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結婚相手の条件。「普通の男」は実在するのか

#知らないと困る結婚の数字

荒川和久

結婚とは、幻の「普通の男」を追い求めることではない

2012年頃に結婚相手の条件として「三高」ではなく、これからは「四低」といわれたことがあります。

夫の条件は「三高」から「四低」へ

「四低」とは、決して「低収入・低学歴・低身長+α」ということではありせん。

(1)低姿勢(家族に威張った態度をとらない)
(2)低依存(家事や子育てを妻にまかせっきりにしない)
(3)低リスク(リストラにあうリスクが少ない)
(4)低燃費(無駄なお金を使わない)

もちろん女性の本音として「高収入」であることは望ましいのでしょうが、平成以降サラリーマンの平均給与は上がるどころか減り続けています。

右肩上がりの収入増など全員が享受できた時代は過ぎ去りました。リアリティのない高望みをしていたら結婚などできない、と婚活女子たちも軌道修正をしたわけです。

「高収入じゃなくていいから長期的な安定収入があればいい!」

大学生たちの就職先の人気が「公務員」であるというニュースも話題になりましたが、そうした世相を反映しているものと考えられます。

実際に結婚した夫婦の所得分布

当然、相手への「高収入」条件を諦めるのであれば、妻自身も働き続ける必要があります。

では、実際に、結婚した夫婦の所得分布はどうなっているのでしょう。

2017年就業構造基本調査から、子のいない夫婦のみの世帯・夫年齢30代・夫の所得を25-34歳の未婚男性のボリューム層と同等の300万円台に限定して、妻の所得分布を見てみるとこうなります。

30代夫所得300万円台の妻の所得分布

もっとも多いのは妻所得200万円台の22%。つまり夫婦あわせて500~700万円の世帯所得があることになります。続いて多いのが19%の妻所得300万円台。つまり夫と同じ所得の妻ということです。世帯所得にすれば600~800万円となります。

2人で「普通の夫婦」になる相手を見つけるのが結婚

夫の所得がたとえ300万円台だとしても、こうして夫婦二馬力で世帯所得700~800万円にしている30代夫婦が4割以上存在します。

もちろん、今後出産・育児に伴って同等の世帯所得を維持するのは、もしかしたら大変になるかもしれませんが、現在の日本の結婚のリアルな姿はこういうものです。

結婚とは、ほぼ実在しない「普通の男」を追い求めることではなく、2人の力を合わせて「普通の夫婦」になる相手を見つけることではないですか?

(荒川和久)

※写真はイメージです

※この記事は2019年11月23日に公開されたものです

荒川和久

独身研究家/コラムニスト。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。

韓国、台湾なども翻訳本が出版されるなど、海外からも注目を集めている。

著書に『結婚しない男たち』(ディスカヴァー携書)、『超ソロ社会』(PHP新書)、『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックスPLUS新書)、『結婚滅亡』(あさ出版)など。
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