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「育った家庭環境」は恋愛に影響するのか。女性が見るべきポイント #生きていけ、私

生きていけ、私

仁科友里

女性がタフに明るく生き抜いていくために、世の中の出来事をどう見たらいいのか。ライターの仁科友里さんが贈るコラム連載「生きていけ、私」。

こんにちは、ライターの仁科友里です。

人気俳優・大東駿介が2015年に極秘入籍し、3人の子どもがいることを『女性セブン』(小学館)に告白して話題になりました。

大東といえば、女優・水川あさみと交際していたことが知られていますが、実はこの時、既に既婚者だったそうです。

入籍はしたものの、その事実は明かさず、妻子とは頻繁に会っても一緒に暮らさない。家族の在り方を他人がジャッジすることはできませんが、家庭を持ちながら、自由に恋愛をするという、大東の“良いとこ取り”な生き方に疑問を感じる人は少なくないでしょう。

同誌によると、大東がなぜ妻子と暮らす道を選ばなかったかといえば、彼の育った家庭が複雑だったから。小学生の時に父親が、中学生の時に母親が蒸発してネグレクトされたので、食べるものにも困った生活をしていたそうです。

その経験から、「家族という言葉にどうしても拒否反応があって、誰かが家で僕の帰りを待っているというのがダメだったんです。家族が崩壊する様を身を持って知っているので、あるものがなくなっていく絶望を子どもに味わわせるくらいなら、初めからつくりたくなかったんです」と説明しています。

家族や家庭が怖いなら、避妊すればいいのにと言いたい気持ちになりますが、それはさておき、「家庭環境が複雑な人」との恋愛や結婚について、今日は考えていきましょう。

見るべきは「家庭環境を理由に逃げていないか」

結論から言うと、「相手が家庭環境を理由に逃げていないかどうか」を、冷静に判断できるかにかかっているのではないでしょうか。

誰しも「両親がそろっていて2人は愛し合っており、経済的な不安もなく、子どもに適切な愛情を注いでいる」家庭に生まれたいと思うでしょうが、実際はそうはいきません。

また、そういう家庭に育ったからといって、子どもの人生もずっと安泰とは限らないのが人生の複雑さです。

複雑な家庭で育っても、逆境をバネにのし上がっていく人もいますから、「複雑な家庭に育った人は〇〇」というように決め付けるのは危険だと思います。

しかし、その一方で「世代連鎖」という言葉があるように、アルコール依存症や虐待といった問題は次世代に引き継がれていくことも知られています。ですから、注意深く相手を見る必要がありそうです。

「家庭環境が複雑な人」を好きになったら

もし、あなたが「育った家庭環境が複雑な人」を好きになったとします。その時に大事なことは、相手の事情を踏まえた上で、「相手をかわいそうと思わないこと」です。

例えば、彼が「家庭環境が複雑だったから、人付き合いが下手で仕事が続かない」と言ったとします。こういう時に「彼はかわいそうだから仕方ない」と無条件に味方をするのではなく、中立の立場で、彼の言い分がおかしくないか考えてみましょう。仕事が続かない別の原因に気付くかもしれません。

もし本当に「家庭環境のせいで、どうしようもない」と思えるのなら、人と付き合わなくてもできる仕事を探すなどの解決法を考えてみましょう。

こんな時、気の利く女子は彼の代わりに仕事を探したり、資格を調べてあげたりしたくなるでしょうが、それはダメです。

家庭環境が複雑かどうかに関わらず、オトナですから男女共に自分の人生は自分で軌道修正しなくてはなりません。彼がどう動くのかをしっかり見守りましょう。

「かわいそうな彼を助けてあげたい」は依存?

「かわいそうな彼に惹かれてしまう」「そんな彼を助けてあげたい」という気持ちは愛情ではなく、“依存”である可能性もあります。特にあなたも、人に言いたくないような家庭で育った自覚があるのなら、注意が必要です。

親が親としての務めを果たせない、不安定な家庭で育った場合、親子の関係が逆転して、子どもが親の面倒を見てしまうことがあります。こういうタイプの子どもはケア・テイカー(世話役)と呼ばれます。大人から見れば、人の気持ちによく気付くお利口な子どもといえるでしょう。

しかし、ケア・テイカーは大人になると「自分が面倒を見ないとどうにもならない人」を探してしまい、DV男やアルコール依存症の男性をわざわざ選んでしまうこともあるそうです。

ケア・テイカーがお世話を続けることで、DVやアルコール依存症が悪化してしまう。言うなれば最悪の相性ですから、こういう人はカップルのそれぞれが適切なカウンセリングを受けることをおすすめします。

問題のある家庭で育つことが子どもにどんな影響を与えるかについて興味がある方は、『私は親のようにならない 嗜癖問題とその子どもたちへの影響 改訂版』(誠信書房)を読んでみてください。

「女性は支える性」という刷り込みに惑わされないで

日本は女性の献身や自己犠牲を尊ぶ国だと思います。精神科医の斎藤学氏は『アダルト・チルドレンと家族』(学陽書房)において、「日本の女性たちはすべてとまではいわないにしても、ほとんどは共依存者です」「コミックス、テレビドラマ、少女たちが一生懸命覚えて口ずさむポップスの歌詞などの多くは、共依存の素晴らしさをうたいあげたものです」と書いています。

ノーベル受賞者の妻や、オリンピック選手の(父親ではなく)母親をこぞってメディアが取材するのも、「夫や子どもの出来は、妻の頑張り次第」という思い込みがどこかにあるからではないでしょうか。

カップルが助け合うことは当たり前です。しかし、その大前提は「自分のことは自分でする」「お互いに頑張る(片方だけが頑張らない)」ことであり、相手にもたれかかる関係は健康的とは言えないのではないでしょうか。

「女性は支える性」という刷り込みに惑わされず、相手の行動を見て、判断してみてください。

(仁科友里)

※画像はイメージです

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