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「ありがたく存じます」の意味とは? 正しい使い方と注意点(例文つき)

にほんご倶楽部

「ありがたく存じます」とは、ビジネスシーンにおいて正しい敬語なのでしょうか? また上司に使うのには適している表現? この記事では「ありがたく存じます」の意味と使い方、言い換え表現など例文を用いて紹介します。

「ありがたく存じます」という言葉は、日常会話でひんぱんに使う表現ではないため、使い方に不安を感じる人もいるでしょう。

ビジネスシーンにおいて、上司や取引先など目上の人に使える敬語なのでしょうか?

この記事では「ありがたく存じます」の意味と正しい使い方を紹介。また、使用する際の注意点と言い換え表現もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

「ありがたく存じます」の意味

「ありがたく存じます」は、「ありがたい」と「存じます」を組み合わせた言葉です。

まず「ありがたい」の意味を確認しましょう。

あり‐がた・い【有(り)難い】
読み方:ありがたい
[形][文]ありがた・し[ク]《あることがむずかしい、の意から》

1 人の好意などに対して、めったにないことと感謝するさま。「―・い助言」「―・く頂戴する」

2 都合よく事が進んでうれしく思うさま。「―・いことに雨がやんだ」「社にとっては―・くない状況だ」

3 またとないくらい尊い。もったいない。「―・い仏様」「―・いお言葉」

4 存在しがたい。珍しい。めったにない。
「―・きもの、舅にほめらるる婿」〈枕・七五〉

5 むずかしい。困難だ。
「前車の轍(てつ)を見る事は誠に―・き習ひなりけむかし」〈神皇正統記・後醍醐〉

6 世に生きることがむずかしい。生活しにくい。
「世の中は―・く、むつかしげなるものかな」〈源・東屋〉

[派生] ありがたがる[動ラ五]ありがたげ[形動]ありがたさ[名]ありがたみ[名]

(『デジタル大辞泉』小学館)

「ありがたく存じます」の場合は、1の「めったにないことに感謝する様子」に該当します。

そして「存じます」は、「思う」「考える」の謙譲語である「存ずる」に、丁寧語の「ます」がついた言葉。

つまり「ありがたく存じます」は、「ありがたく思う」の丁寧語であり、めったにないことに対して感謝する気持ち伝える表現だといえます。

「ありがたく存じます」の使い方と例文

「ありがたく存じます」は、基本的に相手から何かをしてもらった時に感謝の気持ちを伝える表現です。

文面でも口語でも使用できますが、非常にかしこまった言い回しであるため、ビジネスメールやお礼状などで使用することが多いでしょう。

また文脈によっては、「~してもらえるとありがたい」という意味で依頼の時にも使えます。

以下では、シーン別で例文を用いながら使い方を確認していきましょう。

感謝を伝える場合の例文

感謝の気持ちを伝える場合、一般的には「ありがとうございます」や「感謝いたします」という表現を使います。

しかし、感謝の気持ちをより丁寧に伝えたい場合は「ありがたく存じます」を使うと良いでしょう。

「大変」などを付け加えることによって、感謝の気持ちをより強調することができます。

例文

・ご足労いただき、大変ありがたく存じます。

・丁寧にご対応いただき、ありがたく存じます。

依頼をする場合の例文

目上の人に依頼をする時は「もし~なら」という仮定表現と合わせて、「ありがたく存じます」を使うこともできます。

例えば「今週中に資料を送ってもらえますか?」という表現だと、やや上から目線の印象を与える可能性もあるでしょう。

そこで「ありがたく存じます」を使うことで、「してもらえたらありがたい」という遠まわしの依頼をすることができます。

例文

・もし可能であれば、今週中に書類をお送りいただけますとありがたく存じます。

・お忙しい中恐縮ですが、○○の件ご確認いただけますとありがたく存じます。

▶次のページでは「ありがたく存じます」を使う時の注意点を紹介します

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