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神経質な人の特徴とは? 原因と悩まないためのコツ4つ

笹氣健治(心理カウンセラー)

神経質な人との上手な付き合い方

いろいろな角度から、神経質な人に関する理解を深めてきました。最後は、身の回りに神経質な人がいる場合の接し方について触れたいと思います。

まず重要なことは、自分の中に「ブレない軸」を持つことです。

ここで言う「ブレない軸」とは、神経質な性質を持つその人とどのような関係になりたいのか、という明確な方針のこと。

親密な関係でいたいのか、ビジネスライクな関係でいいのか、関係が途絶えてもいいのか。これらの方針が決まっていれば、その人との付き合い方に迷いがなくなるはずです。

ビジネスライクな関係性、または途絶えてもいい関係性の相手であれば、仮に神経質な態度を取られたとしても、深く関わる必要がないため特に気に病むことはないでしょう。

一方、その人が家族や仕事の大切なパートナーである場合など、どうしても日常的に接する機会が多い相手であれば、それなりにうまく付き合うための工夫が必要です。

ここからは、神経質な相手と良好な関係を維持したい場合の、うまく付き合うポイントを3つ紹介しましょう。

(1)そういう人だと受け入れる

神経質な人は、身の回りの細々としたことに対して強いこだわりを持っています。しかし、それは神経質な人に限ったことではなく、人は誰もが大なり小なり独自のこだわりを持っているものです。

あなた自身も何かしらこだわりを持っているはずであり、神経質な人は、あなたとこだわりのポイントが異なるだけなのです。

多種多様のこだわりを持つ人がたくさん集まって社会が形成されているのですから、こだわりの違う人同士が出会うのは自然なこと。

人はみんな違っていて、それぞれ異なるこだわりを持っています。

そのことを認め合えれば、神経質な人を肯定するでもなく否定するでもなく、「この人はこういう人なんだ」と、ありのままを受け入れることができるのではないでしょうか。

このように相手を受け入れることは、対人関係において非常に重要な前提となります。

(2)自分が成長できる機会だと捉える

当然ながら、自分の考え方や行動が絶対に正しいということはありません。

だからこそ、私たちは様々な経験や人との出会いを通じて、考え方の幅を広げたり行動の質を高めたりすることで、人間として成長していくわけです。

私たちは自分の視点で物事を捉えがちですが、他人の視点に触れることで、「こういうモノの見方や考え方があるのだ」ということが学べます。

行動についても、自分とは異なるパターンを目の当たりにすることで、「こんな行動もできるんだな」と新しいやり方を知ることができます。

このように考えると、自分とは異なる性質を持つ人との出会いは、むしろ歓迎すべき出来事だといえるのではないでしょうか?

つまり、神経質な人と付き合うことは、あなた自身が成長できる機会にもなるのです。

(3)何が問題なのかを考える

神経質な人と接してイライラしたりウンザリしたりする時に意識したいのは、「何が問題なのか?」と考えることです。

例えば、あなたが普段は特に気にならない細かい点について、神経質な人から指摘されたとしましょう。

その時、何が問題なのかを考えてみるのです。

・指摘の内容に問題がある
(例)「そこまで気にするのは現実的ではない」という内容だった

・タイミングに問題がある
(例)「今それを指摘する必要はないだろう」というタイミングだった

・口調に問題がある
(例)「そういう言い方はないだろう」と思う伝え方だった

このように、まずはあなたが感じた問題点を明確にします。そして、それは絶対に受け入れられないものなのか、あるいは、よく考えればそうなのかもと思えるものなのかを考えてみましょう。

もしも絶対に受け入れられない内容であれば、「どの部分を」「なぜ」受け入れられないのか、明確に伝えて話し合うと良いでしょう。

一方、それはそれでアリかもしれないと思えたなら、その瞬間にイライラやウンザリする感情は薄まっていくはずです。

神経質な人と接する時は、冷静に論理的な思考を意識してみてください。

神経質な性格をうまく使いこなそう

どんな性格にも必ず役に立つ部分があります。神経質な性格の場合、何をするにもきっちりしっかりやろうとするところがそう。

ただ、こだわりを強く持ちすぎることで周囲との関係が悪くならないように注意する必要があります。

場面に応じてうまく調整できれば、神経質な性格はとても有益な資質になりますので、自分らしい個性のひとつだと開き直って、堂々としてればいいのです。

(笹氣健治)

※画像はイメージです

※この記事は2020年01月14日に公開されたものです

笹氣健治(心理カウンセラー) (心理カウンセラー)

メンタルトレーナー・心理カウンセラー
1967年生まれ。国際基督教大学を卒業後、NTT(東京支社)に入社。その後、地元の仙台に戻り、スポーツクラブ「グラン・スポール」の経営に携わる。企業を経営する上で人間心理を理解する必要性を痛感して心理カウンセリングを学び、現在は、ストレスやコミュニケーション問題の解消をテーマにした講演やカウンセリング、目標達成のためのメンタルトレーニングを行っている。『「やる気」のある自分に出会える本』(スリーエーネットワーク)、『仕事の悩みを引きずらない技術』(PHP研究所)など、著書19冊。

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