「ご都合がよろしければ」の使い方は? 言い換え表現も紹介(例文つき)
ビジネスにおいて、目上の相手に「ご都合がよろしければ」を使う場面は多いでしょう。では、「ご都合がよろしければ」に正しい使い方はあるのでしょうか。本記事では、基本的な使い方や注意点、言い換え表現などを例文と共に紹介します。
お願いする前に一言「ご都合がよろしければ」と添えるのは、ビジネスシーンあるあるでしょう。このように、何かを依頼する際、相手の都合をうかがうことは重要です。
この記事では、「ご都合がよろしければ」について、使い方や使う際の注意点を解説。また、言い換え表現も紹介します。
「ご都合がよろしければ」の意味
まずは「ご都合がよろしければ」について意味の理解を深めるため、「都合」と「よろしい」の意味を見てみましょう。
つ‐ごう〔‐ガフ〕【都合】
[名](スル)
1 何かをするときにほかの物事に影響を及ぼす事情。わけ。「一身上の―により退職いたします」
2 具合がよいか悪いかということ。「今日はちょっと―が悪い」
3 やりくりをすること。繰りあわせること。
4 (副詞的に用いて)すべて合わせて。合計。「―5人が参加する」(『デジタル大辞泉』小学館)
よろし・い【▽宜しい】
[形][文]よろ・し[シク]《動詞「寄る」の形容詞化、または「よらし」の音変化》
1 《「よい」の丁寧な言い方》
2 《「よい」の丁寧な、また尊大ぶった言い方》許容範囲内であるさま。
3 一応の基準に達していて、とりあえず満足しておくべき意を表す。(『デジタル大辞泉』小学館)
つまり「ご都合がよろしければ」は「都合がよければ」の丁寧な言い方で、「事情的に問題がなければ」というニュアンスであるといえます。
「ご都合がよろしければ」の使い方
では、「ご都合がよろしければ」はどのように使えるのでしょうか。
ビジネスで目上の人に使える?
前述したように、「ご都合がよろしければ」は、「都合がよければ」の丁寧な表現です。この言い回しなら、相手の事情を考えた上でこちらの要望を述べるスタンスが伝わります。
そのため、ビジネスで社外の人や目上の人に使って問題ないでしょう。口頭だけでなく、メールや手紙でも使えます。
どんなシーンで使う?
「ご都合がよろしければ」は、相手へ参加を頼んだり、何かを勧めたりする時に使います。また、目上の相手をイベントなどに招待する時にも使えます。
特に、こちらから日時を指定する場合、相手へ押しつけるニュアンスにならないよう、「もし可能であれば」というニュアンスをつけ加えるのに便利な表現です。
「ご都合がよろしければ」の例文
ここからは、「ご都合がよろしければ」の例文をいくつか紹介します。
(1)「ご都合がよろしければ、ご参加ください」
この表現は、イベントの主催者側から出席者を募る場合などに用います。
主催者側は、日時を指定して出席者の時間をもらうことになります。そのため、「ご都合がよろしければ」を使い、相手の予定や事情を尊重する気持ちを伝えると角が立たないでしょう。
(2)「ご都合がよろしければ、お越しください」
重要なポジションにいる人を誘う時に使える表現です。
「お越しください」は、「来る」の尊敬語「お越しになる」と、丁寧度の「ください」から成ります。
そんな「お越しください」に「ご都合がよろしければ」をつけ加えれば、単に「来てください」と言うよりも丁寧に相手を誘えるでしょう。
(3)「ご都合がよろしければ、いかがでしょうか」
「いかがでしょうか」は、文脈によって広い意味を持つ間接的な表現です。
「ご参加ください」「お越しください」などと直接誘いにくい相手へ声を掛ける際に使うと良いでしょう。
▶次のページでは、「ご都合がよろしければ」を使う時の注意点と言い換え表現を紹介します。