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自分に厳しくなりたい! 自分に厳しい人の特徴と注意点

熊谷佐知恵(心理カウンセラー)

Kaoru Sawa

自分に厳しいのはいいことばかりではない?

自分に厳しい人とはどんな人なのかわかったところで、「自分に厳しい」というのはどういうことなのか詳しく教えてもらいました。

自分に厳しいことが必ずしも正解じゃない

自分に厳しくすることで生まれる悪循環

「自分に厳しくなりたい」と相談に来る人は「私は自分に甘くて、何をやっても長続きしないんです」と言う場合がほとんど。「自分は怠け者で飽きっぽく、何をやってもやり遂げることができない」と感じることが多いため、「もっともっと自分に厳しくしなければ!」と思っているのでしょう。しかし、そのことで自分を厳しく責めていることが多いので、それが辛くて続けられないのです。
欲求不満が重なり、不平不満がある状態だと自分のニーズばかりを満たそうとしがち。その結果、ついまた自分を甘やかしてしまうということを繰り返してしまうのです。「自分に厳しくなりたい」とばかり思っていると、このような悪循環に陥る危険があります。

自分に厳しくすることが目的ではない

また、先に述べた通り、自己管理がきちんとしている人など、一見自分に厳しいように見える人は「自分に厳しくなりたい」と思ってそのように行動しているわけではありません。彼らは夢や目標に向かって走っているのであって、「自分に厳しくなりたい」ということが目的ではないでしょう。繰り返しになりますが、その点を誤解しないことが大切です。

自分に厳しくて辛くなる時の対処法

痛みや辛さを感じるときは、何か思い違いをしていないか客観的に振り返ってみることも大切です。まずは自分の中にある罪悪感という感情がどういうものなのか考えてみましょう。罪悪感とは自己批判から始まり「自分が悪い」という思いを強める感情のことです。「自分が悪い」と思っていますから、「罰せられて当然だ」というスタンスになりがち。この感情に囚われているときは、成功や達成などの「よいもの」も受け入れることができなくなってしまうのです。
もし「自分は不十分である」という自己批判を土台に「もっと厳しくする必要がある」とするなら、それは「自己いじめ」と言えます。だから辛いのかもしれません。このような罪悪感による悪循環があるときは、人との分離を生み引きこもりがちになることも。
一方、私たちは罪悪感を「前に進むことへの怖れ」から身を守るために都合よく利用することもあります。罪悪感という感情をこのように使うのは間違ったことかもしれませんが、間違いに気づくことができたなら修正することができるのです。
もし自分に厳しくて辛くなってしまったら、そのときは今一度自分を客観的に見つめ直してみるとよいでしょう。

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