「追って連絡します」の意味と使い方。言われた時の返信方法や注意することとは?
ビジネスシーンで使われる「追って連絡します」という言葉。正しい意味や使い方を知っていますか? また、言われた時の返事の仕方や注意点、言い換え表現も併せて紹介します。
「追って連絡します」は、ビジネスシーンにおいて、質問されたり、突然の予定変更があったりして「その場では解決できないけど、分かり次第連絡する」時に使用する言葉です。
しかし「追って連絡します」は、期日が明確ではなく、相手がとまどいやすいため使い方には注意が必要です。
この記事では、「追って連絡します」の意味や使い方、例文、言い換え表現などについて解説しています。
また、「後日連絡します」や「後程連絡します」との違いについても解説していますので、その場で解決できない事が出てきて、返事をする際の参考にしてください。
「追って連絡します」の意味
「追って連絡します」は、ある事柄に対して、当面の問題が処理された後に、その情報を知らせるという意味です。
その場では、決定できないことや、後日にならないと分からない場合、時間をおいて連絡する場合に使用します。
おっ‐て【追って】
読み方:おって
[副]
1 近いうちに。のちほど。後日。「結果は—ご連絡いたします」
2 手紙や掲示などで、一応書き終えたあと、さらに書き加えるとき、その初めに置く言葉。なお。付け加えて。出典:(『デジタル大辞泉』小学館)
「追って」とは、当面の問題が処理された後に、その事が行われる様子の事を意味する言葉です。ポイントは「当面の問題が処理された後」というところで、その問題がいつ処理されるか分からない、期日が決まっていない場合の表現です。
また「追って書き」などのように、「以下の事を書き添えます」という「追伸」と同じような意味でも使用します。
「追って」とはどれくらいの時間?
「追って連絡します」がどのくらい後の時間については明確な決まりはありません。当日のこともあれば1週間後の場合もありますが、一般的には2、3日を指す場合が多いようです。
「追って連絡します」の使い方と例文
・本日は、面接にお越しいただきありがとうございました。面接の結果につきましては、追ってご連絡いたします。
・質問いただいた内容につきましては、追ってご連絡いたしますので、それまでお待ちいただけますか。
・この度は、弊社にお問い合わせをいただきありがとうございます。この件につきましては、弊社の担当者より追ってご連絡いたします。
問い合わせや質問いただいた内容に対してよく使う「追って連絡します」というフレーズ。
より丁寧に伝える場合は、「明日までにはご連絡します」や「本日中には〜」といったようにいつまで待てばいいのかを伝えることで、相手を困惑させることも無くなります。
また、目上の人に対して「追って連絡します」はやや失礼な表現になる可能性もあるため、「追ってご連絡いたします」などのより丁寧な表現を心がけましょう。
「追って連絡します」に対しての返信例
「追って連絡します」については、「連絡はこちらからします」という意味なので、相手からそう言われた場合、本来は自分から連絡する必要はありません。
ただしメールなど文書でやりとりする場合、相手の方が上の立場な場合は、こちらから返信をしておく方が良いでしょう。
また会話の中で「追って連絡します」と言われた場合は返答するのが礼儀です。
以下「追って連絡します」に対しての返答例です。
・承知しました。ご連絡をお待ちしております。
・ぜひ、ご検討の程、よろしくお願いいたします。
相手が「追って連絡をします」と言った場合は、期日を決めることができないために「追って」と表現しているので、「どのくらいで返事をいただけますか」と聞くのは止めましょう。
待っていても連絡がない場合はどうする?
「追って連絡します」と言われると、どのくらいの日数または時間を待てばよいのか不安になると思います。
「追って連絡します」と言われた場合、通常は3日以上あけて連絡、採用面接の場合は、最低でも1週間以上あけて連絡した方が良いでしょう。
「追って連絡」の日数については、明確な決まりはありません。一般的には2、3日を指すことが多いようですが、日数は事柄によって変わってきます。
採用面接などの時には1週間以上かかることもあります。催促する場合は、その事柄がどのくらいの時間を要するのかを考える必要があります。
「追って連絡します」を使う時の注意点
「追って連絡します」は、後から連絡するという意味の便利な言葉ですが注意点もあります。
(1)期日を伝えるのがベスト
「追って連絡します」は、期日が決まっていない言葉です。そのため、言われた方からすると、いつ返事がもらえるのか分からず不安になってしまいます。
そうならないためにも、相手に対して、「通常であれば○日で返事できます」というように大体の目安を伝えてあげた方が良いでしょう。
また時間の目安が分からない場合は、「上司の許可が取れ次第」や「担当者と連絡がつき次第」など連絡するまでのプロセスを伝えてあげると親切です。
(2)多用しすぎない
ビジネスシーンにおいて、「追って連絡します」という表現を多用してしまうと、この人に聞いても、「毎回同じ返答だから他の人に変えてほしい」とクレームになってしまう可能性もあります。
あらかじめよく質問される事項などをまとめておき、問い合わせの際にすぐ返答ができる準備を整えておくと相手から信頼を得られるかもしれません。
「追って連絡します」の言い換え表現
「追って連絡します」は、後から連絡をする時、広い範囲で使えるのですが、状況によっては、よりふさわしい言い換え表現があります。
(1)「後日連絡します」
「後日連絡」は、その日には決定できないので翌日以降に連絡するという表現です。どのくらいの期間かというと「追って連絡します」と同じで2、3日という場合が一般的です。
ただし「追って連絡します」の場合は、その日にも連絡するという意味も含まれているので、その日に連絡がすることができる可能性がある場合は「追って連絡します」を使用した方が良いでしょう。
(2)「また後で連絡します」
「また後で」は、その場では決定できないので、その後に連絡するという表現です。「また後で」は日数ではなく、時間単位を指す場合が一般的で、その日の内に連絡するという表現です。
その日の内に連絡をできない可能性がある場合は「追って連絡します」を使用し、その日に連絡できる場合は「また後で連絡します」や「後程連絡させていただきます」を使用するのも良いでしょう。
「追って連絡します」は、後から連絡をする時に使える言葉
「追って連絡します」のポイントは次の2つです。
・その場で解決できない場合の返答として幅広く使える便利な言葉
・期日が決まっていないので注意が必要
「追って連絡します」は、期日が決まっていないので、当日に連絡できる可能性があっても、1週間後になる可能性があっても使える便利な言葉です。
ただし相手からすると、期日が決まっていないことで不安になるため、ある程度の期日の目安や「上司と相談して」など連絡するまでに必要な過程を伝えてあげた方が良いでしょう。
(にほんご倶楽部)
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※この記事は2023年04月12日に公開されたものです