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Keyword.06「恋に落ちる瞬間」

#羽ばたくつばさ

木津つばさ

今注目の若手俳優・木津つばさのエッセイ連載。毎週1つ編集部から与えられるキーワード(お題)に沿って、自身のルーツや想いを綴ります。キーワードから紐解かれる“木津つばさ”とは?

はじめに

「恋をして分かったんだ」

恋をしたら女性は、よりきれいになると聞いたことがありますが、皆様は恋に落ちたことはありますか?

そして、その瞬間のことを詳しく覚えていますか?

不思議と恋愛の話などを聞くと、幸せな気持ちになります。

その中にはさまざまな恋模様があるとは思いますが、それら全てが恋だとも思います。

あと、最初に言っておきますが、僕は大して恋愛をしたことがないのに、今から「恋に落ちる瞬間」というテーマのエッセイを書こうとしています。その点どうかご容赦ください。

「気付いてあげたかった」

ではまず、恋愛に疎い僕が初めて恋に落ちた話を、恥ずかしながら話していきたいと思います。

「出会えてよかった」

あれは小学校の入学式の時。

出席番号が近かった女の子・Kさんに、何を隠そう一目惚れして、それから意識するようになりました。まさかこれが永遠の片思いになるとは……。

席はもちろん隣で、初めは筆箱とかの話をしたっけ?

簡単に言えばたわいもない話を淡々としていただけです。

「伝えることができなかった」

それからクラスが変わったことで、会話の機会も減り、彼女が通っていたバレエスクールが僕の家の近所にあったので、たまに道端で会ったら話す程度の関係になっていました。

「本当は大好きでした」

小学6年生の卒業式。「友達や好きだった人と離れて、忘れられていくのは寂しいな」とそんなことを思っていた時に、彼女の方から声をかけてくれたんです。

「また会えるといいね」って。

正直、その時はすごく嬉しかったですね。

「ずっと言えなかったからここで言います」

最後の言葉がそれってずるいですよね。

だって、彼女はもうこの世にはいません。

中学1年生の頃、病に倒れ、帰らぬ人となってしまいました。

中学校の通学路の途中に彼女の家があったのでよく見かけてはいましたが、話すことはなく、ようやく話しかけることができたのは、眠っている彼女に向かってでした。

なぜか涙が止まらなくて、その時、初めて愛を知りました。

笑顔が多い方が人生楽しいと思えるようになったのも、今を生きている自分を認めることができたのも、感謝を忘れず前に進む覚悟をくれたのも。

彼女のおかげなのかなと。

一生忘れることのない、僕の「恋に落ちる瞬間」を思い出すだけで、自然と頑張れる気がするから。

恋っていいよね! って思える話です。

皆様も好きな人には好きって、愛してるって、ちゃんと伝えてあげてね。

おわりに

「本当にありがとう」

(文:木津つばさ、撮影:Yuto Fukada)

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