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ヒッピーが流行? 「70年代ファッション」とは【イラストで解説】

ナガイタカコ

70年代といえば、ブーツカットのパンツに花柄シャツの「ヒッピー」風スタイルが大流行。

とはいえ、ほかにも「ニュートラ」「アンノン族」「JJガール」「パンクロック」とさまざまなファッションが生まれていたことも見逃せません。

アパレルメーカーが数多く台頭し、大量生産が確立されていったことで、よりトレンドの変化は早まり新しいファッションに関心が向いていた時代です。

さて、そんな70年代の代表的なファッションとルーツを解説していきます。

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イラストで解説! 70年代のレディースファッションの特徴

70年代レディースファッションとは

70年には『an・an』、71年には『non-no』、75年には『JJ』と、雑誌の創刊が相次いだ1970年代。

原宿や青山の「マンションメーカー」(※1)からは独創的なデザインの服が展開され、さらに「パルコ」「ラフォーレ原宿」「丸井」などの小売店の出店が相次ぎました。
(※1)マンションの一室をオフィスにしているアパレルメーカー

ファッションが盛り上がりを見せた時代です。

一方で、1973年のオイルショックの影響で自然志向・倹約主義を強める人も多く、大量生産・大量消費を否定する「チープ・シック」(※2)が誕生。
(※2)フランスとアメリカのジャーナリストたちによる『チープ・シック―お金をかけないでシックに着こなす法』という書籍がベースになった、ファッション哲学のこと

さらに1975年まで続いたベトナム戦争への反戦ムードによって、浮かれたトレンドを否定するように生まれたのが、ともすればむさ苦しくも見える「ヒッピー」。

そんな平和主義のルーツは、民族衣装を着想源にしたフォークロアの着こなしと親和性が高く、新たなファッションとしてさらに発展しながら一大ブームを築いていったのです。

女性のジーンズ着用や男性の長髪によるユニセックスファッションもこの時代の特徴です。

キーワード1.「ヒッピー」

70年代ファッション「ヒッピー」

特徴

ほったらかしたようなドライなロングヘアに、バンダナ、ベルボトムのジーンズ、絞り染めTシャツというナチュラルで野性味のあるファッション。

サイケデリックやボヘミアンな要素も加わったヒッピーファッションには、鮮やかな服が多いのも特徴です。

流行背景

平和を標榜して生まれたのがヒッピー。

その思想に共感していたのが、1960年代後半から学生運動に参加し、喫茶店に集まっていた日本の若者たちでした。

デニムやTシャツといった丈夫で気取らない、ヘビーデューティーなアイテムが好まれました。

代表的アイテム:リペアされたデニムのベルボトム

70年代ファッションアイテム「リペアデニムベルボトム」

何度もリペアされたベルボトムのデニム。

大量消費へのアンチテーゼを表現するファッションともいえます。

代表的ブランド

・古着
・リーバイ・ストラウス社

ブランドというよりは、古着が好まれました。

キーワード2.「ニュートラ」

70年代ファッション「ニュートラ」

特徴

ニュートラのベースはトラッド(=トラディッショナル)。イラストのように、金ボタンのブレザーといった、‟真面目”なアイテムが好まれました。

そこに流行のミニスカートやパンタロンをかけ合わせ、「ルイ・ヴィトン」や「セリーヌ」のような高級ブランドのバッグやアクセサリーで着飾りました。

華やかで清潔感のあるスタイルです。

流行背景

1975年に女子大生のバイブルともいわれた『JJ』が創刊されました。

そこで「ニュートラ」と称されたのが、神戸発祥のトラッドスタイルを華やかに着こなしたファッション。

女子大生のキャンパスファッションとしても、フォーマルファッションとしても、多くの女性に受け入れられました。

代表的アイテム:ハイブランドのショルダーバッグ

70年代ファッションアイテム「ブランドモノグラムのショルダーバッグ」

ブランドもののショルダーバックで仕上げるのがニュートラ。

代表的ブランド

・ルイ・ヴィトン
・セリーヌ
・シャネル
・グッチ
・フェンディ
・エルメス
・イヴ・サン=ローラン

海外の高級ブランドが人気。ウェアは上品なものを選び、小物やアクセサリーは豪華なものを取り入れる傾向がありました。

キーワード3.「フォークロア(ボヘミアン)」

70年代ファッション「フォークロア(ボヘミアン)」

特徴

世界各国の民族衣装がモチーフ。

マキシ丈のスカートや刺繍入りのベストなど、各土地に由来するロマンティックで装飾的なファッションです。

流行背景

1960年代のミニスカートブームの反動として、マキシ丈やビッグシルエットのコートが好まれた70年代。

1973年には日本人デザイナーの高田賢三氏がパリコレクションで「ルーマニア・ルック」を発表し、1974年にはイヴ・サン=ローランが「フォークロアブラウス」を発表しています。

それまでの西洋ファッションにはないデザインが注目を集め、75年には「中国ルック」76年には「ロシアンルック」と相次ぎ、さらにインド、スペイン……と、あらゆる土地の意匠が汲み取られました。

代表的アイテム:刺繍ワンピース

70年代ファッションアイテム「刺繍ワンピース」

ロマンティックな刺繍に、独自の柄やフリルのデザインが施されたワンピース。

マキシ丈も特徴です。

代表的ブランド

・KENZO
・イヴ・サン=ローラン

キーワード4.「ベルボトム」

70年代ファッション「ベルボトム」

特徴

裾にかけて広がるシルエットのパンツで、「ブーツカット」「フレア」「パンタロン」とも呼ばれます。

流行背景

1970年初頭、パリでピエール・カルダンやイヴ・サン=ローランが、ベルボトムのシルエットのパンツを、パンタロンスーツとして発表しました。

これが女性のファッションに新しい流行をもたらします。

ヒッピーファッションでは前述のようにデニム地のベルボトムが好まれ、プレッピーではブレザーにパンタロンと呼ばれたパンツを合わせました。

多くの人に取り入れられた、この時代を代表するアイテムです。

代表的アイテム:スラックスタイプのベルボトム

70年代ファッションアイテム「ベルボトム」
ベルボトムが大流行した中で、今とりいれやすいのはスラックス型。特に19ssでは多くのレディースブランドからリリースされています。

代表的ブランド

・マドモアゼルノンノン
・ニコル
・コムサデモード
・ヴィヴィド

とにかく、70年代に大流行したシルエットで、当時流行したほとんどのDCプランドが販売していました。

キーワード5.「パンクロック」

70年代ファッション「パンク・ロック」

特徴

セックス・ピストルズやクラッシュといった、パンク・ロックバンドが愛用したブランドを取り入れたスタイル。

定番は、細身のダメージジーンズにスタッズ使いの効いた革ジャンという組み合わせでした。

1960年代に一世風靡したルーズなモッズファッションに対して、パンクファッションはジャストサイズか少しタイトめに着るのが主流。

その流行の中で、上流階級のファッションや高級嗜好に対する強いメッセージを含むようになり、鋲を打ったライダースやボロボロに引き裂かれたTシャツ、逆立てた髪など、過激なものに進化していきます。

流行背景

70年代半ばに、ニューヨークのロック・シーンで「パンクロック」が誕生しました。

ただし、そのファッションが確立されたのはロンドン。

セックス・ピストルズのデビューに続き、同じ音楽性のロックバンドが続々と登場したことで、パンクロックの新時代が築かれます。

ちなみに、このファッションは90年代にリバイバルして流行しているのもポイントです。

代表的アイテム:鋲を打ったレザージャケット

70年代ファッションアイテム「鋲打ちしたレザージャケット」

鋲を打ったレザージャケットはパンク精神を表現するアイテムのひとつ。

細身のダメージパンツはもちろん、チェック柄パンツや超ミニスカートを合わせる女性も多くいました。

代表的ブランド

・ヴィヴィアン・ウエストウッド
・ショット
・ドクターマーチン
・ジョージコックス

どれも、1970年代にラモーンズやセックス・ピストルズのメンバーが愛用していたブランド。

たとえば、ショットのレザーライダースジャケットやジョージコックスを代表する‟ブローゼル・クリーパーズ”と呼ばれる厚底のラバーソールの靴は大人気でした。

レトロかわいい70年代ファッションを今取り入れるには?

実は70年代ファッションの多くが90年代にリバイバルで流行しました。

ちょうど今は90年代ファッションがブームのため、意外と目にするアイテムも多いですね。

機能的な動きやすさも重視したい今の気分だったら、ロマンティックなワンピースよりはパンツスタイルのほうが簡単。

ベルボトムはこの春夏シーズン、多くのブランドから提案されています。

パンク調で細いパンツに大きめのレザージャケットを合わせても楽しめそうです。

70年代ファッションから見えてくる当時の女性

70年代からは、創造的なファッションを楽しむ女性像が見えてきます。

伝統や制度に縛られないヒッピー思想の影響を受け、中性的な服装やベルボトムなどが流行し、ファッションはユニセックス化しました。

そのトレンドが去っても「既成概念にとらわれない」という価値観は引き継がれ、多様化したファッションを自由に組み合わせていたようです。

それは、「多様化する女性の生き方の幕開け」を象徴していたともいえるかもしれません。

(文:ナガイタカコ、イラスト:ヤベミユキ)

 

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