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何でもウェルカムな「オープンキャリ」。SHE株式会社 小池彩加さんの働き方

#働くわたしの選択肢

朝井麻由美

「バリキャリ」「ゆるキャリ」……女性の働き方って、本当にこの2つだけなの? 100人いれば100通りの働き方がある。一般企業で働く女性にインタビューし、会社の内側や彼女の働き方を通して、読者に新しい働き方「○○キャリ」の選択肢を贈る連載です。

取材・文:朝井麻由美
撮影:大嶋千尋
編集:鈴木美耶/マイナビウーマン編集部

累計約3万人の受講者数をほこるキャリアスクール「SHElikes(シーライクス)」を展開するSHE株式会社。今回登場するのは、SHEの新プロジェクト「SHEbeauty(シービューティー)」を担当する若きプロジェクト責任者の小池彩加さんです。

オルビス株式会社を経て、SHEに転職。転職後に「SHEbeauty(シービューティー)」の展開が決まり、ずっと美容畑で働く小池さん。

小池さん独自の仕事観「はい、喜んで!」スタイルに、休日に夫婦で行う意外な趣味……。公私ともに充実した生活を送る小池さんから、働き方・生き方のヒントを伺いました!

同世代が熱量を持って働く姿に惹かれて転職

朝井
小池さんは、美容分野のお仕事にずっと携わられていますよね。美容について何か強い思いがあってのことでしょうか?
小池さん
実は結果的にそうなっている感じで、美容業界に限定してきたというわけではないんです。新卒で入社したのはオルビス株式会社。この就職活動の時も、美容関係の会社はオルビスしか受けていませんでした。
朝井
そうだったんですね。数ある化粧品会社の中でも、オルビスを受けたのはなぜでしょう?
小池さん

オルビスにはすごく思い入れがあったんです。母と祖母がオルビスを使っていて、毎月届くカタログ誌が、家族のコミュニケーションに繋がっていました。

私の母はフィリピン人で、日本人の祖母との文化の違いでのすれ違いが多かったんです。例えば、細かいことですがお味噌汁の作り方でけんかになるとか……。でも、そんな二人でも毎月必ずオルビスのカタログ誌を一緒に見ながら何を注文するかを楽しそうに話していたんです。

それくらい、化粧品や美容のコンテンツって国籍や文化の垣根を超えて ワクワクできるできるものなんですよね。そんなコンテンツを自分も作りたくて、入社後はまさにそのカタログ誌を作る仕事に携わりました。

朝井
いい話ですね。今の会社に転職したのは何がきっかけで?
小池さん

SHEとは、オルビスで働いていた頃にお仕事で関わる機会があったんです。お付き合いしていくうちに、事業の魅力や、中で働く人たちの熱量にどんどん惹かれていって。

何よりも、SHE代表の福田をはじめ、皆、私と歳がほぼ変わらないんです。同世代の女性たちが社会の課題に対して変革していきたいという強い志を持って 仕事をする姿に衝撃を受けました。

また、少人数のチームで大きなビジョンを掲げて、それぞれがプロ意識を持って全速力で走っていくのがすてきだと思ったのも大きな理由です。

朝井
大手企業といわれるオルビスとは、雰囲気が大きく違いますよね。
小池さん

はい。昔から一度はスタートアップの環境に身を置きたいと思っていたんです。 ちょうどオルビスでの大きな案件も落ち着いて、プライベートでは結婚もして、自分の人生の節目を感じていた時期に、たまたまSHEが人材を募集し始めたので、タイミングに運命的なものを感じ転職を決意しました 。

入社した時点では「SHEbeauty」はまだなかったのですが、その後未来に向けてSHEのブランドを拡大していく第一弾として美容事業を立ち上げることが決まり、責任者を任せてもらえることになり、今に至ります。なので、自分で美容領域を選択してやってきたというよりも、結果的に巡り巡って今また美容に携わっている感じです。

美容業界で働いて気付いた「コンプレックスの解消法」

朝井
オルビスも「SHEbeauty」も、アプローチは違えど、女性の美容に関する悩みに寄り添うお仕事かと思います。そんな中で何か気付きはありましたか?
小池さん

美容業界って外から見るとすごく華やかなイメージがあると思いますが、いざ中に入ってみると、どんなに美しくて輝いて見える同僚でも、その人にしか分からない悩みを抱えているものだと実感しました。

美容の悩みってゴールがなく、「ここが解消されたら、ここも変えたい」となりがちでもあり。周りから見たら気にしなくて大丈夫と感じることでも、その人にとっては深いコンプレックスだったりするんですよね。

一緒に働く同僚だけでなく、お客さまを見ていても同じで、もちろん私自身もコンプレックスがたくさんありました。

朝井
それこそ、すごくおきれいでいらっしゃるので、コンプレックスがあると聞いて今ちょっと驚きました。
小池さん

今はずいぶんコンプレックスとの向き合い方が分かってきたのですが、小さい頃は肌の色に悩んでいて……。陸上やテニスなど外のスポーツをしていたのですが、 日焼けしやすくて、戻りにくい肌質だったので透明感のある肌に憧れていました 。あと、筋肉質なのもコンプレックスでしたね。

私、出身は岐阜県で、当時は周りが山ばかりのところに住んでいて、父親に毎日3kmほど山を走らされていたんですよ。しかも、昨日の自分よりもタイムが遅いと怒られるというスパルタぶりでした。

朝井
すごい。お父さまは以前スポーツをやっていたとか?
小池さん
いえ、全然。ただの趣味です(笑)。
朝井
えっ……。
小池さん
全くの素人なのですが、娯楽が少ない田舎の中で、父にとっては子どもを鍛えるのが一つのエンターテイメントだったんでしょうね。
朝井
(まるで育成シミュレーションゲームのようだ……)。
小池さん
父は凝り性だったので、映像を撮って有名選手とフォームを比較して……と研究を重ねていました。結果、弟と妹は陸上競技の全国大会に出場するほどに。
朝井
それはすごいですね。完全に独学でそこまで育て上げたってことですものね。
小池さん
独学ながらも、すごく熱心に指導してくれましたね。でも、これだけやっても私は何か大会で結果が残せたわけではなく、太ももが筋肉質でがっしりしているコンプレックスだけが残るという……。
朝井
悲しい……。
小池さん

とはいえ、大人になるにつれて、コンプレックスとの向き合い方にもさまざまなアプローチがあることを知り、徐々に悩みは薄まっていきました。内側からケアしたり、正しいスキンケアやトレーニングを試したりはもちろん、内面を変えていくやり方もある。

肌の色は持って生まれたものなので、それを隠すよりは、どうしたら好きになれるかを考えたり、強みを引き出したりしていくアプローチの方が、自己肯定感は高まるんですよね。

朝井
そういったご自身の経験は、今のお仕事にも役立っていますか?
小池さん

はい、すごく生かされています。特に、内面の変化が外見にも影響してくるのは、「SHEbeauty」のプログラムをモニターさんに受けていただいた時に目の当たりにしました。

「SHEbeauty」では、もちろんメイクやスキンケア、ボディケア、ファッションなど外見に関するレッスンも実施しますが、同時に内面のマインドマネジメントや価値観のアップデートにも力を入れています。

自分のコンプレックスと向き合って、「本当はどういう自分になりたいのか?」をひも解き、なりたい理想像が明確になることで、皆さんの表情が明らかに変化して、明るくなっていくんです。

朝井
外見の悩みって、世間でのいわゆる「美人」の基準と比べて、自分がかけ離れていることに端を発しているケースも多いですよね。
小池さん
そうですね。まさにそういった一辺倒な、「美しいってこうだよね」という固定概念に苦しめられている方々を解放していきたいという思いから、「SHEbeauty」では「美しさを再定義する時が来た。」とコピーを掲げさせていただいています。

オフの日は夫婦でYouTubeの動画作り

朝井
スタートアップ事業はとにかく物理的に忙しいイメージがあるのですが、オンオフの切り替えはどうされていますか?
小池さん
私自身は、意識して切り替えようとしないと、土日の区別なくずっと仕事をしちゃうタイプなんです。なので、夫と休みのかぶる日曜日だけは、意識して夫婦の時間を過ごすようにしています。
朝井
何かご夫婦で一緒にされている趣味があるとか?
小池さん
夫はもともと映像を作るのが好きで、今は一緒にYouTubeSHACK VLOGをやっています。シネマティックVlogというジャンルで、旅行の風景や日常の光景を映画ふうに切り取る……みたいな映像で。
朝井
ん? ということは、ご夫婦でYouTuberをされているのですか?
小池さん

YouTuberというほどでもないかもしれないですが……。昨年はYouTubeにアップした映像がきっかけで、動画制作の依頼をいただくなど、新しい出会いもありました。

動画制作自体は、昔から夫はずっと一人で趣味としてやっていたんです。でも、いかんせん視聴者が私一人しかいなかったので(笑)。もっと多くの人に見てもらえた方がモチベーションにも繋がるのではないかと思って、YouTubeにチャンネルを作りました。

朝井
コロナ禍でYouTubeを始める人は増えましたし、同時に見る人も確実に増えましたもんね。
小池さん

そうですよね。この夫婦での趣味があることで、公私のバランスは取れているかな、と思います。

実は、SHEbeautyのインタビュームービーも夫に撮影と制作をお願いしました。

「はい、喜んで!」と向き合い、寄り道する働き方

朝井
最後に、お仕事をする上でのご自身のモットーってありますか?
小池さん

「はい、喜んで!」と居酒屋スタイルで仕事をすることでしょうか。頼みやすい雰囲気、ウェルカム感を出すようにしていて。

お仕事って人とするものなので、コミュニケーションを取る中で相手を不安にさせないように、なるべく笑顔で ウェルカムなスタンスで向き合った 方が、お互いに生産性が上がると思っています。

あと、「はい、喜んで!」というふうに一つ一つの機会を逃さず、そこでの出会いや経験を織物のように編んでいって……といったキャリア構築が、自分には合っているんですよね。

朝井
確かに、先ほどのお話でも、美容分野でのゴールを目指して一直線でやってきたわけではなく、その場その場のお仕事と向き合ってきて、結果的に美容領域のキャリアが構築されていらっしゃいますものね。
小池さん

そうなんです。ゴールに向けて最短距離で進みたい方にはこのスタイルは合わないかもしれないですが、私自身は今確固たる目標を描けてはいなくて 。

だからこそ、寄り道をすることで、自分では思いもよらない新しい仕事や人に出会える偶然性を大切にしていきたいんです。

朝井
キャリアアップには「目標が大事」と言われることも多いので、そうではない形で結果を出されている小池さんの言葉に励まされる方も多いと思います。
小池さん
昔は、「どういう肩書きの人を目指せばいいんだろう」と悩んだこともありました。でも、目標やゴールを必ずしも一つに絞らなくても 、必要とされた時に全力で 対応して、そこから仕事やスキルを広げていける、ジェネラリストのようなキャリアの描き方をしていきたいと今は思っています。

朝井麻由美

ライター・編集者。著書に『「ぼっち」の歩き方』、『ひとりっ子の頭ん中』。
Twitter:@moyomoyomoyo

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