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ぬるい男はなぎ倒せ! バチェロレッテから見る「令和の女性像」

#バチェロレッテ考察

やまとなでし子

恋愛・婚活コラムニストのやまとなでし子さんが、2020年10月からAmazon Prime Videoで配信がスタートした『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン1を毎週ガチ考察&展開予想! 初代バチェロレッテ・福田萌子さんが最後に選ぶ男性は一体誰? 女性が結婚相手を選ぶ際に重視するべきポイントと併せて解説します。

※このコラムには『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン1 エピソード4までのネタバレが含まれます

日本初のバチェロレッテ・福田萌子さん

日本中で旋風を巻き起こし続けてきた『バチェラー・ジャパン』シリーズ。その男女逆転版となる、日本初『バチェロレッテ・ジャパン』の配信が始まりました。

今回の主役は福田萌子さん。32歳(撮影当時)のモデル兼スポーツトラベラー。それもトライアスロンやロードバイクをこなすアスリート顔負けのスポーツガチ勢。

鍛え上げられた美しい肉体と美貌でミス・ユニバースでの入賞経験もあり、もちろん英語も堪能。社長令嬢で日本各地に家を持ち、月に2回は海外旅行に行くという、美・知・富の全てを持ち合わせた超ド級セレブ。

そんな彼女が17人の男性から運命の相手を見つけ出すというのが今回の『バチェロレッテ・ジャパン』。男性が1人の女性を奪い合い、女性が男性を“結婚相手”という目線で選び抜く新しいストーリーは、どんな結末を迎えるのでしょうか?

ぬるい男性をバッサバッサと切り捨てていくバチェロレッテ萌子

自分の考えや理想像がはっきりとしている萌子さん。一つ一つの物事に真っ正面から向き合い、深く考える性格のため、「ポリシーや軸がない」「思考が浅い」「価値観が合わない」と思える男性はバッサバッサと切り捨てます。

そこらの合コンでよくいる「中身がないけど楽しい会話とお酒でフィーリングが合えば、相性が良いような気になって恋に落ちてしまうふわふわ女子」とは真逆。

トークで深掘りして相手の本質を見極め、相性を確認するあの術は、全女性が見習うべき恋愛の形です。

本質を見抜かれ、成長意欲が湧いた藤井さん

例えば、自分とも他人とも深く向き合うことから逃げ、その場だけを楽しんで生きてきた人生を、萌子さんの話術ですぐさまひんむかれ、半泣き状態で帰らぬ人となった千人斬りナンパ師の藤井さん。

「世界一ダサい男が、世界一かっこいい男になれるよう頑張る!」という名台詞を引き出させたあの1on1デートは、もはや何かのカウンセリングのようでした。

矛盾してない? 美容男子への違和感もすぐ確認

また、萌子さんは決まったように「番組参加の動機」を就職採用試験の一次面接かのごとく問います。

美容男子・瀬戸口さんは「萌子さんだから参加しました!」と言いながらも、応募時点では萌子さんの存在を知らなかった矛盾をすぐさま暴かれ、嘘がバレて天に召されていました。

このように軽い気持ちで来た男性は巧みな話術でしばかれ、死屍累々と転がっていくのです。

見ている方も痛快。違和感を抱いたら放置せず、その場で納得いくまできちんと確認する。それがバチェロレッテスタイル。

違和感は見ないふりをしても後々必ず問題として露呈するので、このように後回しにせず納得いくまで突き詰めるのはとても大切。ここで見逃しても、後から同じ問題にぶち当たるのなら、時間の無駄になりますから。

何でもいいから自分の意見を述べてくれ!

逆にこの一次面接、自分のポリシーがはっきりしていれば通ってしまったりもします。

スーツテイラーの牧野さんは、今回の参加理由に対し「スーツの魅力を広く知ってもらいたい」と答え、「番組の主旨と参加目的が違うのでは?」と驚いてしまいそうなところ、共感と理解を示した萌子さん。

次に詳しく書きますが、萌子さんは多様性を尊重する素晴らしい人なんですよね。

ただこの牧野さん、萌子さんが意見を述べた時に「そういうところ大好き」としか述べず、しっかり自分の意見でキャッチボールをしていなかったので、そのスタンスが続くと今後危ないな……と感じました。

多様性を受け入れる令和のバチェロレッテ

これだけを読むと、「ド詰めパワハラ上司のような恐ろしいバチェロレッテなのでは?」と感じてしまった方もいるかもしれません。でも、そんなこと一切ないんです!

優しく、相手を尊重しながら接するのはもちろんのこと、物事を今見えている一面だけで判断し決め付けたりせず、多角的な視点で捉えることができる。

その上、何事もポジティブに解釈して一切相手を否定せずコミュニケーションを取れるところが本当に素晴らしいんです。

過去の失敗を「経験値」と捉える、器の大きさ

一番それを感じられたのが、アメリカ出身の下山さんとの会話です。自身の不倫でバツイチとなった経験を誠実に告白した彼に対し、萌子さんが放った言葉。

「全てのストーリーを知らないから私からは何も言えないけど、一つ分かっているのは、その(不倫をして人を傷つけてしまったなどの)経験値があるということだけ」

さもすればショックを受け、戸惑ってしまいかねない突然の告白内容に対しても、相手の状況を汲み取り、なおかつ「経験値」という言葉でポジティブにサッと表現した彼女の器の大きさに、ただただ感嘆するばかりでした。

だいぶ端折っているので、ここはエピソード3で実際に見ていただきたい。まさに令和のバチェロレッテにふさわしい女性なんです。

自分の意思を持ち、流されないバチェロレッテ

ここまで述べてきた通り、萌子さんは自分の意見や意思をきちんと持ち、流されたりしない芯の通った女性です。

それでいて視野が広く相手を尊重し、意見を述べることはしても、それを押し付けることはしません。

見ていると学ばされることも多く、気付いたらその人間性に魅了されてしまうのです。

キャラが大渋滞! 個性が強すぎる男性参加者たち

もちろん男性陣も粒揃い。今回は、私が個人的に気になった男性メンバーをピックアップしてご紹介します。

シャツのはだけ方以外全て被っている2人の争い

道産子でオーストリアとイギリスのハーフであるエバンズ・マラカイさんと、ブラジルのラテン系歌手・當間ローズさん。

偶然にも2人とも、周りと見た目が違うことで受けた過去のつらいエピソードを告白。萌子さん自身も沖縄生まれでありながら、ご両親のルーツが沖縄ではないことで沖縄県民ではないと差別を受けた経験があり、一気に距離が縮まっていました。

おまけに2人とも乗馬が趣味で、それぞれが萌子さんを乗馬にお誘いするという偶然まで発生。

何から何まで被りまくっているこのイケメン2人の唯一の違いはそう、シャツのはだけ具合。

普通に着こなすマラカイさんに対し、毎度ボタン5つ分くらい開襟し、びっくりするほどはだけまくっているローズさん。初っ端からオープンマインドで、萌子さんもローズさんには「気を使わず居心地が良い」と発言していました。

開襟度合いに比例するように、マラカイさんは真面目で控えめ。今後マラカイさんのシャツと心がいっそうはだけることができるかに、この戦いはかかっているかもしれません。

「當間ローズ」という存在

もう面白すぎません? 彼。一般的な日本人が醤油なら、彼は「串カツ屋が創業以来継ぎ足してきた特濃ソース」くらいキャラが濃い。

先述した開襟っぷりにはじまり、沖縄での水着は真っ白なブーメランパンツ。それで手を前で組むもんだから、はいてんのかはいてないのか分からない感じになり、視聴者の中のとにかく明るい安村がざわつき出すレベル。

沖縄の美しく静かなプールのカットが映ったと思ったら「Just summer has come O! KI! NA! WA〜!!」という自作曲の大熱唱と共に、海坊主のごとくプールの中から顔面が水を割ってスローモーションでこんにちは。「そこから出てくるんかい!!」と突っ込みたくなる登場を大真面目にやりきっている。

出会い頭から情熱的に萌子さんの頬を触って自作の歌を熱唱し出した時はイロモノ枠かと思いましたが、その後にすぐ「やり過ぎた」と謝りに行くシーンが印象的でした。

積極性もありつつ謙虚さも兼ね備えたバランスの良いキャラであることが回を追うごとに見えてきて、「実は結構有力候補なのでは?」と思わせてくれる、非常に目の離せない男性です。

第二の主役? 伸びしろが無限大の男、杉ちゃん

今回の『バチェロレッテ』の第二の主役のような存在が、画家の杉田さん。

手掛けた作品は高いものだと数百万で取り引きされる、売れっ子の画家である彼。しかしあまりに控えめで不器用すぎるため、挙動不審になり上手にアピールができず、ライバルである周囲の男性まで彼をサポートしてしまうほど。

それくらい周囲を不安にさせる存在だった彼が、エピソード4で一気に化けるんです。

回を重ねるごとに、芸術家ならではの独特な感性と奥深い内面がにじみ出て、彼の魅力が爆発。知れば知るほど「いろんな引き出しを持っているのでは?」と、伸びしろと興味を呼び起こさせる存在に。まさにスルメ系男子。

内面の魅力を重視する萌子さんにとってもそれは同じようで、気付けば“杉ちゃん”呼びに。ピュアなその姿に引き込まれ、私もつい応援したくなる推しメンの一人になっています。受け取ったローズを自信に変え、革命を起こしてほしいものです。

ただ、このままだと「良い人止まり」になる可能性が。最大の課題は彼が男らしさを出せるか、この一点に尽きます。

「塗ると落ちるジンクス」再び

『バチェラー・ジャパン』シーズン2・3で、バチェラーの体にオイルを塗り込みマッサージし、脱落してしまったあずあずや加賀美さん。先人たちが体を張って教えてくれていたのに、今回も塗り込み犯が登場しました。

犯人の名は、美容男子・瀬戸口さん。ハンドクリームを萌子さんの手に念入りに塗り込み、後日脱落しました。

もう悲しい事件を繰り返さぬよう、製作陣は次回の募集要項に「※何かを塗るともれなく脱落する」と書いてあげてほしいものです。

まだまだ魅力的なキャラがいっぱい

初回は豪華に4話一挙配信ということで、見どころも盛りだくさんでした。

他にもあざと料理男子・北原さんや、ジェネリック山P榿澤さんなど、魅力的なキャラクターがいっぱい。次回はバチェラーになっても通用しそうな正統派王子様系男子・黄さんが何かを巻き起こしてくれそうな予告でしたね。

そして、今回から登場したストールンローズを使ったのは誰なのでしょうか? 次の金曜日を楽しみに待ちましょう。

(やまとなでし子)

※この記事は2020年10月13日に公開されたものです

やまとなでし子 (コラムニスト)

大和撫子とは対極にいるアラサーJK(女子会社員)。バチェラーを始めとした恋愛リアリティ番組、ドラマ、合コン、婚活、過去出会った世にも不思議な男性たちや日常についての備忘録をTwitterとブログで綴っている。インスタでは綺麗めファッションコーデを日々更新。

Twitter:@yamatonadeshi5
Instagram:yamatonadeshi5
ブログ:男性見聞録

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