新川優愛も、多部未華子も。「職場結婚」で幸せになるには #生きていけ、私
女性がタフに明るく生き抜いていくために、世の中の出来事をどう見たらいいのか。ライターの仁科友里さんが贈るコラム連載「生きていけ、私」。
こんにちは、ライターの仁科友里です。
タレント・新川優愛、女優・多部未華子と、今年は女性芸能人の結婚が相次ぎました。
新川の相手はロケバスの運転手、多部未華子は写真家の熊田貴樹氏と。結婚のきっかけは一緒に仕事をしたこと、つまり一種の職場恋愛(結婚)と見ていいでしょう。
2015年の国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、「職場が一緒」なことは、結婚したカップルのきっかけトップ3に入っています。
婚活アプリなど、出会いの形が多様化しているのにも関わらず、なぜ「職場が一緒」なことが結婚のきっかけとなるのか。今日は職場結婚について考えてみたいと思います。
まず、結婚と恋愛のちがいについて、おさらいしてみましょう。
【1】結婚したら、夫婦はお互いを扶養する義務がある
【2】結婚したら、配偶者以外とセックスをしてはいけない
ということは、結婚に必要なのは、男女とも、経済力・性的魅力・貞操観念の3つだといえるでしょう。結婚生活は長いですから、これらの3つを「安定して」提供しあえることが必要になります。
結婚において「胸がきゅんきゅんする恋」は必要ない
先述した3つを結婚の必須アイテムと考えたとき、結婚相手もしくは結婚生活に一番必要ないものは「胸がきゅんきゅんする恋」です。
恋愛ドラマを観てみればわかりますが、出会った2人が恋に落ち、安定した関係を築いて結婚しましたでは、まったくおもしろくないのです。
どちらかの誤解、裏切り、誰かの横恋慕など“妨害”がなければ盛り上がりません。つまり、恋愛を盛り上げるのは「不安定要素」といっていいでしょう。
しかし、「安定」を供給し続けることが結婚の原則であるのに、「不安定」だからこそ盛り上がる恋を求めていては、ゴールにたどりつけないのは、言うまでもありません。
「胸がきゅんきゅんする恋愛」を結婚の条件にしてはいけないという意味ではないです。そのときにみなさんが覚悟しなければいけないのは、不安定さを自分で引き受けることです。
たとえば、いつ売れるかわからない、芸術家の彼ときゅんきゅんする恋をしたとします。こういう男性と結婚する場合、「自分が一生食べさせていく」という経済力が必要になります。
なので、国家資格を取得しているなど安定した経済力を持つ女性に向いているといえます(もしこのような「胸きゅんな恋愛」を結婚の条件にするならば、国家資格を取ったり、転職したりするのもひとつの方法です)。
またその芸術家が売れて、ちがう女性のところに行ってしまうこともないとはいえません。そういうときに「幸せな時期もあったからよかった」と言える精神力を持っているかどうか。
「胸きゅんな恋愛」を経て結婚したい女性には、社会的、精神的な強さが必要となります。
「安定した結婚」のために、職場の男性を見極めるポイント
それでは、結婚の決め手を、安定した経済力・性的魅力・貞操観念だと仮定して、職場の出会いについて考えてみましょう。
同じ職場の場合、相手の男性の経済力は想像がつきやすいでしょう。また、相手の働きぶりが見られるというのも最大の利点です。
仕事上の振る舞いは、プライベートの人格とほぼ一緒です。仕事においてルーズな人はプライベートもだらしがない人ですし、自分より弱い立場の人に高圧的な人は、家庭を持ったときに妻子にも同じことをする可能性があります。
結婚生活というのは会社と一緒で、それぞれが与えられた仕事をしっかりやれば、基本的にまわっていきます。
このルールで考えたときにNGなのが「経歴は立派だけど、仕事ぶりがズレてる人」「みんなが困っているときに、我関せずという顔をしている人」です。同じ職場であれば、こういうダメな人を見抜くことができるのも大きな利点といえるでしょう。
次に性的魅力について、考えてみます。
脳科学者の中野信子氏が『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)で解説していましたが、男性は女性に会ったときに、脳の中の視覚にかかわる「島皮質」が活性化していることがわかっているそうです。
つまり、男性は見た目で女性を選んでいるということ。それに対し、女性はそうではないそうです。女性はそれほど見た目で男性を選んでいない。となると、生理的に絶対に無理というレベルでなければ、近くにいる男性は将来の結婚相手になる可能性はあります。
さらに職場の場合は、いろいろな噂も聞こえてきますから、男性がどんなふうに女性と付き合っているのかもなんとなく知ることができて、貞操観念をチェックすることもできるでしょう。
噂話をすべてうのみにするのはよろしくありませんが、自分の頭で判断するようにしてみてください。
職場恋愛をするとき気をつけるべきこと
職場恋愛で気をつけることは、「真剣に交際すること」。
たとえばAくんと交際していたけれどBくんのほうがよくなったから、Aくんとは自然消滅にしてBくんに乗り換えるというようなことをしてはいけません。ちゃんとAくんに「交際を終わりにしたい」と話して、円満に解決してからにしてください。
ベッキーや矢口真里など芸能人の不倫騒動でわかるとおり、日本は「女性側の貞操」にだけ、とても厳しい国です(ベッキーや矢口は長期休業に追い込まれましたが、男性芸能人は不倫をしても、そこまでのペナルティは課せられていません)。
そういう考え方やあり方だけが正しいとは思いませんが、今を生きるみなさんが、みすみす自分の評判を落とすことをする必要はないでしょう。
「同じ釜の飯を食った仲」という言葉がありますが、同じ場所にいると帰属意識が高まりますし、共通の話題も増えるもの。「社内は絶対にナシ」と決めつけないで、もう一度周囲を見まわしてみてください。
(仁科友里)
※画像はイメージです
※この記事は2019年10月28日に公開されたものです