「お話ください」は敬語表現? 正しい使い方と例文を紹介
「お話しください」を使う時の注意点
それでは次に「お話しください」を使う時の注意点を解説していきます。しっかりと頭に入れておかないと、ビジネスコミュニケーションがうまくいかなくなる可能性も高いです。ぜひ参考にしてみてください。
(1)敬語表現だが目上の人に使う時はより丁寧にする方がベター
「ください」が命令形「くれ」の丁寧表現であるため、敬語表現とはいえ上から目線のニュアンスがあり、人によっては失礼に感じる人もいます。ですから相手や状況によっては、より丁寧な表現をするのが良いでしょう。
例えば「お話くださいませ」や「お話くださいませんか?」と語尾を変えるだけで、グッと柔らかい印象になります。
(2)メールや手紙など文字にする時は注意が必要
先ほど解説しましたが「お話ください」の本来の正しい表記は「お話しください」です。メールなど文字にする時には注意してください。
もちろん「お話ください」を使用する人は多いため、間違った表現として取られることは少ないかもしれません。しかし、日本語表現に厳しい人もいるため、正しい表記はどちらなのか把握しておきましょう。
「お話しください」の言い換え表現
次にご紹介するのは「お話しください」の類似表現です。いったいどのような言葉に言い換えられるのでしょうか。いろいろな表現方法を理解して、その状況に合わせて使い分けてみてください。
(1)「お聞かせください」
「お聞かせください」は、対象の相手に対し話を「聞かせて」とお願いする時の言葉です。相手がどう思っているのか意見を聞きたいなど、なにか聞きたいことがある場合に使用します。
しかしこちらも「お話ください」同様、敬語表現でありながらも上から目線の印象を与えてしまう場合があります。「お聞かせくださいませんか?」など語尾を変えて、柔らかい表現に変えてみるといいでしょう。
(2)「おっしゃってください」
「おっしゃってください」は「言う」の尊敬語である「おっしゃる」を使用した言葉で、「お話しください」と同じように、相手に話を促す時に使用します。
「一言だけ」をもらいたい時でも良いですし、まとまっている意見等をもらいたい時にも、使える言葉です。
「お話しください」は相手の話を促す時の言葉
「お話しください」は、相手の意見や考えを「話してほしい」と伝える時に使う言葉です。ビジネスシーンでよく使う言葉ではありますが、上司への使い方、文字にした時の表記の違いなど、使用には注意すべき点も多くあるフレーズです。
使い方を間違えると相手に失礼にあたることもあります。ぜひ本記事を参考に正しい使い方をマスターしてくださいね。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2023年12月20日に公開されたものです