「お大事になさってください」の意味とは。使い方や言い換えも紹介(例文つき)
「お大事になさってください」はビジネスでもプライベートでもよく使われます。だからこそ、目上の人への正しい使い方や類語はしっかり押さえておきたいところ。今回は、「お大事になさってください」の意味や使い方、言い換え表現を例文と共に解説します。
ビジネスシーンでよく耳にする「お大事になさってください」というフレーズ。みなさんは正しい意味や使い方をご存知でしょうか?
今回は「お大事になさってください」がどのようなシーンで使える表現なのかを徹底解説。誰に対して使える? 相手の家族を気遣う時は? 具体的な例文も一緒に紹介するので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
「お大事になさってください」の意味とは
「お大事になさってください」の「大事」を辞書で引くと、以下のように記載されています。
だい‐じ【大事】
[名]
1 重大な事柄。容易でない事件。「国家の―」2 大がかりな仕事。大規模な計画。「―を成す」「―を企てる」
3 たいへんな結果。非常に心配な事態。「―に至らないで済む」
4 出家して悟りを開くこと。「―を思ひたたん人は」〈徒然・五九〉
[形動][文][ナリ]
1 価値あるものとして、大切に扱うさま。「―な品」「親を―にする」「どうぞ、お―に」2 重要で欠くことのできないさま。ある物事の存否にかかわるさま。「―な用を忘れていた」「今が―な時期だ」
(『デジタル大辞泉』小学館)
「お大事になさってください」の「大事」は[形動]1の「価値あるものとして、大切に扱うさま」を意味します。
つまり、「お大事になさってください」には「自分自身を大切に扱ってくださいね」といったニュアンスがあるのです。体調を崩したりや怪我をしたりした相手をいたわる気持ちを表現したフレーズといえるでしょう。
「大事になさってください」は上司など目上の人に使える?
「お大事になさってください」の「〜なさってください」という表現は、「なさる」(「する」の尊敬語)と補助動詞「ください」を組み合わせた丁寧な表現。
そのため、上司や取引先など目上の人の体調を気遣いたい時に使える便利な言い回しです。
相手をねぎらう心や心配する気持ちを伝えられるため、ビジネスシーンでもよく使われます。ぜひ使い方を押さえておきましょう!
ちなみに、親しい人には「お大事に」だけでもOKです。
「お大事になさってください」の使い方(例文つき)
ここからは「お大事になさってください」の使い方について、例文つきでシーン別に解説します。
病気や怪我をした相手に対して使う場合
「お大事になさってください」とは、相手の体調や怪我の様子を心配する気持ちを深く表現できるフレーズです。
やや堅い印象があるため、友人や同僚、家族ではなく、上司や取引先の方など目上の相手へ使うのに適した表現でしょう。
例文1
どうか無理をなさらずお大事になさってください。
「お大事になさってください」の前に「どうか無理をなさらず」という言葉をつけ加えることで、とても丁寧な言い回しになります。
職場の相手に対してこのフレーズを使うことで、「ゆっくり安静にしてください」という優しいニュアンスを伝えることができます。病み上がりの人に対しても使える表現なので覚えておきましょう。
例文2
1日も早く体調が改善されることを願っております。お大事になさってください。
相手のことを心配する気持ちがとてもよく伝わる表現です。このように前後でどのような言葉をつけ加えるかで相手に与える印象がとても大きく変わります。
例文3
夏風邪をひかれているそうですね。ご無理なさらずにお大事になさってください。
相手がどのような状況に置かれているかを把握していることを伝えると共に、「お大事になさってください」をつけ加えることで、状況への配慮をしているニュアンスがとても伝わる文章です。
体調が優れない時にこのような気遣いを感じる言葉をかけてもらえると、言われた方はほっとした気持ちになりますよね。
上司など目上の人の家族に対して使う場合
「お大事になさってください」は、上司などの目上の相手だけに使うものではなく、その家族に対しても使うことのできるとても便利な言葉です。
例文
・奥様が体調を崩されたと伺いました。どうかお大事になさってくださいとお伝えください。
目上の人の家族が体調不良になった際に使える表現方法です。
「〜とお伝えください」とつけ加えることで、たとえその場に相手がいなくても使うことができます。
▶次のページでは、「お大事になさってください」の類語・言い換え表現を紹介します。