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対等になりたかった。株ドル・杉原杏璃が「株式投資を始めた理由」

【特集】もう大人だし、本気でお金の話をしよう

朝井麻由美

キャッシュレス、資産運用、投資……。一見とっつきにくいけど、大人になった今だからこそ知っておきたい「お金」の話。賢い貯め方・使い方・増やし方まで、芸能人・著名人のみなさんと一緒に本気で考える特集です。

取材・文:朝井麻由美
編集:高橋千里

「グラビアアイドル=おバカ」と下に見られたのが悔しかった――。

そんな思いから杉原杏璃さんは15年前に株を始めました。

当時23歳、投資額の30万円は、5年で1,000万円に。今では1億円の利益を出していると言います。

現在“株ドル”とまで呼ばれるようになった彼女いわく、「株は技術よりもメンタル」。

杉原杏璃流、株で絶対に損しないためのルールを教えてもらいました!

株を始めたきっかけは「対等に会話したかった」

杉原さんは23歳で株を始められたんですよね。どういったきっかけだったのでしょうか?

私は16歳で芸能界に入って、19歳で広島から上京して……。正直に言うと、やっぱり芸能界の仕事だけだと食べていけなかったのが大きいです。

周りのグラドルの子は実家暮らしだったり、事務所の寮に入っていたりでどうにか暮らせていたみたいですが、私はそうではなかったし、親に頼って心配されるのも嫌で。

いつオーディションが入るか分からないから定期的なアルバイトも難しい。自分が働けないなら、お金に働いてもらおう、と思ったんです。

毎日の食事もままならない極貧生活……という感じだったのでしょうか?
そこまでではなかったんですが、めちゃくちゃ節約はしていました。セールの時間にスーパーで買い物して、コンビニでお菓子を買うことは絶対しない。買うならスーパーでセールになっている時にまとめ買い。
すごい。当時、20歳そこそこですよね。しっかりしてる……。

あと、電車に乗るのがもったいなくて歩いてもいました。

住んでいたのが三軒茶屋で、原宿にあるスタジオで毎日生放送のお仕事があったんです。三軒茶屋から原宿へ行くには、田園都市線で三軒茶屋から渋谷まで、渋谷から山手線で原宿へ、と乗り継ぐところを、渋谷から原宿まで毎日歩いて往復していました。

1駅分130円の電車代がもったいなくて! 削れる分は削りたい一心でしたね。

超堅実!

多分、元々こういう性格なんですよね。極貧な家庭で育ったわけでもなく、両親がケチな人間だったわけでもなく、家族の中でなぜか私だけ倹約家。お年玉やお小遣いなんかも全部、母が銀行に預けて貯めてくれていて、使っていませんでした。
ええっ! 「せっかくもらったお金を取られて嫌だ!」とは思わなかったんですね。

子ども心に、これが貯まったら将来何か使いたいものに使えるんだ、と思えていました。

それと、基本的にそんなに物欲がないんですよね。特に欲しいものもなくて、もし何か欲しければ誕生日かクリスマスにもらえればいいやって。

すごい……。お年玉もお小遣いも無駄遣いしまくっていつのまにか消え去っていた私とは大違いです。

お金を貯めないと、という恐怖感はずっと持っていたんですよね。

周りのグラドルの子は「欲しいものがあるなら男の人に買ってもらえばいいのに」とか「グラドルを引退する頃には結婚する」って言っていたのですが、私はどうしてもそういう思考になれなくて。

私は地元が大好きで、芸能界の子よりも、地元の子たちとよく遊んでいたからかもしれません。彼女たちは結婚後にも「パートをしても月10万円くらいにしかならない」などとお金に苦しんでいるのを聞いて、もうお金について毎日不安で仕方なかったです(笑)。

それに、芸能界のきらびやかな世界で男性におごってもらうのが普通になってしまうと、対等な関係を築きにくいんですよね……。どうしても“お金を払う・払われる”の関係だと、男性から強く出られてしまうことが多くて。私はそれも嫌でした。

分かります。

グラビアの仕事をしていると、企業の社長さんやプロデューサーさんとご飯に行く機会も多くて、そこでもやっぱり対等な関係じゃないことに何度も悔しい思いをしたんです。

「グラビアアイドル=おバカ」というイメージを押し付けられて、最初から下に見られることもありました。そういうキャラクターでやっていて、その立ち位置を作っているのは他でもない自分なので、仕方のないことだと思いつつも、やっぱりカチンとくる。

「難しい話をしても分からないよね」って、下ネタの方に持っていく会話しかしてくれなくて、それに対して笑っていなきゃいけない自分がすごく惨めで。

ああ……つらいですね。
でも、自分が変わらない限りは、その振る舞いを続けなければならない。株を始めたのは、対等に話してもらうためでもありました。

実際に始めてみてどうでしたか?
「株やってるんですよ」と言うと、「どこの株を買ってるの?」「あの銘柄ってどう思う? 来年くるかな?」とか同じ目線で会話してくれるようになりました。ああ、ちゃんと“私”として認めて、話してくれているんだなって。
ちゃんと1人の人間として見てくれるようになったんですね。

そうです、そうです。他には、経済関連のニュースが分かるようにもなりました。自分のお金がかかっているので、チェックせざるを得なくなるんですよ。授業料を払っているようなものなので、それを無駄にしないために勉強する気になれる。

元々数字に強かったわけでも、経済に詳しかったわけでも、学校のお勉強ができたわけでもない私でもできたから、やろうと思えば誰でもできます!

株で大切なのは「技術よりメンタル」

こうして成功したお話を聞くとちょっとやる気になるんですが、いざ自分がやろうとすると、どうしても難しそうなんですよね……。どうしたら気軽に始めようと思えるでしょうか?

株のチャートってあるじゃないですか。あれを読めなくても、株ってできるんですよ。私もいまだに読めないチャートがあるくらい。少しずつ分かってくるから、大丈夫です。

私は最初の1年は、使ったのは30万円だけでした。当時の私にとって、万が一なくなっても生きていける、というラインが30万円で、これなら習い事の授業料を1年分払ったと思えるなって。意外と少額からでも始められるんですよ。

最低でも100万円とか200万円とか必要なんだと思っていました。数ある投資の中で、一番気軽なのは株ですか?

そうですね。他には、ある程度の金額を出せる人や、会社勤めをしていて収入が安定している人は、不動産投資もおすすめですよ。

不動産は、やるなら若いうちに始めておいたほうがいいですし、定年退職した方々で、不動産投資をしている人はすごく余裕がありそうです。FXは知識がない場合は、ギャンブル性が高いので初心者向きではないと思っています。

その中だとやっぱり個人的には、少額で試せる株に興味あります。少額なら途中で無理そうになってもやめられるし……。

最初からあれもこれも覚えようとするとパンクしちゃいます。そう考えると、チャートの見方が分からなくても、小額からでも始められる株はやっぱりおすすめですね。

私の場合、本当に何の労力も使わずに1カ月ぐらいずっと放置していたら30万円が40万円に増えていた、という感じです。

増えるまでの間に、減った瞬間もあったんですよね。上下するのを見てソワソワしないのでしょうか?

株で何より大事なのって、メンタルなんですよね。技術よりもメンタルだと私は思っています。どれだけ耐えられるか。一喜一憂しないでいられるか。

私は、下がっちゃった株を5年も10年も放置し続けたこともあります。どんなに下がっても、いつかは戻りますから!

そ、そういうものなんですか? それこそ、新型コロナだったり、リーマンショックだったり、何か大きなことが起こる度に株をやっている人たちが阿鼻叫喚していて……。

それも、どっしり構えていればそのうち株価は戻るはず! 私は株を始めてから15年経ちますが、株価がガクッと下がる出来事があっても、必ずしばらくしたら戻っています。
今年の4月頃はコロナの影響でめちゃくちゃ下がっていたかと思いますが、今はもう?
戻っています。倍くらいになっているんじゃないかな。
……買っとけばよかった。

何も行動しないと、確かに減らないけど、増えもしないんですよね。

損をしないコツは、欲張って深追いしないこと。まだ上がるかも、まだ上がるかも、って思ってしまうから「3~5%の利益が出たらその時点で利益を確定させる」などと自分の中で決めておくのがおすすめです。

%の計算が難しければ、「2万円上がったら売ろう」でもいい。ずっと張り付いていなくても、指定の金額になったら勝手に売ってくれるような設定もできるんですよ。

それは便利ですね! どの株を買えばいいかについても最初は難しいと思うんですが、どうやって決めればいいのでしょう?

最初は自分の好きな商品やサービスを提供している会社の株だけをいくつか買う、とかでもいいと思うんです。

あとは、化粧品業界に勤めている友達、ゲーム業界に勤めている友達など、何かしらのプロフェッショナルが周りにいるはず。そういう友達に、次に売れそうなものとか、その業界ではやりそうなものを聞くといいですよ。

私も、ヘアメイクさんから「この化粧品は売れそう」って聞いて、その化粧品メーカーの株を買ったことがあります。私があまりに株の話をするから、今やそのメイクさんも株を始めてくれたんですけどね(笑)。

お金は自分の代わりに働いてくれる、パートナーのようなものなので、ぜひ上手に使いこなしてください!

INFORMATION

『株は夢をかなえる道具 女子のための株式投資入門』(祥伝社)
『不動産投資は自分らしく生きる道具 女子のための資産運用入門』(祥伝社)

「株タレント」として雑誌やバラエティ番組で活躍しながら、ソフト補正下着のブランドを立ち上げ、実業家としての顔も持つ杉原杏璃。株式投資のノウハウや経験を綴った『株は夢をかなえる道具』は株の入門書として、ロングセラーになりました。

新型コロナウイルスの影響で資産形成を考え直す人が増えています。2020年7月に刊行された『不動産投資は自分らしく生きる道具』では、不動産デビューから成功・失敗談、不動産投資の仕組みを紹介しています。

朝井麻由美

ライター・編集者。著書に『「ぼっち」の歩き方』、『ひとりっ子の頭ん中』。
Twitter:@moyomoyomoyo

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