自分は自分の仕事をこなす「マイキャリ」。ビオフェルミン製薬 横田遥さんの働き方
「バリキャリ」「ゆるキャリ」……女性の働き方って、本当にこの2つだけなの? 100人いれば100通りの働き方がある。一般企業で働く女性にインタビューし、会社の内側や彼女の働き方を通して、読者に新しい働き方「○○キャリ」の選択肢を贈る連載です。
取材・文:ameri
編集:杉田穂南
新ビオフェルミンSをはじめとした乳酸菌の力で、長寿と健康づくりの手助けをしているビオフェルミン製薬株式会社。「人にはヒトの乳酸菌。」というフレーズでもおなじみですよね。
今回リモート取材でお話を伺ったのは、そんなビオフェルミン製薬で研究開発職として働く横田遥さん。大学の薬学部を卒業したあと、新卒入社する先として選んだのがビオフェルミン製薬だったのだとか。
薬剤師ではなく研究者として働く道を選んだ彼女の働き方はまさに研究開発職そのもの。現状に満足することなく、時間をかけて将来に向けた日々の仕事を全うしているのだそう。
研究開発のお仕事は華やかな印象の横田さんからは考えられないようなすごく地道な作業もあるのだとか。それでも横田さんがビオフェルミン製薬で研究を続ける理由とは。取材を通して伝わってきました。
“自立した女性になりたい”と目指した国家資格取得










どうしても、自分が薬剤師をやっているイメージが湧かなかったんですよね。
あとは、「ひとつのテーマを達成するために、自分でさまざまなことを考えながら工夫をして結果を出していく」という研究の過程に、とても達成感を感じたんです。それをきっかけに「これを仕事にできたらいいな」という思いが芽生えました。
大学の学びを生かしつつ、視野を広げられると入社を決意


きっかけは、大学での学びが仕事につながると思ったことです。
私は大学の研究室で、消化管に炎症が起こる難病(炎症性腸疾患)の発症メカニズムの研究をしていました。
炎症性腸疾患には腸内細菌も関与していることが明らかになりつつあるので、100年以上にわたり腸に着目して研究をしているビオフェルミン製薬であれば、大学で得た知識と技術を生かせるだけではなく、より視野を広げられると思ったんですよね。




現在、当社が保有している乳酸菌だけではなく、さまざまな乳酸菌の可能性を調べる研究もしているのですが、その中でトライアンドエラーを繰り返しながら、3〜4カ月かけて自分の欲しい菌を自力で探し当てられた時は達成感を感じました。
ただ、まだスタートラインに立てただけなので、これからこの菌をどういう形で活躍させてあげられるかを、今後考えていかなくてはと思っています。




研究者は確かに寡黙な方が多いですが、社員全体の雰囲気はバラエティに富んでいると思います。落ち着いた方もいれば、明るい方もいるので、上手にバランスが取れている気がしますね。
あと、思ったよりも社内に若い方が多く、活躍されている印象です。すごく活気のある職場です。


大学の時は、企業の研究開発職は研究だけすればいいと思っていたのですが、実際はそんなことはなかったというのが、入社してから感じたギャップです。
さまざまな部署と連携しながら販売戦略や製品の市場性などを把握し、製品を世の中に出すというゴールに向かって包括的に研究開発していく必要があることには、いい意味でギャップを感じました。

ビオフェルミン製薬様ご提供写真





仕事はそれぞれ違う。だから他人と比べることはできない。


大切にしているのは、レスポンスのスピード感と先回りで行動すること。「どうなっているの?」と言われる前に先回りして行動したり連絡をしたりということは、意識しながら働いています。
実はこのお話をいただいた時、みなさんがおっしゃっている「〇〇キャリ」を考えてみたのですが、正直自分が長けている部分がよくわからなくて。




はい。比べたことがないというか、比べられないかなって思ってるんです。
社会人になると色んな職種があって、それぞれ違う仕事をしているじゃないですか。だから仕事って同じ尺度で測れないんじゃないかなって思ってます。

今は準備期間。目標ができた時のための土台作り中

ビオフェルミン製薬様ご提供写真


「こうなりたい」という将来像は、まだ具体的には見えていないのが正直なところでして。自分はまだまだ知識が足りないと思っているので、今は準備期間ですね。
今は、いつか理想の未来が思い描けた時のために、土台作りを進めていきたいです。
ひとつの専門分野に絞ってしまうのではなく、フレキシブルにさまざまな業務をこなせるようにして「自分にはどういう仕事が合っているのか」「やりたいことは何なのか」を見つけていけたらいいなと思っています。

なるほど。まさに研究開発職! より経験を積むことで、今後何か見えてくるかもしれないですもんね。
研究開発職の働き方については普段なかなか伺えないので、とても貴重なお話でした。本日はありがとうございました!
※この記事は2021年03月30日に公開されたものです