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「先般より」の意味とは? 正しい使い方や例文・言い換え表現を紹介

にほんご倶楽部

「先般より」の類語・言い換え表現

「先般より」は「この間から」と同じ意味を表しますが、それ以外の表現に言い換えることも可能です。

(1)「先日から」

「先日(せんじつ)」は、「先般」と同様に近い過去の日を表します。そのため、「先日から」と「先般より」についても、基本的には同じ意味だと捉えて問題ありません。

「先日から」と「先般より」の決定的な違いは、フォーマルさの度合い。「先般より」の方が古風かつフォーマルに響き、「先日から」の方が少しカジュアルな印象を与えます。

そのため、日常的なやり取りには「先日から」を、改まった文面を書く場合は「先般より」を使うなど、場面に応じて使い分けるのがおすすめです。

(2)「過日より」

「過日(かじつ)」は「先般」と同じく、過去の出来事を表す古風な表現です。そのため、「過日より」も「先般より」とほぼ同じ意味を表すことができます。

それぞれの違いを強いて挙げるなら、「過日より」の方が長い期間を表すことが多いです。「先般より」が「この間からずっと」だとしたら、「過日より」は「長い間ずっと」というイメージの違いです。

また、「過日より」はかなりフォーマルな響きの表現なので、口頭で使うことはほとんどなく、たいていはメールなどの文面で使われます。

(3)「以前から」

「以前から」は、カジュアルからフォーマルまで幅広く使える表現です。また、「先般」が比較的最近のことしか表せなかったのに対し、「以前」は最近から昔まで幅広い過去を表せます。

そのため、例えば10年来の友人でも、出会って10日ほどの人でも、同様に「以前から親しい」と言うことができます。

(4)「先だってより」

「先だってより」も「先般より」の類語として使用できます。読み方は「せんだって」と「さきだって」の2通りあり、漢字で表記すると「先達て」となります。また、最近では「先だってから」を使うケースも増えてきました。

「先だってより」も、「先般より」と同様にビジネスシーンでよく使われますが、こちらは口頭で使われえることが多いです。そのため、会話では「先だってより」、文面では「先般より」と使い分けるのがおすすめです。

なお、ほぼ同じ意味で「先だって来(せんだってらい)」という慣用表現もありますが、こちらはかなり古風に響くので、現代ではあまり使われていません。

「先般より」は「この間からずっと」を表すフォーマルな言葉

「先般より」は、「この間からずっと」と同じ意味を表すフォーマルな表現で、メールなどでよく使用されます。

ビジネスシーンで相手に失礼なく「この間からずっと」という意味を伝えるためにも、この機会にぜひ使い方をマスターしておきましょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

※この記事は2023年12月27日に公開されたものです

にほんご倶楽部 (敬語・ビジネス用語専門編集プロダクション)

いつも使っているけれど間違った認識も多い「敬語」や「ビジネス用語」。人にはなかなか聞けない常識から応用編まで、日本語に関する情報を発信。

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