お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

クランチの正しいやり方とは? 効果とコツ&注意点を解説

#初心者女子のトレーニング

Hiromi(パーソナルトレーナー/理学療法士)

クランチとは、姿勢改善やお腹の引き締め、ダイエットに効くトレーニングです。理学療法士でトレーナーのhiromiさんがクランチの効果と正しいやり方を解説。初心者や女性でも試しやすいクランチを注意点と共に紹介します。

腹筋を鍛える代表的なエクササイズに、仰向けで上体を持ち上げる「クランチ」という運動があります。

たるんだおなかを引き締めたい! という方におすすめのクランチですが、腹筋の力が弱い人は無理に行って首や腰を痛めてしまうことがあります。効果的に腹筋を鍛えるにはまず体の使い方のコツを押さえることが重要です。

今回は、クランチの正しいやり方を習得しましょう。

クランチとは?

クランチとは?

クランチとは、仰向けで両膝を曲げ、背骨を曲げながら上体を持ち上げる運動。

ただし、背骨を曲げる角度や手の位置、足裏を床につけるかどうかは各団体や専門家によって見解が異なります。

鍛えられる筋肉は主に腹直筋上部。それ以外にも腹直筋下部、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋も鍛えられます。

クランチの効果

クランチの効果は大きく分けて3つです。

(1)おなかの引き締め

筋トレすることでエネルギー消費量がアップします。また、クランチで主に使う筋肉は腹筋です。腹部の筋肉を鍛えることで筋肉自体がコルセットのような働きをしておなかの引き締め効果が期待できます。

しかし、実際にクランチだけが腹囲へ与える影響について調べた研究は少なく、効果が確実であるとはいえません。おなかを引き締めるにはクランチに加えて栄養管理や日常の活動量をアップするなど他の取り組みも重要でしょう。

(2)姿勢改善

姿勢の崩れは筋肉のアンバランスも影響しているといわれています。

例えば、俗に言う「反り腰」、おなかが前に出た「スウェイバック」などの姿勢は腹筋が弱い人がなりやすいです。そのため、腹筋を鍛えることで姿勢の改善が期待できます。

姿勢改善の効果をさらに高めるには、トレーナー指導のもと、ストレッチや正しい姿勢感覚の練習も行いましょう。

(3)ダイエット

クランチで鍛えられる腹筋は、体の中でも比較的大きい筋肉です。ダイエットでは、できるだけ効率良く消費エネルギーをアップする必要があるため、腹筋のような大きい筋肉を使う運動がおすすめです。

なお、ダイエットの効果を得るには、おなかの引き締め効果と同様に、栄養管理や他の運動も一緒に取り入れることが重要です。

クランチの正しいやり方

クランチの手や足のフォームは専門家によって意見が分かれます。ここでは、筋力が弱めな人でも腹筋をバランスよく鍛えられる方法をお伝えします。

※腰痛がある方は無理に行わず、痛みが緩和されてからゆっくり行いましょう。クランチは腰に負担がかかりやすく運動負荷量も大きいため、まずは腰への負担が少ない運動から始めましょう。例えば息を吐きながらおなかを薄くするドローインや、姿勢をキープするプランクなどがクランチよりも腰に負担の少ない運動です。

エクササイズの手順

1. 仰向けの状態になる。

クランチの正しいやり方1

2. 両膝を曲げる。

クランチの正しいやり方2

3. ゆっくり両足を持ち上げる。股関節と膝の角度が約90度になる位置で止め、息を吸って次の動作の準備をする。

4. 息を長く吐きながら顎を引いて、頭から背骨をゆっくり順に持ち上げていく。同時に両腕を床と平行に持ち上げ、指先は足先の方へ誰かに引っ張られているイメージで伸ばす。この時、首は長く、おなかはへこませておく。上体を肩甲骨が床から離れる程度で止め、息を吸って次の動作の準備に入る。

クランチの正しいやり方3

5.息を 吐きながら下の背骨から順に上体を床に降ろしていく。手順3〜5を5回繰り返す。

レベルに応じて、手順3~5の動作を5回×3セット、10回×3セット、15回×3セットと徐々に負荷量を上げていきましょう。

よくありがちなクランチのNG例

崩れたフォームでは、きちんと効果を得ることができません。

腹筋が弱い人や慣れていない人ほどフォームが崩れやすいため、以下のポイントを意識しながら正しいフォームを目指しましょう。

NG1:首から体を曲げる

首だけ曲げようとすると顎と胸の空間が狭く、窮屈な姿勢になります。なお、手を後ろで組むと、首から体を曲げてしまうNGフォームになりやすいため注意しましょう。

クランチでは胸椎という首の下〜腰上までの背骨とあばら骨をメインで曲げるのが正しいフォームです。顎と胸の間には卵1個分があるイメージであばら骨を曲げて上体を起こしましょう。

NG2:肩を上げる&腕を内側にねじる

クランチNG:肩を上げる&腕を内側にねじる

肩を上げて首が短くなると首の筋肉を過剰に使ってしまいます。肩を下げ、首は長く保ちましょう。

また、腕にも注目。腕が内旋し(内へねじれ)ていても首が短くなりやすいです。腕は根元から外旋する(外へねじる)力を軽くいれておきましょう。腕を外旋しやすいように手のひらは天井向きでもOKです。

NG3:おなかの真ん中が膨らむ

クランチNG:おなかの真ん中が膨らむ

腹筋の縦のライン(腹直筋)が膨らみすぎないようにおなかをへこませるよう力を入れましょう。腹横筋という腰を守る筋肉もバランスよく使いやすくなります。

NG4:内股やがに股になる

クランチNG:内股やがに股になる

膝と足裏の間はこぶし1つ幅にしましょう。内ももの筋肉(内転筋群)を使いやすくします。

▶次のページでは、クランチを行うのに効果的な期間や時間帯を解説します。

次のページを読む

SHARE