「客観的」の意味とは? 例を挙げてわかりやすく解説
例文で見る「客観的」と「主観的」の違い
よく「客観的」とセットで使われる言葉に「主観的」があります。「主観的」とはどういうことで、「客観的」とどう違うのでしょうか。
そもそも「主観的」の意味とは?
「主観的」を辞書で引くと、以下のように記載されています。
しゅかん‐てき〔シユクワン‐〕【主観的】
[形動]1 表象・判断が、個々の人間や、人間間の心理的性質に依存しているさま。⇔客観的。
2 自分ひとりのものの見方・感じ方によっているさま。「―な考え」⇔客観的。
(『デジタル大辞泉』小学館)
つまり「主観的」とは、「表現や判断が個人的な見解に基づいていること」といえます。
「客観的」と「主観的」の違いは「誰が見ても納得できるか」
言葉の意味をおさらいすると、「客観的」とは「個人の考えにとらわれないこと」、「主観的」とは「個人的な考えに依存すること」でした。
プライベートの雑談ならまだしも、重要な意思決定をするビジネスの場で根拠のない個人的な主張をされたらどう感じるでしょうか。
「なぜそういえるの?」と聞きたくなりますし、すぐには受け入れにくいものですよね。
つまり「客観的」と「主観的」の違いは、「より多くの人が納得しやすい意見や思考で物事を見たり考えたりしているか」といえます。
「客観的な文」と「主観的な文」の例
「客観的」と「主観的」の違いをより深く理解するため、「客観的な文」と「主観的な文」の例を見てみましょう。
例えば、就職や転職の面接で、接客を頑張った成果についてアピールしたいとします。
主観的な文の例
・「仕事先で接客を頑張ったら、お客様が喜んでくれた」
これは主観的な文です。
「頑張った」「喜んでくれた」というのは、あくまで本人が感じていることで、実際にお客様がそう思ったかは分からないですよね。本当は裏でクレームの嵐……なんて可能性すらありうるわけです。
これを客観的な文に変えると、以下のようになります。
客観的な文の例
・「接客の上手な先輩を30時間観察して動きをまねしたところ、お客様のリピート率が10%上がった」
「先輩を30時間観察した」「リピート率が10%上がった」といった情報のおかげで、説得力が増しました。
このように、主観的な意見も少し手を加えればより説得力がある客観的な意見に変えられます。
次のページでは、物事を客観的に見ることのメリットを紹介します。