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東出不倫、フジモン離婚報道から見る「おしどり夫婦」の実態 #生きていけ、私

生きていけ、私

仁科友里

女性がタフに明るく生き抜いていくために、世の中の出来事をどう見たらいいのか。ライターの仁科友里さんが贈るコラム連載「生きていけ、私」。

こんにちは、ライターの仁科友里です。

昨年末にタレント・木下優樹菜とお笑い芸人・藤本敏史が離婚を発表しました。

また、先日『週刊文春(文藝春秋)』が、俳優・東出昌大は女優・唐田えりかと3年もの間不倫関係にあり、妻である女優・杏と別居中だと報じています。

2組とも“おしどり夫婦”と呼ばれるカップルだったので、驚いた人も多いことでしょう。特に結婚願望のある独身女性にとっては、今は仲が良くても、結婚したら不倫されてしまうのかと不安になってしまった人もいるかもしれません。

でも、そんなに悩むことはないというのが私の意見です。

先のことなんて考えてもわかりません。結婚も離婚もするときはするし、しないときはしないのです。考えてもわからないことで落ち込むよりも、離婚しても大丈夫なように備えておくほうがよっぽど建設的です。

ただ、婚活(結婚するまでの活動)と実際の結婚生活では、求められる能力が違うので、それが原因ですれ違っていくということは、知っていてもいいかもしれません。

結婚相手に求められる「2つのメリット」

恋愛と結婚の違いについて、考えてみましょう。

恋愛は個人の自由です。誰と付き合っても、カップルのどちらがお金を出してもいいわけです。

しかし、結婚すると、法的な義務が生じます。民法では「結婚した相手が、自分以外と性的関係を結ばないことを要求する権利」である貞操権を定めています。

おカネに関しても「夫婦は同居し、協力し扶助しなければならない」としています。これは夫婦の片方が働けなくなるなどのピンチに陥ったときでも、同じレベルの生活を送らせてあげてねという意味です。

こう考えると、結婚は「セックスとカネの契約」と見ることができるでしょう。となると、性的魅力にあふれた人や、経済力のある人が婚活市場では有利になります。

この理論で、今話題のカップル、藤本敏史・木下優樹菜元夫妻と、東出昌大・杏夫妻を見てみましょう。

藤本・木下元夫妻の場合

まず、藤本・木下元夫妻。木下優樹菜はモデルで、藤本の17歳下。性的魅力にあふれた存在だったといえるでしょう。

バラエティー番組では、優樹菜のほうが収入が上なので、車を買ってくれて、その保険料も優樹菜が払ってくれていると藤本が話していました。

藤本から見て、優樹菜は結婚のメリットがある存在だったわけです。

東出・杏夫妻の場合

次に東出・杏夫妻。2人の最初の出会いはパリだったそうです。2人ともモデルとしてパリコレに参加しており、東出から声をかけたそう。

その後、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』で共演し、交際に至りますが、杏は高視聴率請負人として知られる人気女優にして、日本を代表する俳優・渡辺謙の娘です。

美人で性的価値も高く、本人も売れっ子で毛並みもいい。東出から見れば、結婚のメリットがありまくりの存在といえるでしょう。

結婚生活は「外から見えない部分」の充実がカギ

婚活では、前述したように「外から見えること」が高得点なほうが評価されます。

しかし、実際の結婚生活では家庭内、つまり「外から見えない部分」をより充実させなくてはならないのです。

相談もせずに仕事を辞めるとか、余計な借金をするとか、配偶者以外の異性と不必要に接触する機会を持つことは、結婚生活にとってリスクです。

それに加えて、今は女性も働く時代ですから、夫婦でコミュニケーションをとりながら、家事や育児をする必要がある。サプライズでバラの花束を贈ってきてくれる夫より、「明日資源ごみの回収だから、まとめておいたよ」と言ってくれる夫のほうが結婚には向いています。

それでは、結婚生活にロマンチックな部分がまったくなくていいのかというと、それはそれで疲弊していくのも結婚なのです。

「この人と結婚してよかった」と実感できる何かを起こさないと、「なんでこの人と一緒にいるのだろう……」となってしまう。つまり、「外から見える部分」と「外から見えない部分」のバランスをいかにとるかが結婚生活のポイントになってくるのです。

その配分はカップルによって異なりますから、自分はどうしたいのか、相手はどれくらい必要なのかを考えたうえで決める必要があります。

芸能人は見られてナンボの職業ですから、「外から見える部分」に意識が向きがち。またモテる人も多いでしょうから、不倫など誘惑も多い。となると、離婚率が高くなるのも仕方がないことではないでしょうか。

「おしどり夫婦」は本当なのか?

最後にみなさんに考えてみてほしいのは、「おしどり夫婦として知られる〇〇さん」という言葉です。どうして家の中の2人を見たわけでもないのに、「おしどり夫婦」と言えるのでしょうか?

芸能人の場合、結婚や出産はプライベートではなく、仕事と言っていいでしょう。いいイメージを植えつけることができればテレビ番組からオファーが来たり、CM出演につながったりするからです。

となると、「仲の良いフリ」をし続ける必要があるわけで、実際に仲が良いかどうかは別の問題です。

これは一般人も同じで、その夫婦が実際は仲が良いのか悪いのかを、見たわけでもないのに他人が判断することはできないのです。

何もしなくても情報が飛び込んでくる時代だからこそ、「自分の目で確かめる、調べる」「自分の頭で考える」習慣をつける必要があるのではないでしょうか。

(仁科友里 @_nishinayuri

※画像はイメージです

※この記事は2020年01月29日に公開されたものです

仁科友里 (コラムニスト)

1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。OL生活を綴ったブログが注目を集め、2006年に『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。『サイゾーウーマン』『週刊女性』『週刊ポスト』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む女性たちの相談にも答えている。
Twitterアカウント @_nishinayuri

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