「お待ちしております」の正しい使い方は? 意味や注意点を解説
「お待ちしております」の言い換え表現
最後に、「お待ちしております」の代わりに使用できる言い換え表現をご紹介します。待つニュアンスを強めたい時や、より丁寧に伝えたい時に適した言い回しを知りたい方はチェックしてみてください。
(1)「お越しください」
直接の来店や来訪を望むシーンでは、「お越しください」に言い換えられます。「待ち望む」という遠回しなニュアンスから、来ることを促す「来てください」というやや直接的な表現にした言い回しです。
来ることが半ば確定した状況において、内容の確認と共に使用すると失礼を避けられます。
例文
・「セミナーは○時から開催いたしますので、10分前にお越しください」
(2)「いらしてください」「おいでください」
「いらしてください」や「おいでください」も、直接足を運んでもらう時に使用できます。「いらしてください」は、「来てください」を丁寧に言い表した「いらっしゃってください」の略語です。優しい響きのため、冷たい印象を与えたくない時に適しています。
また「おいでください」は「来てください」の謙譲語で、より丁寧に伝えたい時にぴったりの言葉です。相手を敬う表現のため、目上の立場の人に使用するのも問題ないでしょう。

「いらしてください」は正しい敬語なの? ポイントと共に意味と使い方を解説します。
(3)「~いただけると幸いです」
「お待ちしております」より強制感の薄いニュアンスにしたいなら、「~いただけると幸いです」に言い換えてみてはいかがでしょうか。
「おります」が暗示する歓迎の意味合いを直接的に表現できるため、相手に好印象を与えやすいとも言えます。「有難いです」や「助かります」などに言い換えるのも一案です。

「幸いです」という言葉の意味、使い方、言い換え表現をマネジメントサポートグループ代表の古谷治子さんに教えてもらいました。
「お待ちしております」を正しく使おう
上司や取引先からの連絡や来訪に加え、お客様の来店を待ち望む表現として使える「お待ちしております」という言葉。幅広いシーンで活用できる便利なフレーズですが、使い方には少々注意が必要です。
「お待ちいたしております」は避けると共に、時と場合によっては「お越しください」や「いらしてください」などに言い換えてみてください。
(#にほんご倶楽部)
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※この記事は2022年11月22日に公開されたものです