任意参加」が58.3%と最も多く、「強制参加」についてはわずか5.3%でした。しかし「任意だが強制に近い」は36.3%と、“参加せざるを得ない空気”がある企業もまだまだ多い様子でした。

Q6.あなたは職場で“飲み会”に参加したいかどうかを問われたことはありますか。(単数回答、n=300)

前問にて“参加せざるを得ない空気”が少なからずあることが分かりましたが、その参加有無について、正直に答えることはできたのでしょうか。

そのことについて聞くために、“飲み会”に参加するか問われたことがあるか(出席表等も含む)を聞いたところ、65%が「問われたことがある」と回答しました。

Q7.職場の“飲み会”には、参加したくないと回答し、また前問で、飲み会に参加したいかどうかを、?問われたことがある?と回答した方にお聞きします。参加したくないという、自分の思いを正直に回答、伝えることはできましたか。(単数回答、n=89)

その中で、「参加したくない」と答えた人に「正直に答えられたかどうか」を聞いてみると、「正直に答えられた」が55.1%いる一方で、約半数弱は正直に回答できないとのことで、“飲み会”に本当は参加したくないけれど、正直に言えない…と悩む人も当然多くいることも分かりました。

“飲みにケーション”は「必要」51.0%、役職ありではより高い傾向

Q8.飲み会におけるコミュニケーション、いわゆる“飲みにケーション”について、あなたは必要だと思いますか。(単数回答、n=300)

では、“飲み会”だからこそ得られる有益なコミュニケーションはあるのでしょうか。つまり“飲みにケーション”は必要だと思うかどうか聞いてみると、全体では51%が「必要だと思う」と回答しました。

属性別にみると、「必要だと思う」が過半数に達したのは、40代〜50代、男性、役職ありの3属性で、特に「役職あり」は59.6%と、「役職なし」よりも多くの人が“飲みにケーション”の有効性を感じているようでした。

その理由については以下のとおりです。

【“飲みにケーション”は必要】
・壁がなくなる感じがするから。(48歳男性)
・アルコールの有無は問わないが、仕事を離れて親睦を深めると、仕事中とは違った見方ができるから。(49歳女性)
・出世したい人にとっては必要なのかもしれない。(38歳男性)

【“飲みにケーション”は必要ではない】
・酒が入っていると普段の性格より良くも悪くも変わってしまう人が多いし、飲み会でコミュニケーションをとる必要性はないと思うから。(26歳女性)
・飲みの場でなくてもコミュニケーションはとれるから。(28歳女性)
・飲まないととれないコミュニケーションなら大事でなさそうなので、とらなくてもいいと思う。(27歳女性)
・個人的には飲み会は好きだが、当然苦手な人もいるわけで、強制してくる会社は今の時代合っていないと思うから。(31歳男性)

“ランチ会”であれば参加したい?……「参加したい」46.7%

Q10.“飲み会”ではなくそれにかわる“ランチ会”があった場合、あなたは参加したいですか。(単数回答、n=300)

最後に、アルコールや夜開催ではない“飲み会”にかわる“ランチ会”があった場合、参加したいかどうかについて聞いてみると「参加したい」は46.7%で、“飲み会”に参加したいと回答した49.3%と変わらないという結果でした。

まとめ

今回の調査で、職場の“飲み会”に8割以上が「参加する」けれど、約半数は、実のところ「参加したくない」ということが分かりました。またその参加したいかどうかについては、どの層をもあまり差はなく、若い世代だから、男性だから女性だからといった理由は関係ないようでした。

一方で、“飲み会”でのコミュニケーション、つまり“飲みにケーション”が必要かどうかについては、40代〜50代、男性、役職ある人だけが「必要だと思う」が5割を超えており、こちらは年代や性別などの層によって差が生じているようでした。

続いて、“飲みにケーション”について「必要」と回答した人の内訳をみてみると、“アルコールの有無は問わない”といった意見があり、また「必要ない」と回答した人も、アルコールが入ることの意味を疑問視する意見が多く挙がりました。

社内で良好なコミュニケーションを保つためには、少なくともアルコールは必須ではなく、加えて“ランチ会”の参加有無も“飲み会”の数値と比較して変わらなかったことから、どこか別の場所でそれを求めているわけでもなく、やはり社内でコミュニケーションは「社内で完結することが一番の理想」と言っていいでしょう。

そして何より、コミュニケーションの重要性は、“飲み会”賛成派反対派どちらも同じように同じだけ持っているはずです。

だからこそ、“飲み会”に頼らない、社内コミュニケーションの円滑化をどのようにはかっていくか、会社側が意見を取りまとめ、整えていくことが重要でしょう。

調査概要

調査機関:識学
調査対象:20歳〜59歳の会社員
有効回答数:300サンプル
調査期間:2024年1月22日
調査方法:インターネット調査
※同調査では、小数点第2位を四捨五入しています。そのため、数字の合計が100%とならない場合があります。
識学:https://corp.shikigaku.jp/

(エボル)

※この記事は2024年02月19日に公開されたものです

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