「真摯」の意味や使い方は? 多用するとNGな理由を解説
「真摯」の類語
最後に、言い換えにも使用できる「真摯」の類語を紹介します。「真摯」との意味の違いも踏まえながら、語彙力を伸ばしましょう。
誠実
「誠実」は、「真心を持って接すること」を表す言葉。「真摯」と似たような意味ですが、裏表がない、私利私欲を交えないなど、公明正大な姿を指し示す時に使用します。
そのため、真面目でも何か裏がありそうな人には使うことはありません。
また、「真摯」は物事に使う言葉ですが、「誠実」は人に対して使用します。「誠実な人」「誠実ですね」のように相手を褒めるのです。
使い方は「真摯」とほぼ同じですが、「誠実に受け止める」といった使い方はしないようにしましょう。
例文
・彼女の誠実な態度が、取引先の心を動かした
・あなたの誠実な姿はすてきだと思います
真剣
「本気で取り組むことを」を表す「真剣」は、物事に真面目に取り組む姿が「真摯」と似ている言葉です。
また「真剣」はカジュアルな場面でもかしこまったシーンでも使えるのもポイント。ただ「真摯」と同じように使いすぎると意味が軽くなってしまうため、多用には気をつけましょう。
例文
・今後も真剣に仕事に取り組みます
・彼女の真剣な姿に憧れる人は多い
ひたむき
「ひたむき」は、「1つのことに打ち込んでいること」を表す言葉。仕事もプライベートも全力というよりは、仕事だけ、プライベートだけといった場合に使用します。
漢字で表すと「直向き」となることからも、より真っ直ぐに1つのことに取り組んでいることが分かりますよね。
例文
・彼女の仕事にひたむきな姿は、後輩の目標になっている
・仕事へひたむきに取り組んできた結果、今のポジションに就くことができた
懸命
「全力で取り組むさま」を表す「懸命」は、努力の程度や自分の気持ちなどを表すのに用いられる言葉です。
「一生懸命」や「一所懸命」といった形で使うことも多く、より本気な気持ちを伝えることができます。
例文
・彼女の懸命な説得によって、この案件を獲得できた
・このような賞をいただけたのは、懸命に努力を重ねてきた結果です
仕事への向き合い方も見直して「真摯」を使いこなそう!
「真摯」は物事に対して頑張る姿を表した言葉で、誰かを褒めたり自分の姿勢を示したりする時に使う言葉です。
しかし、自分の仕事への取り組み方を「真摯」と表したのに、サボっていたり手を抜いたりすると、言葉と態度がかけ離れて他人から信用されなくなります。
そのため、言葉の意味や使い方だけでなく、自分の仕事への取り組み方も改めて見直し、自信を持って「真摯」を使いこなしましょう。
(kirara)
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※この記事は2021年06月22日に公開されたものです