ダニング=クルーガー効果の意味は? 特徴や対策方法
ダニング=クルーガー効果に陥らないための方法
ダニング=クルーガー効果は悪い面ばかりではないことが分かりました。
とはいえ、成長の機会を失い、周りに不満を持ちやすくなってしまうので、自分の能力を過大評価しすぎない方が良さそうです。
最後に、この効果に陥らないための方法を紹介します。
(1)メタ認知の力を鍛える
メタ認知の力がアップすると、自分の能力を客観的に把握できるようになります。そのためには、主観的な見方だけではなく、1つの物事について複数の視点で見ることが大切です。
誰かに不満があったり、思い通りに行かなかったりすることがあれば、「相手からはどう見えていたか」を振り返ってみましょう。
また、ふわっとした感覚ではなく、できるだけ数値データで確認する癖を付けると、客観的な評価ができる力が身に付きますよ。
(2)「自分にできることはないか?」と考える
うまくいかない原因を周りや環境のせいにしたくなったら、少し立ち止まってみたいもの。
自分のせいだと責める必要は全くありませんが、「この状況で、自分には何ができるだろうか?」と考える癖を付けることで、ダニング=クルーガー効果に陥ることを防げるでしょう。
(3)他者からのフィードバックを受ける機会を持つ
主観的な物の見方ばかりしていると、どうしても自分の都合の良い見方に偏ってしまいがちです。
そこで、他者からのフィードバックを受ける機会を持つようにしましょう。中には、肯定的な評価だけではなく、耳の痛いこともあるかもしれませんが、「そういう意見もあるのだな」と思って受け取ってみて、その意見をさまざまな角度から検証するようにしましょう。
(4)経験したことを根拠のある自信に変えていく
ダニング=クルーガー効果に陥りやすくなるのは、あることをちょっとだけ知っているというような状況の時です。
とことん学んで実践していくなど、1つのことを継続して取り組み、深掘りしてみましょう。経験を積めば、根拠のない自信が、根拠のある自信に変わっていくはずです。
メタ認知の力をアップしていこう
自分の能力やスキルを客観的に把握する力が低いと、実際よりも過剰に高く評価してしまうことが分かりました。ドキッとした人もいるかもしれませんが、日常にもこうした事例は溢れています。
根拠のない自信は、新しいことにチャレンジしていく際には役立つものです。
が、自信過剰になりすぎて周囲にマイナスな印象を与えてしまうのももったいないので、メタ認知の力をアップさせ、自分を客観的に見られるようにしていきましょう。
(高見綾)
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※この記事は2021年04月15日に公開されたものです