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ミニスカート旋風? 「60年代ファッション」とは【イラストで解説】

ナガイタカコ

いよいよ2020年にはオリンピックが開催されますね。東京で開催されるのは二度目です。一度目は1964年のことでした。

第1次高度経済成長期を迎え、オリンピック景気にわくさなか、女性たちにはミニスカートが大流行しました。

未来への期待に満ち溢れていた当時は、新鮮な感覚のファッションが求められ、戦後生まれの‟団塊世代”によるファッションが展開された時代です。

今回はそんな60年代のファッションにフォーカス。一体どんな服装が流行したのでしょうか。

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イラストで解説! 60年代レディースファッションの特徴

60年代レディースファッションの特徴

60年代といえばミニスカート創成期。モード界でのミニスカートの登場とともに、新鮮な感覚のファッションが求められました。

テレビ・週刊誌・雑誌などのマスメディアの影響力が高まった時代でもあり、若者たちの間には新しい流行が浸透しました。

アイビー・スタイルを標榜して銀座のみゆき通りを闊歩する「みゆき族」や、原宿のドライブインの周辺にスポーツカーで集まる「原宿族」、六本木を中心としたエリアの「六本木族」など、このころから繁華街とファッションの結びつきが見られるようになります。

音楽とファッションの関係も深まり、ビートルズなどのサウンズに影響を受けた「モッズ」や「GSルック」が広がりました。そういったファッションを披露する場として、街角のみならず喫茶店「レオン」、赤坂の「MUGEN」、ゴーゴー喫茶やディスコなどに人々が集まり、ナイトスポットも発展しました。

キーワード1.「ミニスカート(ミニワンピ)」

60年代ファッションキーワード1.「ミニスカート(ミニワンピ)」

特徴

膝上5cmのミニ丈が流行。コンパクトでAラインのスタイリングが主流です。

シンプルなミニドレスのポイントになっていたのは、大きめのくるみボタンやホルターネックのディテールでした。

流行背景

1959年マリー・クヮントがミニスカートを考案し、たちまち若者の人気を集めました。

さらに1965年にアンドレ・クレージュが、膝上5㎝丈のミニスカートやミニドレスを発表したことで、世界的なトレンドにまで盛り上がりました。

イギリスのファッションモデルのツィギーが小枝のような華奢な体型にミニスカートで登場して注目を集めたのもこのころ。彼女は1967年の来日以来、日本の若い女性にとっても憧れの的になり「ミニの女王」と呼ばれました。

代表的アイテム:花柄ミニ丈ワンピ

60年代流行アイテム「花柄ミニ丈ワンピ」

カラフルな柄に、ミニ丈、ノースリーブが60年代の気分です。

代表的ブランド

・マリー・クヮント
・クレージュ
・ラコステ
・ピエール・カルダン

若手の女性デザイナー自身がファッションアイコンとなり、モードを牽引しました。

キーワード2.「カラフル&ポップ」

60年代ファッションキーワード2.「カラフル&ポップ」

特徴

アートが着想のデザインはポップな印象が特徴でした。

「オプ」というサイケデリックなドット模様や、ジオメトリックなパターンであるオプティカル・アートにアイデアを得た「オプアート・ルック」や、カラフルな「幾何学ルック」など、新しい柄が考案されました。

流行背景

イブ・サン=ローランは、ピエト・モンドリアンの絵画『コンポジション』から着想を得た「モンドリアン・ルック」を発表し、アートとファッションの融合を試みました。

サイケデリック・アートやポップ・アートも含め女性服をまるでキャンバスのように考え、そこにアートを載せて表現したのです。

アンディ・ウォーホルがキャンベル・スープのラベル柄で構成したペーパードレスを発表したのもこのころ。

60年代はポップな感性に街が満たされた時代です。

代表的アイテム:オプティカル柄コート

60年代流行アイテム「オプティカル柄コート」

アイキャッチなオプティカル柄は、今見てもかわいいアイテム。あえて、柄×柄で着こなすのも60年代ならではのスタイルです。

代表的ブランド

・クリスチャンディオール
・イヴ・サン=ローラン
・オスカー・デ・ラ・レンタ
・ジバンシィ
・クレージュ
・ピエール・カルダン
・バレンシアガ
・シャネル

ストリートから生まれるファッションが注目を集める現代に比べて、当時はコレクションブランドが流行の中心にありました。

キーワード3.「バン・ジュン」

60年代ファッションキーワード3.「バン・ジュン」

特徴

プレッピーをベースにした着こなしが特徴。

トラディショナルなVAN派とコンチネンタルなJUN派が二大勢力でした。

流行背景

ヴァンヂャケット(VAN)は60年代に一世を風靡したアパレル企業。VANの創始者・石津謙介氏は、1950年代からすでにアイビールック(アメリカの大学生の上品なカジュアルスタイル)を日本に紹介していました。

1958年に設立し、1964年にみゆき通りにブティックをオープンさせたのがJUN。

1964年には『平凡パンチ』が出版され、イラストレーターの大橋歩さんよって描かれたアイビールックの若者の表紙が人気を集めます。

この「バン・ジュン」とも称される、二大ブランドがファッションを牽引しました。

どちらも、今もなお手にできるブランドというのもおもしろいですね。

代表的アイテム:チェックスカート

60年代流行アイテム「チェックスカート」

学生風のプレッピーな着こなしにはチェックスカートが活躍。

プリーツ入りをハイソックスと合わせるのが定番でした。

代表的ブランド

・JUN
・VAN

ジュンとバンは今の50~60歳のおしゃれな女性に聞いてみれば誰もが知っているような2大アパレルメーカーでした。

キーワード4.「パンタロン」

60年代ファッションキーワード4.「パンタロン」

特徴

着心地が楽な太めで裾の広がったパンツ。ウール素材のもの、スラックス調のパンツも多く作られました。

流行背景

パンタロンとは、実はフランス語でパンツのこと。

1964年にココ・シャネルがシンプルで着やすいパンタロンスーツを考案したのがはじまりです。

70年代に大流行を見せるパンツが考案されたのは実は60年代だったわけです。

代表的アイテム:ハンサムなパンツ

60年代流行アイテム「ハンサムなパンツ」

イブ・サン=ローランのパンツスーツのように、ハンサムなパンツが人気でした。

代表的ブランド

・シャネル
・イブ・サン=ローラン

60年代のモード界を牽引したコレクションブランドが、パンタロンを続々と発表しました。

キーワード5.「モッズ」

60年代ファッションキーワード5.「モッズ」

特徴

軍モノアウターを羽織るのがモッズの特徴。

メンズならば、派手な柄や細身シルエットの変形ジャケットに、股上の浅いスリムパンツとブーツを合わせるといったスタイルが定番でした。

流行背景

長年、スーツが主流だったメンズファッションも、1960年代にはストリートファッションの流れにより変化していきます。

その代表格がモッズ。ロンドンの音楽シーンで若者の自己表現として生まれたカルチャーです。

彼らが、アメリカ軍の防寒コートM-51を好んで着ていたことから、M-51を“モッズコート”と呼ぶようになりました。

そんな新しいメンズファッションに影響され、同じカルチャー圏の女性もミニスカートの上に軍古着のアウターを羽織るようになったのです。

代表的アイテム:M-51

60年代流行アイテム「M-51」

アメリカ軍の防寒コートM-51。モッズコートとも呼びます。

代表的ブランド

軍モノ古着やデッドストックの放出品を愛用していました。

60年代ファッションを今取り入れるには?

60年代ファッションにトライしてみるのはどこか個性的な気分になって楽しいはず。

それは、若者が社会規範を打ち崩して新しい価値観を生み出した時代のスタイルだからかもしれません。

今楽しむなら、アイコンをオマージュしてみるのがオススメ。

ツィギーをイメージしながらヴィンテージのミニワンピを選んだり、60年代イブ・サン=ローランのルックを真似して太めのパンタロンをはいてみたり、モッズファッション映画の代表『さらば青春の光』みたいなビッグアウターをワンピースの上に羽織ったり……。

何も派手にする必要はなく、スタイリングのイメージを頭に思い浮かべてみるだけでベーシックカラーのコーディネートもぐっとコンセプチュアルにできます。

60年代ファッションは若者の血潮を感じるスタイル

それまでのクラシカルで伝統的なしきたりから、若者の反骨精神とともに新たな潮流が巻き起こるようになった1960年代。

日本に限らず世界を見ても若い世代がパワフルで、学生運動や公民権運動が盛んでした。その活発な動きがファッションにも表れています。

パリの高級服店‟オートクチュール”が中心的だった時代から、‟スウィンギング・ロンドン”や‟モッズ・ルック”といった、街角の若い世代のファッションが世界を動かすようになった時代なのです。

(文:ナガイタカコ、イラスト:ヤベミユキ)

 

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