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二宮和也の結婚で思い出す「人類一カッコいい男」の話 #PM6時の偏愛図鑑

#PM6時の偏愛図鑑

マイナビウーマン編集部

定時後、PM6:00。お仕事マインドを切り替えて、大好きなあの映画、あの舞台、あのドラマを観る時間が実は一番幸せかもしれない。さまざまな人が偏愛たっぷりに、働く女性に楽しんでほしいエンタメを紹介する連載です。

終わった、ひとつの時代が終わった。

つい最近「平成」という時代を終えた日本だけど、2019年11月12日、またひとつの時代が終わりを迎えた。何千、何万という少女たちの「青春」という時代が。

ジャニーズは結婚しない(というか、できない)暗黙ルールは、V6の過半数が既婚者になった令和の今でも、なぜか嵐だけには適用されるもんだと勝手に信じていた。だから、わたしは嵐のメンバーより先に結婚するもんだと、これまた勝手に思い込んでいた。

国民的、とはそういうことなのだ。「みんなの嵐は結婚しない」って、目の前のあなたもそう思い込んでいたよね? それなのに、まさか。

あの嵐が結婚したのだ、噂の彼女と。

嵐が寄り添ってくれた27歳の青春

こんにちは、マイナビウーマン編集部のあーりんです。

ぶっちゃけ、わたしは熱狂的なジャニオタというわけではありません(ファンのみなさん、おこがましく嵐を語ってすみません)。でも、ニノの結婚には思うところありまくりなのでこの原稿を書いています。

今27歳のあーりんにとって、嵐はまさに青春。

男性アイドルオタではなく、横道逸れてバンギャの道を突き進んできたあーりんですが、それでも松潤の『花男』に恋のすべてを教わったし、『流星の絆』で「良いわけねぇだろ!」とキレるニノに恋をしたこともあった。『Stand Up!!』を通して男の子の本性を知った。

あーりん世代にとっての国民的アイドルは、SMAPでも、Hey! Say! JUMPでも、King & Princeでもなく、やっぱり嵐なのだ(27歳のみんな、この感覚わかるよね?)。

だからこそ、嵐メンバーの結婚には、自分たちの時代が終わったような虚無があった。

ニノの結婚で思い出す「もうひとつの時代の終焉」

虚無といえば、少女たちの時代が終わった瞬間を、わたしはもうひとつ知っている。

遡ること、約20年前。28歳、人気絶頂。そう、キムタクの結婚だ。

あのころ、あーりんのママはものすごくキムタクを信仰していた。

ママの頭の中は、寝ても覚めてもキムタク。家には、当時小学生だったわたしの背丈と同じくらいデカい特大ポスターが飾られていて、友達を家に呼ぶのがすごく恥ずかしかった。

家族への布教もすさまじく、小学生ながらに何度も観させられた『ロンバケ』も『ラブジェネ』も『ビューティフルライフ』も『プライド』も。あーりんはそのストーリーを鮮明に覚えている(本当は『天才てれびくん』が観たかったのに)。

だから、ママの熱量に反比例して、子どものころのあーりんはキムタクが嫌いになる一方。お子ちゃまだったわたしには、あのロン毛も、「ちょ待てよ」の魅力も、何ひとつ理解できなかったのが本音だ。

が、しかし。

その嫌悪をひっくり返す出来事が、ある日突然訪れる。

人類一カッコいい男の誕生劇

その衝撃は今でも忘れられない。その日、わたしは母と夕方のワイドショーを観ていた。

工藤静香とキムタクが結婚するらしい。そのスクープを聞きつけた母は、もはや屍。夕飯作りを放棄して、食い入るようにテレビを見つめていた。

とんでもない数の報道陣を前に、颯爽と現れるキムタク。

あのジャニーズが、国民的アイドルが、しかもまだ28歳で。結婚することなどタブーだった当時。動揺や恐縮なんて一縷も見せず、飄々とした態度でブラウン管の奥に立つ彼は、最高にカッコよかった。

そして、言う。人類一カッコいい表情で、ただひと言「結婚します」と。

あの日のキムタクは、髪型も、肌ツヤも、その態度も。すべてが完璧だった。

隣のママを見ると、今までに見たことのない顔をしていた。え、何その顔。そこにいたのは、「お母さん」でも「妻」でもない、「37歳の少女」。

皮肉かな、少女たちが恋したキムタクは、結婚会見の瞬間がもっともイケていた。

アイドルの結婚と「少女」の世代交代

この日を境に、「好きな男性芸能人は?」という話になると、わたしは決まって「“28歳の”キムタク」と答えている。

菅田将暉も、山崎賢人も、中村倫也も、横浜流星も。今をときめく俳優陣は負けず劣らず死ぬほどカッコいいけど、わたしはまだあの瞬間のキムタクを超える男性に出会っていない。

そうそう。話は戻るけど、ニノの結婚報告もなかなかよかった。

そこに綴られていたのは「一人の男としてケジメと決断」をしたという言葉。

憶測しすぎだけど、「彼女を待たせちゃったこと、申し訳なく思っているんだろうな」とか「体裁関係なく、心から好きな人がいたんだな」とか。無機質だった遠い存在の嵐が、途端に身近で、等身大の存在に思えて最高によかった。

こうして、嵐の結婚という事実とともに、27歳あーりんの少女時代は終了したわけだけど。

いよいよ「少女」の世代交代だ。この青春を、キンプリに託すときが来た。

ということで、ありがとうわたしの青春。成仏しても元気でね。

(文:あーりん/マイナビウーマン編集部、イラスト:谷口菜津子)

※この記事は2019年11月15日に公開されたものです

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